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終焉と英雄と  作者: Slonay
1章1節『終わりの始まり』
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5.『唐突の黒い風』

これは後からの割り込み投稿のため、多少ならず色々と変なところがあると思いますが、気づいた方は優しく教えてくださると、非常に助かります。

 ──目を覚ますと、目の前に美少女がいました。

 という冗談はさておき。


 「、、おまたせ、じゃ、行こうか」


 「ああ、行こうか」


 弥生の声掛けにそう返し、歩き始める。


 ──暗闇での推測が正しければ、自分は状況を打開することを求められているらしい。


 だが、問題はそこだ。クリア条件が正確にわからない。「状況を打開する」と一口に言っても、色々な方法が考えられる。たとえば、あの事故現場から離れるということが考えられる。おそらく一番安全で、問題がない。話している最中なら、それとなく別の道をとることもできる。これは、この周回が失敗したとき、次の機会にやろうと思っている。


 次に考えられる案としては、あの現場から逃げる、ということ。最初の案と変わらないように思えるが、これは塾から真反対の方向に逃げる、という意味だ。何故ならあの事故の際、必ず、俺を殺したあの「黒い風」が出てきた。多少横にずれただけでは、追ってきて殺される可能性がある。


 問題は、弥生への説明だ。当然真反対ということは説明が必要になる。だが、説明は上手くないし、なにより説明を信じてもらえないだろう。よって、却下。


 ──なおこの時、彼はこの権能(呼び名がないので一時的に権能と呼ぶ)を、違いが多くあるにも関わらず、比較対象にした本家本元のE〇Tな主人公(ナ〇キ・ス〇ル)の権能と同じものと思い込んでいる。(補足:全く同じとは言ってないが、違う点以外が同じだとおもいこんでいる)


 ──その身に課された誓約も、情報の正確性も、すべて同じものだと。


 それはさておき。

 次に考えつくのは、タイミングがわかっているからこそ、トラックに轢かれる前に手を引っ張って引き戻す、という方法だ。ギリギリだが、確実だ。そのあとの黒い風は...なんとかするしかない。

 そう、なんとか次へすすむしかない。


 ──そんなことを考えていると、弥生が何か言いたそうにしていた。


 「──?どうしたの?」

 と聞いてみると、


 「え、ええっと、叡人くん」

 と改まった感じで話しかけてくる。


 可愛いな、とそれに気を取られた瞬間、


 ──地獄がやってくる。


━━━━━━━━━


 一瞬、何が起きたかわからなかった。


 トラックではない。そんなものは来ていない。


 ────ただ、弥生の首が刎ねられただけだ。


 「──え?」


 弥生の両方の首から降り注ぐすべての血が俺にかかり、そこで俺はようやく──


 

 黒い風の脅威を理解することとなる。



 やがて、首を刎ねられた弥生の体がしばらくし、倒れだす。それを咄嗟に体で支えようとし、


 「っがぁあああああああ!!」


 差し出した両手の手首ごと、弥生の体が滅多切りにされた。


 「がああ!!ぐぁあああ!!!」


 またも絶叫を上げる叡人を、「それ」は──


 切り刻んで、切り刻んで、血霧に変えた。



━━━━━━━━━



 ──暗闇の中で覚醒する。


 「俺、は…」

 「そうだ、弥生が死んで…」

 「そうか、俺がここにいるってことは…」

 「ああ、俺、死んだのか」


 死。それは何度も何度も襲い来る。といってもこの数十分の間、さらに言えば3回だけなのだが、彼にとって「死」はそんなに軽いものではない。

まあ、唯一この権能でいいところといえば、せいぜい「死」の瞬間の喪失感を味わわなくていいという点だけなのだが。

 つまりは、彼は本当の「死」を知っていないということになるのだが、


 「それは横にのけて、今回俺が死んだのは…俺の記憶が正しければ、あの黒い風か」


 そう、今回弥生と彼の命を奪ったのは例の「黒い風」であり、トラックではない。

だがなぜ、あの黒い風はあんなにも早く来て、彼と弥生の命を奪ったのか。


 「…まぁいいか、それよりトラックだ」


 そう、トラックだ。とにかく、あれをなんとかしなければ…

そうして思考を巡らせていると、


 「…うん?」


 いつのまにかスクリーンが現れていて、逆再生(?)をしていた。

 つまり何が起こるかというと、


 ──遡行が、始まる。

注意:下の文はネタバレになる危険性があるので、『どん底』まで読んでからを推奨します。

   つまり、読んでいる前提で話を進めます。



さて。

この死亡ストーリー、本当はなかったんですが、よくよく考えたら2回であそこまで狂うって、いくらどっかの某主人公(ナ〇キ・ス〇ル)でもなかったので、さすがに不自然かなと思い、死亡回数が増えました。今後とも、どうかこの下手くそな文章とお付き合いくださると、書いている作者としても嬉しい限りです。(見てくれている人がいたらですが)

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