大移動
自分の家をぶっ壊してバイクに乗り急いで皆のいる場所に向かう。
家から離れるにつれて、これからどうするかとか色々考えると重圧に押しつぶされそうになる。
あ、バイクは、近くのバイク屋から急いで掻っ払ったものなんで適当に乗り捨てることにする。
姫華さんは自分の後ろに載せている。バイクはER4nだ。竜崎さんはCB400SFだ。
原付きのよく改造している下痢便音ではなくフォンフォン言ってかなり吹き上がりがいい。
だが、五月蝿い。ゾンビもいるし音がなると羽虫のようにラリった連中がやってくるかもしれない。
だが、ライトは勿論ブレーキランプもぶっ壊しているから周りからしたら何も見えないだろう。
付けているのはNVゴーグルだ。
急いで車の所に向かうとみんな静かに車の中でじっとしていた。
持って来た乗り物は、トラック一両とその中に銃器類多数次に軽装甲車一両M240をキューポラに取り付けて銃座も付けた。
ハンヴィーは持って来ていないが、途中で隠した。
MCVもクーガーは両方持って来た。
無線で、「敵は壊滅的損傷を負った」と言ったらみんな小声で喜びの歓声をあげた。
トラックには、義剛さんと向井さんに乗ってもらう。勿論美琴ちゃんも一緒にだ。
軽装甲車には、塩川さんと日向さんの二人。
MCVには俺と姫華で、クーガには、竜崎さんと拳太郎だ。
順番は、クーガで次に軽装甲車その次にトラックで最後にMCVだ。
うん、圧倒的に人で不足だ。
バイクを乗り捨て、MCVに乗り込むと竜崎さんから入電があった。
「このまま直で淡路島に向かうのか?それとも楽しくドライブをしながら向かうか?」
多分言っていることは高速で向かうか、下道で行くかだな....
「下道で行きましょう。高速で、事故車で塞がれてたらたまった物じゃないんで」
「了解だ」
「では皆さん無線は車輌無線が有るので、どんどん喋りながら向かいましょう」
そう言うと了解とか分かったとかいいよーとか帰ってきた。
「じゃあしゅっぱ~つ!」
そう言うと車列が動き始めた。
しばらく走ると、やっぱり道が塞がれるように車が止まっていた。ゲームだったらこれ以上進行不可能とかなるが、歩道に乗り上げたり、止まっている車を押しのけたり、時にはその車に乗って移動させたりもした。
しかし、市内の方に行くに連れてかなりゾンビの量が増えてきた。
「この道もダメだ!ゾンビが多すぎる!」
「ゆっくり押しのけながら通ったり出来ませんか?」
「数が多すぎてスタックしちまうぞ!」
これで何回目だよ!
そう思いながらナビ付きGPSを出す。
「えーっと仕方がないから高速使いましょうか」
そう言うと了解と帰ってきた。
高速のインターまで行くと車がちらほら止まっているが、どうやら乗ることは出来た。
高速に乗ると渋滞で道は塞がれていたが、みんな綺麗に並んでいたので、路側帯を走りながら進む。
車の中では、息絶えたり、ゾンビが車をゆすったりしていた。
そしてビルに挟まれている高速を走っていると義剛さんから入電があった。
どうやらビルの屋上からおーいと叫んでいる人がいるらしい。
姫華さんにキューポラを開けてもらいスピーカーで応答する。
「はーい!なんですかー?」
そう言うと助けてくれーと帰ってきた。
近くには高速の降り口もあるし、どうするか皆に聞いてみる。
「竜崎さんどうします?」
「どっちでもいいぜぇ~でも都会の奴は脳みそ腐ってるバカもいるから考えものだけどな」
「ですよね.....とりあえずビルのしたまでいけたらそこからまた考えますか・・・・」
そう言うと了解と帰ってきた。
「爆走トラック野郎と軽装甲車組はどうします?」
「トラック組は全員いいらしいです」
「軽装甲車も大丈夫です」
「りょうかい.....じゃあ行けるかどうかだけ見てみますか」
そう言いながら高速を降りると道路は車が一台も止まっていなかった。
「おいおいキモいくらいきれいな道だな」
「ですね....警戒しながら行きましょう」
「了解」
そしてビルに着く。大きさは、高速のちょい上くらいのビルだ。一階は侵入出来ないようにバリケードが築かれている。
MCVの二回に上がり、二階に侵入を試みるか.....
「新人三名と拳太郎は此処で周辺警戒!89式とM240を使って警戒してくれ!人や車が来たらスピーカーで止まれの指示をした後止まらない場合発砲の許可を出す。徒歩は武装を放棄させたら此方までこさせて、身体調査をしろ!」
そう言うと三人ハモりながら了解!と帰ってきた。
「こっちは、俺と姫華と義剛と竜崎で中のクリアリングで、武装を放棄しない場合発砲を許可する!室内戦だからMP7でサプレッサーを装着せよ!スモークは一人2つ以上で、グレネードは俺と竜崎さんの担当だ!スタンガンも全員装備!」
そう言うと皆トラックに走った。
勿論俺もだ。
「では突入!」
そう言うと、窓ガラスをハンマーで叩き割り全員飛び込んだ。
中に入るとゾンビが数人動き回っていた。
竜崎さんがそのゾンビに跳びかかり首を捻り上げる。
拳太郎が、MP7を撃つ
パチパチパチパチと言う小気味良いと共にゾンビが倒れる。
二階のクリアリングをして、大丈夫かどうか確認をする。
「All Clear!」
そう言い二階から三階に駆け上がる。
息切れが酷いもう疲れた。
三階に上がろうとするとバリケードが置かれていた。
「すみません!人居ますか!?居ませんか!?」
急いで聞くが返事がない。
ロープで固定されていたため、紐を切って階段の下に落としていく。
かなりうるさかったが、中に入るとそこにもゾンビが居た。
ほんとにこの建物に人はいるのか!?
全員でMP7を走射すると直ぐに動く物がいなくなった。
そしてまたクリアリングを始める。
見たところこの建物は、5階建てのようだ次に居なかったら屋上の人だけか。
そう思いながら五階に行き、話しかける。
「だれかいませんか!?」
そう言うと返事が帰ってきた。
「人がいるのか!?」
「助けてくれ!食料も尽きて、皆死にかけてる!」
そう言いながらバリケードを揺すってきた。
「落ち着け!負傷者は居るか!?噛まれたものは居るか!?」
「居ない!早く助けてくれ!」
「分かった!」
そう言いながらまた階段の下に机とかを放り投げる。
すると止めろとかゾンビが来るとか言っているが無視をする。
全部取ると10人近く立てこもって居るようだった。
俺達を見てホッとしている人や、青ざめている人もいる。
このマスクの威圧感のおかげかな?
「えーじゃあ皆さん私達はヒポクリトと言う団体です。公的機関ではないので、助けたりすることは出来ませんが、淡路島まで連れて行くことは出来ます。此方に居る現在リーダーがいると思うのですが、どなたですか?」
そういうと剥げたおっさんが出てきた。
「あ、あの....部長の山下です」
そう言い名刺を出してきたから名刺を受け取る。
「どうもご丁寧に....で、アンタがリーダーじゃないだろ?」
そう言うと若いさわやか系の兄ちゃんが出てきた。
「私が、バリケードとかの指示を出したり、食料の確保とかを支持しました」
「そこのハゲたおっちゃんは肩書だけなのか?」
そう言うとおっちゃんがむっとした声で話しかけてきた。
「いや、今この会社でのトップは、私です」
「だーかーらー会社のトップなだけで、全員の管理とかをしているのか?」
そう言うと私が一番上だから、指示を出して部下にさせると言ってきた。
「へぇ....でお前は悠々自適に暮らすと....」
おっさんは最初に見た時から、少しおかしいと思ったが、喋ってて確信に変わった。
このおっさん血色がかなり良い。
「まぁいいや、兄ちゃん全員で何人いるんだ?」
全員で、13人です。ですが、街全体にはまだかなり人が取り残されています!
「ほい、じゃあ助けるのはアンタラだけにしといて、さっさと退散するか...」
そういうとぎょっとした目で此方を見てきた。
「な、何ぜなんですか!?貴方達は救助隊じゃないんですか?」
「いやいや、俺達はヒポクリト....つまり、偽善者集団なんであって、やらない善よりやる偽善。現状自分の命を顧みず、救助をするのは、神様か、脳みそ腐った、馬鹿な人達だけですよ。」
そう言うと全員青ざめた顔で見てきた。
「まぁ良かったじゃないですか。貴方達だけでも助かって。良かったですね。此処には女性もいるし変な基地外集団に襲われなくて。とりあえず二階まで降りますか?食料は全員で、朝昼晩食べたら、2日は持つくらいありますからとりあえずは淡路島まで連れて行きますよ」
そう言うと皆トボトボ歩き始めた。
「怪我しないように急げ!遅かったら残していく!」
そう言うと少し早くなった。
一階に降り、MCVとクーガに無理やり詰め込む。
トラックは、銃器類を、積んでいるため、乗せることは出来ない。
「竜崎さん高速に乗って、安全そうな所で、食事を取ります」
無線でそう伝えると了解と帰ってきた。
しばらく走ると、車輌もゾンビも居ない空間が少しだけ合ったので、そこで飯を食べさす。
現在時刻は、午前6時頃いろいろしていたら朝になってしまった。
そもそも、道を迂回したりぐるぐるしていると結構かかるものだな。
全員食事を取らせて、ちょっと仮眠にはいった。
少ないですごめんなさい