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ブラック・ファントム  作者: 千代田 昌子
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ヴェシュティツァ・コード 魔女の暗号

挿絵(By みてみん)

 

 ソフィアを燃やすのか・・・!!


 何の罪もない、優しい花のような少女を・・・。

 

 呪われた赤い炎よ!!!



 麦を耕し、貧しい者には施しを与え、小さな命を助け、大事に育てていただけの少女よ。


 金色の髪は太陽の光に透け、淡い輝きを放つように、その笑顔は何時も輝いていた。



 私は彼女を愛していた。



 その彼女が、何故、魔女とされたのか。


 一体何が、魔女狩りを煽っていたのか・・・・。


 


 私は侯爵家の跡取りでありながら、彼女を助けることが出来なかった。


 彼女が大切にしていた黒猫も、彼女の目の前で殺された。



 あの叫び声を、私は永遠に忘れる事は無い・・・永遠に・・。



 あの炎と共に、私の心も焼き尽くされた。


 私はこの魂を悪魔に売り渡し、この人の世に、永遠に復習し続ける。


 あの猫と共に、ブラック・ファントムとなって・・・。


 挿絵(By みてみん)


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