二十五話 第八騎士団
二十五話です。
よろしくお願いします。
前団長に言われた通り、第八の団長を探していると、すでに第八は訓練場の門前で集まって駄弁っていた。
どんな人かは知らなかったが、一度式典の時に見たことがあったので、奥にいた大柄の第八の団長と思わしき男に声をかけた。
「ん、お前がダリアか。前は第三だから、レックスのとこにいたんだな。」
「はい」
第八の団長を間近で見たのは初めてで、第三の団長より少し若く、活気あふれるような、所謂熱血的な人だった。
「見ての通り、うちの団は若いやつが多い。仲良くやってくれると助かる。申し遅れたが、俺はこの第八の団長のジン=ロンブスだ。よろしくな。」
「ダリア=カルミュアです。お世話になります。」
握手ついでに、第八のバッチをもらったので、さっそく鞘の紐に結びつけた。
(第三の時は鷹のモチーフだったけど、第八は、、、なんだこれ? カピバラか?)
バッチをまじまじと見つめるダリアに、団長は覗くように聞いた。
「それなんだと思う?」
「カピバラですか」
「クオッカだよ。幸せそうに笑うやつ。俺もたまに森で見るんだ」
どうやら第八の団長はクオッカが好きなようで、それを話してるかもはとても嬉しそうで、ダリアも釣られて口元が緩んだ。
騎士団のバッチは、それぞれの団でモチーフが異なり、所属のない騎士長はフクロウ、服騎士長はウマなんだとか。
第八の団長はクオッカが好きだというな、バッチは昔から決められているもので、決して団長が選んだ現団長が選んだデザインではないらしい。
そうこうしていると、時間は訓練の始まる午前8時になり、訓練開始の鐘の音が響いた。
団長が号令をかけると、すぐさま団員達は綺麗に整列をする。
「お前ら時間だ。これより訓練を始める。だかその前に今日からうちに移籍したダリアだ。共に訓練に励んでくれ。」
「よろしくお願いします。」
団長の言葉の後に軽く礼をして、1番後列に並ぼうとした時、すれ違い様に色々な声が聞こえた。
『へぇ、あれが』
『もっと第六の団長みたいな鬼女かと思った』
『前の戦でも武功挙げたんだって?』
『まぐれじゃ、"戦神"なんて言われないよ』
周りは前とは違って、若い騎士ばかりだが、ダリアにとっては大した変わりなく感じた。
どこへ行っても妬みや僻みの言葉を浴びせられるのだ。何度か戦争で武功を挙げ、若さ故に異名がつけられ、飛び火し、それがこの騎士団の中で蔓延っている。
ダリアにとってそれはどうでもよくて、とても嫌いに感じるものだった。
そんな嫌な言葉たちに、すっかり気分気分が落ちた時、肩まである金髪の同い年くらいの騎士とすれ違った。
太陽に反射して、それがあまりに綺麗だったので、つい二度見したが、顔を見ずに通り過ぎた。
(あんなブロンド初めて見た。)
お疲れ様でした。
次話もよろしくお願いします。




