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三日目

結局、ハイエナ擬きどもがいなくなることはなく、そのまま夜が明けました。

こいつらどんだけ俺のこと好きなんだよ、もはやなんか愛着が沸いてきたわ。


落ちるかもしれないので寝ることもできず、暇だったのでこいつらに名前を付けてやった。


黒斑のやつがクロで、白斑がシロ、真っ黒のヤツがマグロで、小汚いのがホームレスだ。


我ながらいいネーミングセンスしてると思う。


気に入ってるのはマグロだ。

こいつは他のやつより地位が低いらしく、いつも周りを気にしてびくびくしてる。

なんとも気の合いそうなやつだ。


ホームレスはこの群れのボスらしく、クロとシロを侍らして、偉そうに一番居心地のよさそうなところに陣取って寝転んでる、小汚いくせに。


クロとシロは多分キョロ充ってやつだな。

なんかあーいうのクラスにいたわ。


うーむ、異世界の野生動物のカーストも現代日本とあまり変わらないらしい。


まぁ、俺はこいつらにとってカースト最下位どころか餌なんすけどね。


あー、なんか悲しくなってきたわ。

一夜明けたし、神様からの新たなお告げとか来てないもんかね。


昨日も起きたらあったし。

一日ごとにお告げシステムとかないの。


身体中を隈無く探すが、やはり『ロリンヌ』以外の字は見当たらない。


そんな上手い話はないか。

落胆して大樹にもたれかかると、ゴツゴツとした感触が返ってくる。


そろそろ動かないと、不味いよなぁ。

空腹はもはや限界を突破したらしく、逆にお腹一杯な気がしている。


勿論そんなものは気のせいなので、ここいらでこの現状を打破できなければ待っているのは死のみだ。


しっかし、詰んでいるといっても過言ではない場面だ。

どうすればいいのやら。


そういえば昔、熊と遭遇した時は声を出したりするのがいいとか聞いたことがあった。


俺の聖水すら耐えたこいつらにそんなもんが通用するとは思えないが、他に出来ることもないしなぁ。


まぁ、ものは試しというし、やってみよう。

俺は大樹の根元にあいもからず陣取るハイエナ擬きに向かって口を開く。

こちらの動きを察したのか、首をもたげてこちらを見つめる四体。

今に見てろ、俺の美声に酔うがいい。


「 」


あれ、声でねぇ。

まてよ、俺最後に喋ったのいつだ。

一年前はまだ高校にちゃんと登校してたし、少ないながらも友人と談笑だってしてた筈だ。

くっそ、ハイエナ擬きが馬鹿にしたような感じで見てきてる気がするぜ。

焦るな俺、奴らはウェイ系じゃない、ただの畜生どもだ、俺ならいける。


「 」


嘘だろ……人間って一年発声しなかったら喋れなくなるのかよ。

いやいや、いくら俺がコミュ障だからってそれはないって。

頼む、声よ、出てくれ。


「ァゥ……」


よし!行けた!

見たか、畜生どもが!

俺だってその気になれば喋れるんだよ!

どや顔を浮かべた俺は、眼下に居るであろうハイエナ擬きどもを横目で見やる。



そこには、耳から血を流し白目を向いて倒れるハイエナ擬きどもがいた。



は?俺つっよ

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