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帰宅途中の寄り道

少し早いが、寝室に向かい、9mmを分解し、軽くクリーニングをする。


竜崎さんが台所からウィスキーを貰い、カッコつけつつ、ウィスキーを、啜る。


手元がおぼつかなくなり、ネジを一個落とし探している所で姫華ちゃんとバトンタッチして組み立てをして貰う。


すると、辺りが段々と暗くなり、マグライトを着け、カーテンを締め切り、光が外に漏れないようにする。


カセットコンロを出し、水を熱くする。


来る途中のコンビニで拝借したカップ麺を開け湯を注ぎ待つ。


適当にカップ麺を食べ終え、温泉卵をもう一剥きし、頬張りつつ、明日の予定を考えつつ話す。


「明日には、基地にたどり着くと思うんですが、それからどうしますか?」

「取り敢えずは、俺達全員を鍛えなければなぁ...」

「そうですね...自衛隊の方を教官に何人か着いてもらえますかね?」

「やっぱりそうなりますかぁ...着いてもらうってことは、なにか対価に渡さければ...」

「まぁ恩を売ってもらうって方法もあるが...」

「その恩が、エグい話だったら嫌ですよ?」

「それなんだよな...俺達は、ライフルは撃てるが、撃てるだけで、体力も正確性も足りないから、弾薬の心配もしなきゃいけねぇしな」

「たしか死体から硝石とか取る方法?も有るとかないとか?」

「それは黒色火薬の話だそのまま硝石を...って言う風にはなかなか行かないな」

「無煙火薬の作り方か...その辺りは何人か連れて帰ってるであろう研究員に頼むとして、次はガソリンだ」

「何処かの石油コンビナートからガソリンかっぱらってきますか?」

「それもいいが、後には続かないな...やっぱり、精製の仕方を知っている人を探しだす必要があるな」

「それも多分自衛隊がもう動いているだろう」

「ふむ...」

「やっぱり、人を集めて畑耕してもらう人員を増やすしか無いですかね?」

「そうだな...」

「まぁその辺も帰ったら田沼さんと話し合いですかね?」

「そういう事になるな」

「じゃあ取り敢えず明日には、基地に着くって感じで帰ろうか」

「そうですね」

「じゃあもう寝ようぜぇ最近起きっぱなしだったからもう無理だ」

「そうですね、では姫華ちゃんマグライト切って」

「はーい」









ジリリリリリリリ!!!!

「やかましいわ!!!」

その声とともに目覚ましが止まった。

眠い目を擦りながら目覚ましを見るとボタンの部分が拳の形に凹んで静かになっていた。


「おはようございます」

そう言うと竜崎さんが布団に潜り込みながらおはすみと言い静かになった。

姫華ちゃんを見るともう起きたようで布団にはもう居なかった。


姫華ちゃんの布団を触るとまだ温かみがあり中に入り少し横になる。


「スゥゥゥゥゥ!!!!ハァァァァァ!!!」

布団の中で胸いっぱいに中の酸素を掻き込む。


満面の笑みで布団を出ると竜崎さんと姫華ちゃんが此方を真顔で見ていた。


「では用意して家に帰りましょうか」






持って来た物を片付け、部屋の布団も片付ける。


やっぱりまた来るかもしれないから綺麗にしとかなきゃね


割った窓にダンボールを着け外に出る。


タバコを吸いつつ温泉卵を作り鞄に詰め込む。

「60個も作ったら取り敢えず周りの人達には配れるだろう」

「僕としては、もっと欲しいんですけどね」

そんな会話をしつつバイクに跨り無線を開く。


「では帰りましょうか」



そう言い家路に着いた。



バイクに跨がり山道を進んでいくとやっぱり崩落している箇所が多々あった。


中には、完全崩落している所もあり無理やり進んだりして家に向かう。



それから3時間近くかかり、大阪に入る。


奈良に入った後、バイパスを使い、和歌山に入る。

そこから、吊り下げ式のトンネルに入り、河内長野へ入る。


そこからまだかなり距離があるが、一気に抜け家の付近を通り家路へと向かう。



帰っている途中でヤクザの方々を見かけたので、手を振り帰る。


後ろからクラクションを鳴らされたので路肩に止めると一度前に抜けブロックして停まった。


車は、ハイエースの黒だ。


竜崎さんがHK416を構え姫華ちゃんも9mmを構える。

ヘルメット無線から竜崎さんが小声で言う。


「ニートォ...お前が手を振るからこんなことに成るんだぞ?」

「そうですよ~ハイエースなら細い路地に入ったら逃げれましたよ?」

「まぁこの辺りは、前の暴力団の人達が仕切っていた場所なんで少しでも印象を良くして置かなければね」


すると助手席の扉がバンと開きゴツメのおっさんが降りてきた。


「我何処のモンや!!」

「何処に眼ェ付けとんじゃ!!撃ち殺すぞボケ!!」

汚い口調が飛ぶ

「どうせエアーガンやろ!!」

すると運転席からも人が降りてきた。


「「ん?」」

竜崎さんと言葉が被る。


「まぁ俺達も助けあいで生きてんだお前たちの持ってるもんを少しばかり分けてくれたら俺達も手を出さねぇ...後ろの女を置いていけとかじゃねぇんだ...」


「すんませんが以前どこかでお会いしませんでした?」

「すんませんが、分かりませんね?良かったらヘルメットを脱いでくれませんか?」


そう言われヘルメットを外す。


「あ!!おま!!」

その声とともに運転席の男が恐慌する。


「ああ!!思い出した!!怪我は大丈夫ですか?」


「俺達は何もしてねぇし!!悪かった!!」

「いやいや、もう済んだことで、終わった話なんで、落ち着いて下さい」

そう言いながらタバコを一箱取り出し渡す。

「へぇ知り合いか!じゃあ持ってる物も渡してもらおうか」

「おい!!いやぁすんません!!まだ入って若い衆なんで...」

「いや、まだ問題になっていないので....それからどうですか?救助は必要ですか?」

「そうだ、話し合いで決まったことは...移動して話さねぇか?」

「ですね...此処から事務所まで近かったけ?」


そう言うと竜崎さんが頷く。


「では一度基地に少しだけ寄らせてもらいます」


そう言うと車を出した。






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