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あの日の君に  作者: 灯里えりか
1/8

プロローグ「忘れないで」

初投稿です。

誤字脱字等ありますが、気軽に読んでくださると嬉しいです。

宜しくお願いします。

 


 ―また、嫌な夢を見た。


 俺はトマトが潰れた様な、真っ赤な、大量の赤い液を目にした。

 それは地面に倒れている、銀髪の長い髪をした少女の体から流れ出していた。その赤い液は、少女の銀髪の髪を綺麗に染め上げている。

 俺はその光景に嗚咽を吐きそうになるのを堪え、その少女を見下ろすように立っている鎌を持った、黒いフードパーカーの何者かに向き合った。


「お前は、何者なんだ……?」


 俺は言葉を発する。俺の存在に気付いた何者かは、こちらに冷たい視線を向けた。俺は言葉を続ける。


「毎回毎回毎回毎回、この少女をどうして殺す必要があるんだ……? こいつが何かしたのか……?」

「……」


 何者かは答えない。


「答えられないのか」

「…………の卵だからだ」

「―え?」


 諦めかけたその時、何者かは低い図太い声で呟いた。


「たま、ご?」

「ああ」


 俺の問いにそう呟き返した。


 すると何者かは、こちらに背を向けたかと思うとこの場を去っていく。あまりにも予想外な発言に、足に重力がかかったかのような感覚になった。

 俺は何者かの背中を追いかけようと、重力がかかったような重たい足を動かしたが追いかけることができず、何者かはいつの間にか跡形もなく消え去っていた。


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