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よくここまで耐えたと褒めて欲しいくらいね

極悪ホステスの第十話です。

楽しんでいただけると幸いです。

クソだりーのにまた強制的に茶会に呼ばれて、私は今日はもうめんどくさいからマチルダに頼んで宝石商とか専門業者呼んでもらって、黒に近い濃い青のドレスに長手袋に素朴を捨てて普通にカッコイイメイクして茶会に参加した。


ほかの3人は驚いてたけどそれでも茶会を始めて、私はまたヘレナの話でクッソダリーって思ってシガレットホルダーに煙草つけて吸ってた。

煙をくゆらせていた時にナサニエルは私に「クラリスは暇かい?」と聞いてきたから私は答えた。


「暇に決まっておりますでしょう?こんな動物の話」

「は?」


ナサニエルの眉がピクリと動いたけど私は気にせずに言った。


「さっきから聞いていれば、ドレス?化粧品?ヘアスタイル?少しは人間らしい話をしてほしいものだわ。文学、音楽、詩学、美術、哲学、スポーツ。教養あふれる話を聞いてみたいものですね。ーー公爵家の人間ならば」

「君はできるというのかい?」

「ええできますよ。します?500年前に大著『生物の進化について』を書いた生物博士の話なんか面白いですわね。進化と神学の融合、人間とは何者であるのか、神はどのようなご意志でわたくしどもをこのようにおつくりになられたのか。生物学的視点から見ても神学的視点から見てもとても面白かったですわ。お義兄様は読みまして?」

「読んだね。まあ、面白かったかもね」

「でしたらばお義兄様のご見解を詳しくお聞きしたいわ。そこの顔がいいだけの猿の話はもう飽きてよ」

「おいクラリス!」


ヨアンが私にどなったので私はヨアンの方を向いて言った。


「なにかしら?名ばかりの夫婦でわたくしがどのような扱いをされようとも何もせずにヘレナヘレナと言っていたバカな旦那様?先ほどのわたくしの言い方が気に障ったのでしたら離婚します?わたくしはよろしくてよ?こんな生活するくらいなら平民にでもなって劇団に入って女優になって面白おかしくあなた方バカな貴族たちをからかう方がよほど面白いわ」

「....な、」

「今日はなぜわたくしをここへお呼びになったの?わたくしが何度も断っていれば察するでしょう?来たくないんだって。いい加減になさって。こんなつまらない時間はもううんざりよ。あなた方バカ兄弟は可愛いヘレナに鼻の下伸ばしてお茶してさっさとロマンスでもなされば?ではね」


私が立ち上がると、ヨアンが立ち上がって「クラリス!」と今度は肩を掴んだので私はテーブルに置いてあったグラスを手に取りヨアンの顔にぶっかけた。なんだ水かよ。つまんねえな。


「それではもう2度とわたくしをこんなバカバカしい茶会にお呼びにならないで。ヘレナの話が猿以上の教養あるお話でしたら別ですけど。お義父様に言いたいならどうぞ?わたくしいつでも離婚する準備はできておりましてよ。ああ、めんどうだからシャムロック伯爵家にはそちらの方から言っておいてね。ーーでは失礼」


私はヨアンの手を振りほどいて煙草を吸いつつ部屋に戻った。皆の顔?んなもん後ろなんか見てないから知らないわよ。ヘレナの泣き声は聞こえた気がするわ。猿ってよくなくわよね。


私は部屋に戻ると宝石全部とレースがたくさんついたドレスを選別して家出用に換金しようとマチルダに頼んで呼んでもらってた宝石商や専門業者に金にしてもらった。軍資金必要だし。

それでかなりの値段になって、2,3着の庶民が着てそうなドレスと下着と靴下を鞄に詰め込み、靴を履き替えて心配そうなマチルダに「それじゃあね、マチルダ」と言って部屋を出た。


あんぐらいヘレナを侮辱すりゃ誰も何も言わんだろってことで玄関まで行くとヨアンがいたので私はげんなりした。


「なにをしておりますの?」

「本当に離婚し、出て行くつもりか?」

「当たり前でしょう?あなたわたくしがこの2年間どのような生活をしていたかご存知?あんな扱いされて残るなんてバカにもほどがありますわ」

「ダメだ、行くことは許さない。これは命令ーーー」

「いい加減にしろ!」


私の怒鳴り声にヨアンはビクリと驚き目を丸くした。周りにいるメイドや使用人も見ている。


「黙っていればいい気になりやがって!アンタにもこの家にももううんざりだ!さっさとどけ!アンタは血のつながっていない妹のヘレナとでも結婚してまぐわっていろ!私はアンタのような男が大嫌いなんだよ!わかったか?早くどきな!!」

「ちょ、クラ...」

「これ以上私を怒らせるな!いいか?アンタが夫として機能しないなら私がアンタの夫になってやる!アンタは黙って私の後ろに引っ付いて歩いて私の言うことを粛々と聞きな!できないならどけ!!」



久しぶりにキレた私は固まったままのヨアンを押しのけてさっさと外に出た。


ズンズン歩いているとヨアンが「クラリス!」って追ってきたので私は振り返って思いっきりビンタした。

ちなみに私のビンタはすごく痛い。スナップの効かせ方心得ているからね。

それで頬を押さえて呆然としてるヨアンを放って御者に言って馬車に乗り込んだ。行き先は街。


これからどうなるか分からないけど、私には生きる力も術もある。どうにでもなるって思ってた。




お読みいただきありがとうございました。

次回は今日の18時に更新したいと思います。


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― 新着の感想 ―
面白いです! しかしここまで義家族も騙す方向だったのに、唐突の方向転換。 題名からも我慢出来なくなってキレちゃったって感じみたいだから、今までの演技とかどうでも良くなって放り投げちゃった感じか。 主人…
唐突ね
今までのらりくらりだったのに急にきたな!
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