疲れ
おひさしぶりです
渦潮を離れ、車を取ってくる。
まぁ人数がそんなに要らないので、俺と拳太郎と三人組で向かった。
家には竜崎さんや、姫華と義剛さんが居るから大丈夫だろう。
そんな事を考えつつ、一番後ろを歩く。
学生時代よく皆と繁華街を歩いたりしていたが、前方に三人集まって自分が一人後ろで着いて行く....っていうのがだいたいデフォルトだったのだが、現在も相変わらず後ろを歩く。
まぁその話は置いておいて、町並みを楽しみながら歩いていく。
見たところおみやげ屋さんや、雑貨などの観光客が好みそうな道を歩いく。
時期的に閑散としていたのだろうか、血痕や銃痕等は余り見られないが、余りなだけであってちらほら残っている。
死臭とかは慣れているか何なのか、余り感じられない。
死体をちゃっちゃと片付けたのか何なのか....まぁ歩きやすいに越したこと無いからこの道をこれから通るようにしよう。
話がそれるが、おみやげ物やさんに売っている物の中によく見かける刀のキーホルダーや、ファンタジーチックの剣等は昔良く買っていたが自分は早い内に貰っても嬉しく無い事が分かり、小学低学年からおみやげは食べ物を買うよう心がけていた。
そしてしばらく歩くと、自衛隊の皆様が駐屯している所に着いた。
ぼーっと敷地内に入ろうとすると止まれと言われたので止まった。
「すみませんが、此の車両は貴方達の車輌ですか?」
そう言われそちらの方を見ると自分より若そうな軍服を纏っている女性が出てきた。
「は、はぁ...そうですが....」
とりあえず答える。
「見たところ貴方達は、自衛隊では無さそうなのですが、国と所属を答えて下さい」
ほぉ!あまりにも普通過ぎる言葉と久しぶりに現実に引き戻された感じがした。
「すみません...私達ヒポクリトと言うPMCをさせて頂いています。まぁ発足したのがついこないだなんですが、なにか問題でも?」
「問題も何も車輌は全て自衛隊の物ですから車輌及び銃器類を全て回収させて頂きます。」
おいおいまだ話が通っていないのか!?
「あのぉ....すみませんが、田沼さんから話が通っていないようですね」
「いや、話は来ました。ですが、それは許されざる行為です」
でしょうね....
「ですが、上官の命令は絶対じゃないのですか?」
「いや、その限りではありません!」
何だコイツ?撃ち殺すぞ!?めんどくさくなってきた
そう思っていると拳太郎が自分に気づいたのか話し始めた。
「い、いやぁ~一旦田沼さんを呼びましょう!それがいい!そのほうが話が通りやすい!」
そう拳太郎が言うと結構ですと話が帰ってきた。
「呼ぶ必要がありません!貴方達が銃器を無断で所有して実際に助けた人を一人か二人見殺しにしているではありませんか!?聞いた所銃を用いて恐怖政治まがいの事もしているではありませんか!?」
そう言った瞬間に気づくと自分の手にいつの間にか9mmが握られていた。
すると拳太郎や三人も以外にも回りにいた自衛隊員が此方に銃を構える。
「ニート!落ち着け!お前が切れてどうする!?」
「いや!!我慢できねぇ!!いいかげんにしろよ!!糞女ぁ!!」
「や、やっぱり銃を持たせたまま通したのが悪かったのよ!来た時に捕縛して尋問にかけておけば良かったのよ!!!!」
そう言う言い合いをしていると田沼さんが走ってきた。
「やめんかぁ!!!お前等も銃を降ろせ!ヒポクリトの皆様も銃を収めてくれ!」
そう言われ銃を下ろす....はずがない!!
「おい!田沼さん!コイツの階級は幾つだ!?」
「一等陸尉だ....」
ほう....
「じゃあコイツは上官の言葉を無視した行為だがそこはどうなるんだ?」
「懲戒処分の対応になるが....」
そう言うと顔を青ざめた一等陸尉
「ですが!違反行為もとい銃刀法違反と窃盗の容疑なはずです!あと殺人も!」
「めんどくせぇ!何が殺人だ銃刀法違反だ!お前等俺達に死ねと?じゃあ俺達が助けた人達も全滅してたわな!!規律を犯すやつを最初はなだめたぞ!だが無視した!!だから追い出した!!それが悪いことなのか?餓鬼でも理解できるぞ!!皆の輪を乱すな!!先生の言うことは聞け!!違うのか!?あとな俺達は殺しに向かってるんじゃなくて、自衛のために武装をしているだけだ!!その武装は自衛隊から貰ったさ!!いや、お前は窃盗と言ったよな!!じゃあ窃盗でもいいい!!だが、コレがなければ俺達は死んでいた!!だからそれを使った!!死にたくないからな!!そして助けれる人を助ける集団も作った偽善だろうが何だろうが生きていて助けるに値した人だけ助ける!!それのないが悪い!?俺達はアンタラから見たらテロリストか!?他にも言いたいことはいっぱいあるぞ!!!喜べ!!!」
中略
「恐怖政治って言うのが一番気に入らねぇ!!!それを言った奴はどいつだ!?粛清してやる!!!一人二人殺そうが今になったら関係ねぇよ!!!お前等からしたら俺達は殺人集団!!もっぱらテロリストと同じ扱いだもんな!!!武装集団が街を練り歩き言うことを聞かない奴は粛清対象だよな!!!何も俺達に税金を収めなきゃぶっ殺すとか言って無ぇぞ!!お前一人のためになぜ言うことを聞かなければいけない?じゃあ見返りは?当たり前の話じゃねぇか!!見返り無しで助けてください?俺はその言葉を待っていたなんか言わねぇぞ!?そもそも」
略
「だからななんで銃を平等に分けなきゃいけない?平等?訳わからんことを抜かすな!!俺達の銃か?それは俺達で勝ち取ってきた銃だぞ!?なぜ渡さなければいけない?税金とかそんな話はもうどうでもいい!!行政がまだ動いていたら?そりゃあ俺達が悪者だろうな!!!行政が動いていたらな!!!!実際ここでは自治区だろ!!!お前たちの言うことはできるだけ聞くつもりだが」
略
「ッて言うことだ!!!だから俺は銃どころか仲間も車輌も渡さない!!!!」
疲れた!!!ひと通り言ってスッキリした!!!!
「わ、解りました.....ですが行政が回復次第貴方達は、法的機関にさばいてもらいます」
疲れたから言い返す気力も湧いてこねぇが俺の勝ちって事でいいか....
そう言われ俺は銃をホルスターに収めた。
「いやぁすまない....部下はそれ相応の処分を取るのでお気になさらず」
そう言われ適当に頷いておく。
「じゃあニート!!帰るか!!!」
俺は見ていたぞ!途中で座っている所を!!!だが疲れた....全て面倒くさい
そう拳太郎に言われ車輌に乗った。
しばらく走らせ渦潮に着く。
今日は色々あり過ぎた。
食事は遠慮して適当な部屋に入りタバコに火を着けぼーっとする。
部屋をノックされどうぞと答える。
来たのは姫華さんだ。どうやらオニギリのようだ。
「ありがとう....今日は疲れた....」
そう言うと涙が出てきた。
そう言えば怒涛の一日だったな....家を壊して人を殺して次は助けて助けてもらって言い合いをして....
「悪い....疲れたから寝るわ.....すまないが一人にしてくれ.....」
そう言い姫華さんに部屋を後にしてもらった。
姫華さんが何か言おうとしていたが疲れすぎて何も聞こえなかった......
全然進まない今日この頃.....
遅い時間ですが、よろしくお願いします。