2話 ワカナ
「どうするのよ!サトメ!(こんな女ほっときなさいよ!)」
「サトメ君……(私も仲間に入れてほしいわ)」
「…3人で食べない?(…怖い……)」サトメが振り絞って言います。
「「……………」」2人は顔を見合わせてます。
「ワカナさんいいでしょ?(入れてもらえるなら嬉しいわワカナさんとも話したい)」
「まーいいけど…(しかたないわね。でもサトメに近づく汚物は消毒しなきゃ……)」
3人で連れ立って屋上に行きます。
サトメ達が去っていった教室では男子達が怒り狂い、女子達はキャーキャー言いながら3人を見送るのであった。
屋上でお弁当を広げる3人。
「サトメ!玉子焼きをあげるわ!だからタコさんウインナーをちょうだい。(間接キッスよ!)」
「いいよ?ホイ(何も考えてない、ワカナに洗脳済)」
「モグモグ、ありがとう!じゃこっちもハーイ(フフフ…)」
「2人は仲間がいいわね。(私は何を見せられているのかしら?)」
アキもやってみたくなり、いちごを摘むとサトメの方に持っていく。
「ア~ン。(間接キッスはまだ恥ずかしい…でもこれなら)」
サトメは迷いなく食べる。ワカナにそうするように洗脳されているのだ。
アキはもう一度いちごを摘む(もう一度やりたい)…と素早くワカナがサトメの口にみかんを放り込む。
「サトメみかんおいしい?(油断も隙もないわね)」
「サトメ君、いちごもう1個どう?(かわいい…サトメ君にどんどん食べさせたい)」
「モグモグ…もうお腹いっぱいだよ。」
サトメはたまらずギブアップするのであった。
昼休みが終わり、教室に帰る。
「サトメまた放課後にね!(今度はあの女に邪魔はさせないわ)」
ワカナが自分の教室に帰ると、2人で教室に入る。
男子達は血の涙を流し、女子達は黄色い歓声をあげるのだった。
放課後…サトメが帰り支度をしていると、アキに声をかけられる。
「サトメ君一緒にかえら「サトメ!早く帰るわよ!」い。」
ワカナが現れる。アキはワカナに「3人で帰りましょ?」と提案するが。
「私達にはやる事があるのよ。サトメ帰るわよ!(そう何回も邪魔されてたまるかい)」
とワカナが返すとサトメも申し訳なさそうに
「ごめん…家で稽古をつけてあげるんだ。(本当は一緒に帰りたいけど…)」
サトメも断る。が
アキはさも閃いたかのように言った。
「サトメ君の家って道場よね?私も習いに行きたい!!!(もうちょっと一緒いたいわ)」
ワカナが能面のような顔でアキを眺め。
サトメは期待したような顔でアキを見るのであった。
つづく




