第3話:容疑者は霧崎 綾!?
そろそろ、名前も覚えた頃だろうし、名前を外してみたいと思います。
それと、ナレーションをナレーターさんにやって貰いますんで。
「12、12、12、12、12、12」
早朝、綾はジョギングコースでジョギングをしていた。
その後ろで、
「待ってよ、お姉ちゃあん。」
と、弟の大輔がやっとの思いで付いてくる。
「ほら、遅いぞ、大輔。」
綾は立ち止まって、後ろを向いて大輔に言った。
「そ、そんな事言ったってぇ。」
「足遅いと、由香ちゃんに嫌われるよ?」
「それだけは嫌!」
大輔は、本気を出すと、すっ飛ばして綾を抜いた。
「(何あいつ・・・。)」
綾は心の中で呟いた。
「助・・・けて。」
その時、一人の男が、死にそうな声で綾に声を掛けた。
振り向くと、その男の腹には包丁が刺さっており、大量出血をしていた。
「何があったんですか!?」
綾は驚き様に聞いた。
男は何も言わず前に倒れかかる。
綾は素早くそれを支えた。
「おじさん、おじさんしっかりして!」
綾は声を掛けるが、おじさんに反応は無い。
綾はそっと、おじさんを仰向けにして寝かせた。
「(ん?)」
綾は何かを見付けた。
一枚の紙だ。男のワイシャツに、一枚の紙が挟まっていた。
綾はそれを取ると、開いて読んだ。
『あいつだ。あいつが、SSが来る。俺はSSに狙われてるんだ!』
「(SSって、何よ?)」
綾は暫く考え込んだ。
「(SS・・・もし、これが殺人なら、多分、SSは犯人の事ね。)」
「きゃあああああ!人殺し!」
通りかかった女性が、綾を見て驚きながら言った。
「あ、いや、これは、違うんです!その、何て言うか、偶々通りかかっただけで!」
綾は必死に訴えたが、気が付いた時には、警視庁の取調室にいた。
「(な、何で私がこんな目に?)」
「言え!動機は何だ!?」
[バシンッ!]
真の時から事件で長年付き合っている警部が机を叩いて言った。
「私は、殺してなんかいません。」
綾は否定した。
「だがな、目撃者がいるんだよ!君が被害者を刺した所を見た目撃者がな!」
「じゃあ、その目撃者、此処に連れて来なさいよ!」
[ペシンッ!]
綾は怒り爆発、警部の頬を引っぱたいた。
「ぶったな!?親父にもぶたれ・・・おぶっ!?」
[バシッ!]
警部の顔面をぶん殴る綾。
「何ガン○ムの名言使ってんですか!?そんな、アニメ見る暇あったら、仕事しろぉ!」
[バシバシバシバシッ!]
綾は往復ビンタした。
警部の頬は晴れ上がって化け物みたいな顔になった。
「わ、解りました!連れて来ますよ!」
警部は慌てて、取調室を出て行った。
それから程なくして、警部が目撃者を連れてきた。
「三枝 小夜子です。」
三枝は会釈をした。
「三枝さん・・・良くも私を、犯人扱いしてくれましたねぇ。
今此処で、貴方にお言葉を返します!
真犯人は、貴方です!」
綾は三枝を指差して叫んだ。
三枝の顔色が急変した。
「ちょ、ちょっと、綾君?
彼女が犯人って、どういう事なんだね?」
警部は首を傾げた。
綾は例の紙を出した。
「これには、被害者の字で、『SSに命を狙われている』と、書かれています。」
警部は紙を取り上げる。
「このSSと言うのは、三枝 小夜子さん、貴方の事です。
昔、こんな事件がありました。
とあるパーティで、若い男女が二人、殺害されました。その二人は、どちらも『SSに殺される』と書かれた紙を持っていました。」
「それが私と、どう関係があるのよ!?」
「載っていたんですよ。パーティの招待リストに、三枝 小夜子、ってね!
SSと言うのは、三枝 小夜子の略・・・そうなんだろ、連続殺人犯、三枝 小夜子!」
綾は言い放った。
三枝は、急に笑い出すと、こう言った。
「バレてしまったのね。」
それだけ言うと、警部に腕を出した。
「逮捕しなさい。」
三枝はそう言った。
こうして、連続殺人犯は逮捕され、綾は無事に釈放された。
後半は笑えましたな。
にしても、こんな終わり方で良かったのだろうか?




