表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

27/44

すげえガキだな、オイ

極悪ホステスの最新話です。

楽しんでいただけると幸いです。

アメリア王女は私の前に立つと私の頬をビンタした。

え、全然痛くねー。

私はなんかの芝居かと思って一応びっくりしたフリしてたらアメリア王女が怒鳴った。


「なぜあなたがオーサ女王陛下に気に入られるのよ?!私の方が武術も馬術も得意だというのに!」

「はあ」

「はあ、じゃないわよ!なぜかって聞いているの!」


アメリア王女が大声で喚くから私はめんどくなってフツーに正論を言った。


「失礼ですが、アメリア王女殿下が感情で動く御人だからではございませんか?」

「は?」

「いくら武術や馬術が優れていても、感情に翻弄され、その場その場の機嫌で態度を変えるような方は軍事国家のイーシーア女王国の女王・オーサ陛下の目に留まらないのは当然かと」

「な、な、」

「先ほどわたくしを打ちましたよね?それが証拠ですわ。違うとおっしゃるのでしたら兄上のアレキサンドル王太子殿下にお尋ねなさってくださいまし。きっとわたくしより分かりやすくご説明くださるでしょう」

「なんて無礼な...!」

「はい、いきなり頬を打つような無礼な方には地位に関係なくこのような態度が妥当かと。ーーああ、もう一度打ちたいのでしたらどうぞご自由に。でもまあ、わたくしを打って処罰でもすれば、ここにいる皆さま方に程度が知られてしまいますね、アメリア王女殿下?」

「~~~~~~!」


公爵家はオロオロと私を止めようとしていたが、私は正直この5歳児の知能を持ったバカに嚙み砕いて説明すんのが嫌でさっさと消えてくんねーかなとか思いつつ、喋ってた。


私がそこまで言うと大きな笑い声が聞こえ、そっちを見るとアレキサンドル王太子とグロリア様がいた。


「お前の負けだよアメリア。彼女の言うとおりだ。感情で動くようじゃあ軍事にも政治にも向かないね。お前はイーシーア女王国に移住するのはあきらめてドレスに着替えて王宮で刺繍でもしてるといいよ」

「そんな、お兄様まで!」

「クラリスの態度をご覧よ。お前がギャーギャー騒いでるのに眉一つ動かさないで若奥様としての礼儀を持ってお前に注意してる。ついでに挑発も。これの意味が分かるかい?お前がいかに感情で動き回るかってのを周りの王族や貴族に見せているんだよ。冷静な作戦だね。決して感情に動かされないで最も効果のある攻撃を心得てる。こういうのをオーサ女王陛下は御所望なのさ」


そうアレキサンドル王太子が言うとアメリア王女はキッとこちらを見、ズカズカ歩いて行った。

あいつヤベーな。脳みそ5歳児かよ。

内心呆れているとアレキサンドル王太子は「うちの妹がごめんね」と私に謝ってきた。


「あいつはイーシーア女王国の軍部に入るのが夢でねえ。男勝りなんだけど、いかんせん激情型でね。軍部に運よく入っても前線行きかなって心配してるんだよね」

「まあ、行かない方がよろしいかもしれませんね。イーシーア女王国の過激さはよく聞きますし、兵士になればただでは済まないでしょう」

「クラリスはさすが冷静だね。うちの父上も母上もそれを気にしていてね。でも今日の君へのスカウトでちょっとはあきらめがついたかな?」

「いえ、アメリア殿下のあの気質のこと、むしろより鍛えて単身イーシーア女王国に参るかもしれませんわ」

「そうかもね」


困ったもんだよ、あいつには。とアレキサンドル王太子が珍しく素を出していたので、私は慰めに言ってあげた。


「でも大丈夫かもしれませんわ殿下。さきほど王女殿下に打たれましたが、あれが全力であれば軍部に入る前に試験で落ちますわ。だって全然痛くなかったんですもの」


私のその言葉にアレキサンドルは若干驚き、「君、本当にイーシーア女王国に行った方がいいかもしれないよ」と言ってきた。

曰く、アメリア王女のビンタは痛いらしい。うそだろ。

私は「殿下は殴られ慣れておりませんのね」と正直に言い、アレキサンドル王太子は反論しようとしたが私の事情に気づいたのか「あーなるほどね」と頭を掻き、「とにかく今日は妹がすまなかった。皆で楽しんでいて」とグロリア様と一緒に去って行った。


公爵家の人たちの方を向くとヘレナが心配そうに水で冷やしたハンカチを持っていて、私の打たれた頬を冷やしてくれた。

「大丈夫?」って聞く彼女に「平気」と答え、ハンカチを借りてそのまま冷やしてた。

そこらじゅうから視線を感じる。めんどくせーなと気づかれないように周りを見るとガルシア大公やらマルティネス侯爵やらオルコット公爵やらドルトフ王家の人たちとかドォルデン王国の人たちとかいろんな人が私を見てる。

オーサ女王はめっちゃ楽しそう。テメーのせいだぞオイ。


私はしょうがなく、今日はプロポーション維持をやめてお菓子食いまくるかーって考えた。イラついた時は糖分が必要だしね。


ふとヨアンの方を見ると、心配そうにこちらを見、何かを思案していた。なんだよオトメン。




お読みいただきありがとうございます。

次は明日に更新します。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ