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夢で逢えたら

神様と大精霊様に会って暫くすれば元の世界に帰れると告げられた夜

足取り軽く部屋に戻った

嬉しくてスキップしたい気分だった

柴犬だから出来ないけど


部屋に戻ってから

いそいそと用意してくれたベットに潜り込もうとして

ハッと気づく


リボンがない…


赤くてすべすべでキラキラしてたリボン

可愛いですよとクロムさんが言ってくれたリボン

何より私の為に用意してくれたリボン


貰ったその日に無くすなんて…


あれかな?人間に一瞬戻った時にほどけて落ちちゃったのかな?

きっとそうだよ

探しに行かないと!!


慌ててベットから降りて外にまた出ようとして気付く


さっきまで通れるように開いていたドアが

いつの間にか閉まってる…


え?誰?

誰が閉めたの?


私このお屋敷にきてからクロムさんしか見かけてないけど

もしかして隠密行動がとれる使用人さんたちがいるとか?

その人たちが私が通れるように先回りしてドアを少しだけ

開けたり閉めたりしてくれてるとか?

何それちょっと怖い


柴犬の渾身アタックでドアに体当たりしてみようかと思ったけど

ドアを傷つけてしまうだけで開かない気がしたのであきらめた

人間(犬含む)潔くあきらめることも肝心なのですよ

決して高そうなドアを傷つけたらどうしよう

反動で傍にあるこれまた高そうな花瓶とか芸術的な置物とか

壊しそうで怖いとか弁償させられえたらどうしようとか

思ってないですよ…ちょっとだけしか



明日お庭に出してもらったとき探してみよう

その前にクロムさんに会ったら謝ろう

言葉通じないだろうけど

精一杯謝ろう


頑張って探して見つかったらまた首に着けて貰えるかな?



しょんぼりしながらまたベットに戻り

用意してくれたふわふわのお布団の中に潜り込んだ


人間の時でもこんなふわふわお布団で寝たことないから

あっという間に眠りについた

ふわふわお布団の魔力スゴイ

人間も犬もダメにするお布団ですわコレ




※※※※※



夢の中で私は会社のリフレッシュルームにいた

社員が休憩をとるために会社が用意してくれたスペースだ


会社が備え付けているドリップコーヒーや各自、外のカフェなどで

買ってきたドリンクを飲みながら談笑できる場所なんだけど

私は今まで使用したことがない


だってここはエリート部署のキラキラ集団様たちがよく集っていた場所なのだから

一般職の私には居づらい場所NO1なのですよ


夢とはいえ何故ここにいるんだろう?

夢って願望が見せると聞いたことがある

私はここに入りたかったのだろうか?

いや、それは無いと思うんだけど…


そう思案している時に

後ろから声をかけられた


「皆藤さん こっちきて」


声に反応して振り返ると

この場所にふさわしい人物が立っていた


「皆藤さん…やっと会えた」


何故か今にも泣きそうな笑顔でそう呟いていた


これは夢なんだよね

私が見てる夢


何故成瀬さんがそんな顔で私を呼ぶの?


私がそう望んでいるの?

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