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風の贈り物  作者: カゼノ
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第一話;入学

疾風高等学校に入学する仲良し四人組、風野(かぜの 南海(みなみ 十六歳。女の子らしい黒髪のショートヘアーで、みんなと遊ぶ、はしゃぐが大好きな元気な子。恋の意味が分からない超ドン感。 大原おおはら 健人けんと 十六歳。黒髪のイマドキのモテ髪で、そしてイケメン。もっそい照れ屋。遊ぶ、はしゃぐが一番で、南海のことを友達以上の想い。 網乃あみの みこ 十六歳。茶色のロングヘアーで、遊ぶことが好き。将汰のことを気にしている。 上崎かみざき 将汰しょうた 十六歳。金髪の男ヘアーで、平凡に暮らすことが好きらしい。


新たな人生がやってきた今日。

ここ、「そよ風町」は都会の端っこにあるごく普通な町。

ここには美味しい新鮮な野菜が立ち並ぶ、「そよ風マーケット」がある。仲良し四人組はここにいつも遊びに来ている。ここのおばさんは気が明るくて、面白い人なのだ。名前は、大橋おおはし 満子みつこ。 年は、四十歳近くになるが、誰にも負けないぐらい元気なおばさんなのだ。仲良し四人組みは、「みつこおばさん」って呼んでいる。





「いっらしゃいませ〜!」


みつこおばさんは今日もはりきっていた。

太陽の日差しが目に差し込む。


「今日も天気がいいですわねぇ〜」


野菜などを見ていたおばあさんが笑みを浮かべながら言ってきた。


「そうだねぇ〜今日はあの四人組の入学式かぁ〜」


「仲良し四人組?」


「ここにね、いつも遊びに来る人達」


「……ああ…!あの子らね!」

おばあさんは思い出したのか声をあげた。


「私ねぇ、ここの前歩いていると、二人の女の子と二人の男の子がいるのよ。そうだったのねぇ〜」


おばあさんは一人で納得すると、空を見上げた。

みつこおばさんも空を見上げる。


今日の空はいつもよりイキイキしているようにみえた。雲一つ一つが、あの仲良し四人組を表しているように見えた。

おばさんは思わず笑みを溢した。




四人は「疾風高等学校」に向かっていた。

一本道を、将太、健人、南海、巫と並んで歩いていた。


「みんなぁ!わくわくするね♪」


不思議な踊りをする南海。


「なに踊ってんだよ、南海」


健人は不思議そうな表情で言った。


「…楽しみだからに決まってんじゃん!」


「そういうもんかぁ〜?…」


苦笑する健人。


「うん!そういうものだよ!健人はしないの!?」


「あったりめーだ!ワクワクするの同然だろ!」

歩いていると…前方に大きな門が見えてきた。その向こうには校舎らしい建物が見えた。


「ねぇ!見えてきた! 疾風高等学校!!」


大きな声で叫ぶ南海。


「スゲー…あれが学校かよ」と健人。

「本当だな…」と将太。

「すごい!」と巫。


健人、将汰、巫は、立ち止まって見ていた。


「みんなぁ!はやく来なよー!!」


飛び跳ねながら手を横に振る、振る、南海がいた。

いつの間にか南海は先に行っていのだ。しかも、「疾風高等学校」の門の所までいっていた。どうやったらこの数分間の間に…三人は同時に溜め息を吐いた。全く気づかなかった。校舎のあまりのデカさに驚いていたのだから。


「先に行くなよなぁ!」


健人がそう言うと巫も、


「南海ずるーい!」


三人は走り出した。直線の道を風のように素早く、南海のところへ。涼しい風が急激に強くなった。周りの木がゆらゆらと葉っぱがなびいた。

人々は驚かされていた、速さに。



「ほらっ!すごいよね〜!!」と南海。


南海、健人、巫、将太は見ていた。木製で作られた門。丈夫そうだ。金の模様がある。キラキラしてずっと見つめていると目が痛くなりそうだ。


「君たち、ここの入学生か?」


突然、後ろから声をかけられビクッとする四人。

おじいさんだった。

 

「はい!そうです!」


口を開いたのは南海だった。


「そうかそうか、ここが門だ。さあ入って」


すると、ガラガラッ、と門が左右に開き始めた。


「すごい…!」と南海。

「スゲェ!」と健人。

「すごーい!」と巫。

「スゲェーな!」と将太。


「ほら、早く入らないと閉まるぞ君たち」


「ああ〜!はい!入ります!」


四人は素早く門の中に入って行った。


そこに見たものは、大勢の入学生だった。女子は、赤いリボンを胸もとに付けている。ブレザーはグレーで、スカートは黒で緑のチェック模様をしている。男子は、青いチェック模様のネクタイをサラリーマンに思わせるようできっちりとしている。ブレザーはカッコイイ感じの黒だ。ズボンは黒で赤のチェック模様をしている。


校舎に行くまでの道は、太く、カラフルなタイルだった。周りには、夜になると電気が灯る街灯が道の先まで何本か続いていた。道は森に囲まれていた。校舎は前方は四角く、時計台みたいな建物だ。時計がデカイ目立つ。壁は白。屋根は茶色ってところだ。校舎は横まで続いてるようだ。木が邪魔でよく見えない。

しかし際も目を向けるものがあった。大きな鳥だった。


「大きな鷲だ〜!」


南海は目をキラキラさせながら言った。


「あれ…ここの学校のシンボルじゃね?デカい鷲だなぁ!」


大きな鷲は、校舎のてっぺんにいた。体全体が鉄で出来ているようだ。今にも飛び出しそうにに、大きな翼を広げ、二本足で立っている。まるで、みんなを見守っているかのように。

沈黙が続く。大きな鷲に目をとられた四人はその場に立止まっていた。耳に、ざわざわと会話が聞こえてくる。健人は右手に異変を感じた。見てみると南海が手を掴んでいた。顔を上げて南海の顔を見た。南海は笑みを浮かべ、


「いくよ!健人!」


南海は健人の手を引いて走り出した。


「ちょっ南海!手放せっ!」


叫ぶが、聞こえていないらしくどんどん前に進んでいった。人がいっぱいるのにも関わらず、進む速さは速かった。健人は抵抗をやめ、南海に引きずられていったのだった。


巫と将太は二人の姿が見えなくなったところでため息を吐くと、


「ったくよ…あの二人は」


「行こうよ、将太」


「そうだな‥」


二人は大勢の人ごみのなかを押しのけていった。

巫は将太の背中が見えなくならないように進んで行った。人数が多いとはぐれる可能性もある。だから大きい背中を見失わないように、すみません、ごめんね、といい、このぎゅうぎゅうのなかを進んで行った。



「すごい…!すごいよ健人!」


南海は健人の肩をポンポンしながら言った。


今二人は、校舎の前にいた。前方には校舎の玄関口があった。トンネルみたく丸い。壁は綺麗な白だ。傷ひとつない。時計台の上には大きな鷲。ここで見ると迫力が違った。

健人は南海に掴まれた右手を見ていた。


「…健人?」


南海は健人の見ているものに視線を送った。ハッ!と気づいて、


「ごめん!痛かった…?」


健人はフッと見るのをやめた。


「…べ、別にこんなのなんともねーよ」」


「…でも、手をぐいぐい引っ張ってごめんね、健人」


一言だけ謝ると、南海は健人の右手を持った。


「なっ‥」


頬が赤くなる健人。


健人の手を握る南海。


「…健人の手、暖かい!…」」


笑顔を見せる南海。健人はその場にしゃがみ込んでしまった。


「けっ、健人!どうしたの!?」


どうもしねーよ…、とだけ小さく呟いた。


『本当に…?どうもしないの?』


心配する南海。


じっーと見るのをやめ、南海は健人の手を手放した。


本当はどうもしなくない。南海の笑顔を見ただけで、心にグッときたのだ。


『……かわいいじゃねーか‥‥ちくしょう……。』


このままずっと、しゃがんでいたい健人だった。



「おーい!」


南海は後ろを振り返った。健人は相変わらず、頬が赤いままで声がする方向に首を後ろに向けた。将太と巫だった。すっかり二人の事忘れてた!!と、南海は心の中で囁く。将太と巫は体がグッタリしているようだ。


「お前ら、先にいくなよなぁ…」


体がしんどいのかその場にしゃがむ将太。


「二人ともはやすぎなんだから!」


巫は膝に両手をつけていた。その上半身を起こして、南海と健人を交互に見て言った。

健人は立ち上がり、将太の傍にいき、しゃがみ込んだ。将太は顔を上げて隣を見た。


「健人、南海に連れて行かれるなよな!」


「……悪かったな」


健人は将太から顔をそむけて、うずくまった。


「…はは、顔赤いぞ!健人!」


「……」


健人は将太の方に向き直って首の根元を掴んだ。

はっ!すみません!すみません!、と将太は慌てて謝った。南海は二人の言い合いを不思議そうに見ていた。


「大きな鷲、もっと近くで見たくて、ごめんね…」


南海は顔をうずくめた。

健人、将太、巫は交互に顔見て、同時にため息を吐いた。


「ったくよ!南海はしょうがねー奴だな!」


将太の突然の言葉に南海は顔を上げた。

将太、健人、巫の顔を交互に見た。三人の顔は怒っていなかった。

巫は笑みを浮かべて言った。


「…はしゃっぎぷっりは南海らしいよ」


「本当だよなぁ!…」



健人、巫、将太は笑みを浮かべる。

南海はみんなのところに駆け寄って、抱きしめようとしたがバッチリ逃げられた。悔しいが、最後に満面の笑顔をみせた。


『これからも、ずっと、四人と笑っていられますように。

 ずっと、無敵な四人組でいられますように。     』


四人は笑顔絶やさず、校舎の入り口へと向かったのだった。



「みなさーん!クラス表はこちらの看板を見て下さーい!」


男性係員が大きな声で言っている。

校舎の中は、灰色の上履き入れが八台あった。天井は真っ白。上履き入れはここにしかないらしい。二年も三年も一緒みたいだ。二年生のクラスも五組あって、三年生は四組のクラスがあると聞いていた。

 

『…どんだけ多いんだ』健人は心の中で囁く。


南海達は、上履きに履き替えた。校舎に入ってすぐにクラス表の看板が目に入った。クラス表は一組から五組まであった。名前が書かれており、縦に「あいうえお」順で記されていた。他の入学生も胸をドキドキしながら真剣に探している。表情には淋しさもあれば嬉しさもあり、いろんな声が上がる。


「…やったっ!あたしら同じクラスだよ!!」


女子二人は向かい合って、ぴょんぴょんと飛び跳ね、手を叩く仕草がみられる。二人はものすごく嬉しそうだ。


一方クラスが分かれてしまった人々は、


「ああ〜最悪。俺達バラバラだなぁ…」


男子二人と女子二人は、寂しさに滲んでいた。


喜ぶ声を聞くだけで、拳に力が入ってしまう。


「いいなぁ〜同じクラスになる人たちってさ」


女子が羨ましいそうに唇を尖らせる。


「まあいいんじゃん!俺達、深い絆で結ばれてるから平気だよな!?」


男子一人が声を上げると、三人は強く頷いた。


仲良し四人組はみんなより少し離れた所から様子をうかがっていた。


「あたし達も見に行こよ! …ね!」


南海は三人より前に出て、笑顔をみせた。


「おう!」と健人。

「うん!」と巫。

「だな!」と将太。


四人は看板をすぐに見たかったのだが、人が多すぎて探すのも大変だと思い、離れて待っていたのだ。

南海はカンで「一組」のところを探した。健人も一緒に探す。巫と将太は「二組」のところを探す。四人は真剣な表情で探した。耳には色んな雑音が入るけど、聞こえないような変な感覚がめばえた。…一分経つ。


「あ!」


南海はハッ、と気づいて声を上げた。

すぐ傍に居た健人は、南海の見ているところに視線を落とした。


「!」


目を見開き、思わず声を失う健人。


「おい二人〜!あったか?!」


将太は声を掛けた。二人の反応が無い。他の人を押しのけて覗いた。


「!」


巫も将太の傍にいき覗く、思わず手を口に当てる。

数分間沈黙が続いた。四人は声が出せなかった。雑音だけが入ってくる。

四人の間に、沈黙が崩れた。


「…みんな!同じクラスだよ!やったぁ!!」


南海はその場ではしゃいだ。同様に巫も南海の手を繋いで飛び跳ねた。


「やったな!!俺ら!」


「これ!奇跡だなぁ!」


四人は喜んだ。笑顔が溢れる。

奇跡が起こったのだ。この奇跡に四人は、心から神様に感謝したのだった。四人の間には微笑ましい空気が流れていた。


「一年二組の人は!…私のところに来てくださーい!」


「みんな!あの人の所へ行こ!」


南海は言った。


四人はその人の所へ向かった。


「では皆さん、今からクラスの所に案内するので、私について来てください」


その人は、若い男性だった。係員ではなさそうだ。黒いスーツを着ているので見るからに違う。背は百七十センチ前半ぐらいだ。


…一年二組のクラスにたどり着いた。


「ここが私たちのクラスです。席は適当について下さい!」


クラスの中を見渡すと、後ろには男女別のロッカーがあった。

机・椅子、四十個あり、机・椅子は茶色で木製である。

生徒四十人がここで授業をする。クラスの中は新鮮で、まるでまだ誰も入っていないような匂いがした。なんとなく変な感じに仲良し四人組はおずおずと、席に向かった。南海、健人、巫、将汰達は後ろの方の窓際に座った。南海は一番左端っこ。健人は南海の隣。巫は南海の前の席。将汰は健人の前の席に。

窓からは海が見えた。最高な気分に巡られた四人は、それぞれ窓から顔を出した。涼しい風に打たれながら最高な気分を味わった。


「すごいなぁ…高いね!」と南海。

「気持ちいいなぁ!」と健人。

「すごい…!綺麗だね!」と巫。

「絶景だなぁ!」と将太。


四人は目を見開き驚いた。

あたし達は三階に居た。三階はあまり高い感じはなく、低い感じもしない。だが、高く見えた。視界に入るのは、町に海。あたし達が住んでいる、「そよ風町」も見えた。


「ねえ!あたしたちが住んでいるそよ風町が見えるよ!」


「え!どこどこ!?」


三人は南海が指している方向に視線を送った。しかし、見えるものが大きすぎて何処を指しているか解らなかった。


「どこだよ?、南海」 


健人は聞いた。


「ほらっ!そよ風商店街の赤い看板らしきものが小さく観えるじゃん!」


言葉通りに赤い看板らしきものを三人は懸命に探した。四人は視力、1,0以上あった。

ようやく、赤い看板を見つける事が出来た。


「あった!」


健人は声を上げた。将太も巫も同時に見つけた。


「よく見つけられたな!南海!」


「南海すごーい!」


将太と巫の言葉に健人は頷いた。

四人はしばらく絶景を楽しんでいると、背中から声が掛かった。


「では皆さん!前を向いてほしい!」


南海達は、顔を教室に戻してそれぞれ席に座った。

他の生徒も急いで着席した。生徒がみんな静かになったところで先生は口を開いた。


「まずは、私からの自己紹介をします!」


白いチョークを持ち、黒板に大きく名前を書き始めた。


「私の名は、なら 信夫しのぶです。一年二組の担任なります!皆さん宜しくお願いします!ああそれと、皆さんの事を、皆の衆って呼んでもいいかな?」


先生の言葉に生徒達は顔をしかめる。生徒達と先生との見つめあいが続く。


「先生」


一人の男子生徒が手を挙げた。


「ん?なんでしょう?」


「僕たちは、信夫先生の事まだよく分かりませんが、先生がそうしたいっていうならなんだっていいですよ」


男子生徒の言葉で他の生徒も頷いた。


「じゃあ、私はこれから、皆さんの事を皆の衆って呼ぶことにしますよ…?」


「うん。いいよー」


「はい。全然いいですよ先生…!」


生徒の明るい声に先生は笑みを溢す。

雷に撃たれたようにたっている髪。優しい顔立ちをしている先生。「皆の衆」って呼びたがる先生はあたし達生徒から見ておかしい先生だと思った。


「今日から皆の衆は疾風高等学校の一員になります。一人一人責任を持ち、頑張っていこう!!今日と明日までは、授業が無いので今日はここまでにします!以上!皆の衆!キリーツ…!!」





外は太陽の日差しに照らされ、目が眩しい。風が吹いてくると髪が揺れる。

ものすごくすんなりと終わった入学式。四人は来た道と同じ一本道を通って帰っていた。


「あたし達の担任、面白かったね!」


南海が楽しく言ってきた。


「おかしな先生だよなぁ!」と健人。


「そうだよね!」と巫。


すると、バッ!と、みんなの前に飛び出す将太。


「面白くなりそうだなよな!人生!」


道のど真ん中で叫ぶ。


思わず三人は足を止めた。

歩いていく人々は反応して後ろを振り返るなどこちらをちらちら見てきた。

四人の間には沈黙が数分続いた。が、それはすぐに崩れた。

三人は笑った。将汰の言葉は、人生をもっと楽しく思えるような発言だ。


 明日から、高校生活がスタートする。

                          


大変お待たせいたしました。

連載小説登場です!!


これからもお楽しみ下さい!!

ヾ(^_^)




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