表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月と魚だけの部屋で  作者: 柚上詩治
1/1

7/18

7/18

 月と三匹の魚。それしか、この部屋にはない。

 コンクリートの壁に囲まれた正方形の小さな部屋。窓は一つしかなく、家具は一切ない。あるのは、部屋の真ん中で奇妙な存在感を放つ大きな水槽だけだ。そこには美しい熱帯魚が三匹泳いでいる。

 たった一つの窓からは、煌々と輝く白い月が見える。

 隣の部屋は倉庫になっていて、水やら食料やら電池やら、その他もろもろの生活必需品が積み上げられている。

 水槽の前に腰を下ろしてみると、床のコンクリートがひんやりして、少し気持ちが良い。窓を開けると涼しい風が入ってきて、より快適になった。

 今日から住むことになるこの部屋をぐるりと見渡して、俺は一つ溜め息をついた。

 どうして俺は、一人でここにいるのだろう。

 水槽に取り付けられたヒーターが絶え間なく発するブーンという音が、やけに大きく聞こえた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ