祝いたい。でも、そろそろ私の番って言わせて
また、結婚式の招待状が届いた。
ふわっとした花柄の封筒、
きれいな筆記体、
「ぜひご出席いただけたら幸いです」なんて柔らかい言葉。
喜ばしい。ほんとに、喜ばしい。
……けど、ちょっと待って。
私、今月すでに2件目なんだけど?
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結婚式、行くの嫌いじゃない。
幸せそうなふたりを見て、
ドレス姿の友達に「めっちゃ綺麗〜!」って声を張るのも、好き。
でもさ、
祝儀3万 × 回数 = 割とリアルに生活圧迫なんですけど。
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しかもそのうちのひとりは、
“高校のとき一瞬仲良かったグループ”の子。
数年会ってなかったけど、
「紬ちゃんなら絶対来てくれると思って〜」って連絡が来た。
いや、私、そんな“絶対”背負ってた?
ていうか、“来てくれると思って〜”って、ほぼ来てって言ってるよね。
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準備に悩んで、
ドレスを新しく買う余裕はなくて、
3年前のネイビーを引っ張り出す。
アクセサリーで雰囲気ごまかして、
美容院の予約もなんとか取った。
あれ、
私、誰の結婚式に行くんだっけ?ってなるくらい、
イベントにかかるエネルギーがでかい。
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「おめでとう」って言いたい。
笑顔で祝いたい。
心からそう思ってる。
でもね――
帰り道に、ぽつんと“自分だけが取り残されてる気分”になるのは、
もう何回目だろう。
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みんなに祝儀を渡してきたけど、
私の番って、
いつ来るんだろう。
ご祝儀袋がたまっていく引き出しを見ながら、
ふと、そんなことを思ってしまう夜もある。
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でも、負け惜しみでもなんでもなくて、
本当に好きな人とじゃなきゃ、私は結婚しない。
それだけはずっと、自分に嘘をつかずにいられてる。
それって、ちょっと誇らしいことだと思う。
お祝いするたびに、
“私はまだここにいる”って再確認するみたいで、
ちょっとしんどくなるときもあるけど――
私はちゃんと、今までの人生、祝ってきた。
だから次は、自分自身の幸せを祝える日を、
心のどこかで、待ってる。




