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18・僕はずっと抱えられたままだよ。
タウナギ爺さんに抱えられたまま僕は、橋を渡り終える。
「シイラも、はや……」
僕の言葉が終わらないうちに、シイラは橋に火を放つ。
「あ……橋が……」
「シイラが、村の皆が……」
僕はわめくが、僕を抱えるその腕に力が弱まることがなかった。爺さんは、僕をしっかりつかんで離さない。走るのをやめない。
「爺さん、そんなに走ったら、死んじゃうよ!」
「ワシは、大丈夫じゃ。心配するな……」
爺さんは、一昼夜休まず走り続けた。
タウナギ爺さんに抱えられたまま僕は、橋を渡り終える。
「シイラも、はや……」
僕の言葉が終わらないうちに、シイラは橋に火を放つ。
「あ……橋が……」
「シイラが、村の皆が……」
僕はわめくが、僕を抱えるその腕に力が弱まることがなかった。爺さんは、僕をしっかりつかんで離さない。走るのをやめない。
「爺さん、そんなに走ったら、死んじゃうよ!」
「ワシは、大丈夫じゃ。心配するな……」
爺さんは、一昼夜休まず走り続けた。
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