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第十三話 鬼が出るか蛇が出るか

今回も読んで頂けると嬉しいです!


また近いうちに更新します。

目を開けると真は自分のベッドにいる事を認識でき、入れ替わりの解除が無事にできた事を認識した。


「はぁ、、、」

また新しい事実が判明し、真はため息が自然と出ていた。

そして、新たなる懸念材料も出てきてしまった。

それは、ユイちゃんも石崎からの紹介で知り合ったのか、そうでは無いのかである。

前者ならば、あそこまでの復讐心は生まれない無いだろう。なので後者である説が濃厚だが、本人に聞くまで真相は分からないだろう。


それに、石崎が危険な橋を渡ってまで駿に協力する理由もかなり気になる所ではある。

「友達だから協力している」では明らかに石崎のリスクが大きすぎる。


そうなると、駿が何かしら石崎の弱みを握っていると考える方が妥当であるかもしれないという結論に至った真は、一旦この事を考えるのを辞めて枕元にあったスマホを手取った。


フォローしている香織や駿は新しい投稿などはしておらず、特に新しい情報はなかったのでSNSを見るのをやめ、ユイちゃんに連絡をした。


「水曜日は何時から会う?」メッセージを送った真は、返信を待つことなく、スマホをポケットに入れ、リビングへと降りて行った。


リビングには夕飯の良い香りが広がっており、キッチンでは母が夕飯を作りながら父の帰りを待っていた。


「もう少しで夕飯できるから待ってねー」

真に気づいた母はそう言って会話を切り出した。


「そう言えば、最近良いことでもあった?毎日楽しそうにしてるし」



「え、、、。そう見える? 別に変わったことはないけど」


確かに、真の周りでは様々な事が起きている。

しかし、その渦中にいる自分が楽しそうに見えている事に少しばかりショックを受けた真。

心の何処かでは、自分の能力で人の人生を左右できる事に優越感を覚え、この状況を楽しんでいるかもしれないと考えるだけで少し自分が嫌いになる。


それと同時に、この問題をか解決したいとも思っているのが本心であるので、考えた所で答えなど出ないし、結末を迎えるまではどの選択肢が正解だったのかんて誰にも分からないのだ。


そう自分に言い聞かせ、真は夕飯が出来上がるのを待っていた。





朝、目覚ましに起こされた真はスマホを手に取り、アラームを止めると同時にメッセージを確認した。


「来週ではなく、今日の19時に私のお家に来てもらってもいいですか?」

送り主はユイちゃんで、今日会う場所と時間が指定されていた。


急な予定変更に不安を覚えつつも特に予定のない真はそれを承諾した。

前回ユイちゃんの家で起きた事を考えれば、違う場所を指定してくると思っていた真は驚きつつも、従うしかないと分かっていた。


学校に向かう真の足取りはいつもより重かった。

駿と石崎の関係性を知ってしまった真は勝手に自分だけ気まずい空気を感じてしまうのではないかと懸念していた。


そんな事を考えているとあっという間に教室の前に着いていた。

教室の中に入るといつもの様に駿と石崎は他の男子数人と仲良さそうに話していた。


「おはよ!」

真に気づいた駿からの挨拶。

「おはよ!」

違和感なく返せたか不安になりつつも、軽い挨拶をした後に真は自分の席に着いた。


その直後、香織も教室へと入ってきた。

「今日の放課後暇??」

席に着いた香織は真に聞いた。


「今日はちょっと用事がある」

ユイちゃんと2人で会うとは言えずにいる真。


「なーーんだ」

残念そうに下を向く香織。


「何かあったの?」


「美術部の後輩でアキちゃん覚えてる?」


「確か、、駿の事が気になってるって言ってた子だよね」


「そう!その子が駿に告白しようと思ってるらしくてさ」


「マジか、、」


香織にとって、今の目標は 駿とユイちゃんを復縁させること なのだが、

後輩を傷つけたくないとも思っている香織は真に相談し、良い手はないか相談したのだ。


友人と駿を復縁させたいからアキちゃんは告白するのを諦めて欲しいだなんて言えるわけもなく、、、。


そしてこの問題は真にも大きな影響を及ぼすことは間違いない。


後輩と駿が付き合う展開になってしまったら、ユイちゃんの復讐計画は失敗に終わる。

そして失敗した場合、ユイちゃんがどんな行動を取るのか予測出来ないのが恐ろしい。


もう一つは、駿が自分の欲求を満たすためだけにアキちゃんと付き合い、アキちゃんが暴力を受けるかもしれないといった可能性。


「45分くらいでよければ放課後時間作れる。それ以上は予定あるから帰らせてもらうけど」

今日、相談に乗った所で答えが出ないことは分かっていたが、アキちゃんが先走って行動しないように釘を刺しておきたいとも思っている真。


「ありがとう!! 助かったー。 けど、どうやって解決します??」

急に香織の表情は明るくなるが、すぐに現実に気づき、ため息をつく。


「そこだよな、、」


朝からいきなり悩みの種を抱えつつ、ホームルームが始まってしまった。


ここまで読んでいただきありがとうございます!


ここからさらに物語は泥沼へと向かいます

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