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19-2・孫のようだった少年(タウナギ視点)
……まるで、孫に見取られているみたいじゃの。ワシは幸せ者じゃ。
「……爺さん。お礼は、次に会った時に言うよ。だから……」
セイゴはその黒い瞳を潤ませて、ワシの手を握っている。
「あぁ、分かった……ほれ、さっさと行くのじゃ」
セイゴはうなずくと、走り出した。
……そうじゃ、若者は生きねばならん。前を向いて走らねばならん。
ワシは、小さくなって行く少年の影を最後まで見届けた。
「最期に草原を……駆け……できて……」
……まるで、孫に見取られているみたいじゃの。ワシは幸せ者じゃ。
「……爺さん。お礼は、次に会った時に言うよ。だから……」
セイゴはその黒い瞳を潤ませて、ワシの手を握っている。
「あぁ、分かった……ほれ、さっさと行くのじゃ」
セイゴはうなずくと、走り出した。
……そうじゃ、若者は生きねばならん。前を向いて走らねばならん。
ワシは、小さくなって行く少年の影を最後まで見届けた。
「最期に草原を……駆け……できて……」
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