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悪役令嬢はループする

作者: ここなっつ

初めての投稿!

全然まとまっていないし、つまらないかもしれませんが見ていただけると幸いです!


何度転生したことか…もう数え切れない


初めはこの息苦しいだけの状況も楽しんでいた




1度目……ゲームと同じようにヒロインをいじめ蔑


んだ。そして王太子様からの処罰を喰らい、剣に


より公衆の面前で死に。



2度目……もうあんなことはしないと決め、ヒロイ


ンを助けた私は通りがかりの伯爵令嬢に誤解され


ヒロインが弁解してくれたのにも関わらずギロチ


ンで首を落とされ死に。



王太子様と出会わなければ…婚約者にならなけれ


ばこんなことにはならないと思い体の弱い娘を演


じたが、父が勝手に王太子様を私の部屋に招き恋


に落ちて情熱的な恋をした………が、結婚式の前日


に嫉妬に狂った令嬢に殺された3度目。



生涯の夫となった王太子様にすべてを捧げ、愛し


合い、長生きをした4度目。



また王太子様のアンジュと恋に落ち、正妃となり


ループのこと…すべてを話した。


王太子様は、はじめは目を見開き驚いていたが


フッと笑うと私の手を握り、涙を拭う。


“大丈夫、必ず助け出すから”


わたしはその言葉に微笑んだ。


それから5年後暗殺者が城内に現れ、2人で殺され


る前に自害。そのときにいた2人の子供…王子達は


妖精達に預けた……


という壮絶だが楽しかった、幸せだった5度目。



そして今世、6度目の転生。


今世での名はアリアだ


アリアは現代風の世界に転生していた


だからなのか今までの記録はこの少女からは失わ


れている。


隣には本来ならヒロインであるはずの少女カリン


が微笑み嬉しそうに話をしている。


いきなり頭がズキンと傷んだ。


“…………け……から”


誰かの笑顔が頭によぎる


この笑顔…私知ってる


それに、私の好きな笑顔。


ガァン!鈍い音が頭に鳴り響いた瞬間、眩い光が


頭の中に広がった



“必ず助け出すから”


“愛しているよ。サラ”


“何度繰り返すことになっても

怯えないで”


“僕がいる”


頭の中に鳴り響く優しい記憶


「それでねー」


「……」


「アリア?どうかしたの?」


いつもと変わらない光景のはずなのに……


心臓が波打つ


ドクン


あ、れ?この景色懐かしい。たしか王宮があった


ドクン


────……っ!


“…ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンド クンドクンドクンドクンドクンドクンドクン”


思い出した……


次の瞬間今まで止まってたトラックが待ち構えて


いたかのように急に動き出した。


(……カリンを助けなきゃ!私はループでまた生


き返れる!)


いや、カリンも生き返れるのかもしれない。


でも助けなきゃいけない気がした。




「それでね」


「だめっ!」


「え?きゃっ」


キキー!ガシャン!衝突音が鳴り響く


様子を少しでも見ようと目を開くと


カリンの顔は血まみれだった。


泣いている、叫んでいる……


あぁこれは全てわたしのせいだ


あ、でもこれでもう大丈夫だよ?


(きっとあなたの元へ素敵な王子様が…)


私は泣きわめくカリンの頬を優しく撫でる



《ごめんなさい。私、アンジュ様との約束…

守れそうにないや》


頬に1粒の涙が伝った



────…

(あれ……私何してたんだっけ…)


私の目いっぱいに白い天井の広がる


あぁ、ここは天国か。


私は、ははっと空笑いした


《ごめんなさい、アンジュ様。今世では出会うこ


とが出来なかったのですね。》



『愛していました、お慕い申しております。』


私は痛む頭を抑えそう呟いた


その途端、黒い影が現れる


『君はまだ死んでいないよ。サラ…』


あぁ、幻聴が聞こえている


『アンジュ様…死後の世界でも現れてくださるの


ね。愛しています。あぁ今一度姿を』


それだけ言うと彼女の元に手が伸びてきた。


『サラ…』


それは愛しそうに


『サラ…っ』


それは乞うように


『サラ……』


それは慈しむように


『……サラ、ァ』


それは悲しむように


私の名前をつぐんだ


そして人影は私を抱きしめる


『……なぜ!』


『君を追いかけてきたよ。サラ……今の名前はア


リアというのだね』


優しく優しく囁く


『……あぁ、アンジュ様!嘘ではないの?幻聴で


も幻覚でも…っ!お会いしとうございました!』


アリアもといサラの目には涙が溢れていた


『あぁ嘘じゃない。幻覚でも幻聴でもない


本物の僕だよ?あ、ついでに言うなら死後の世界


でもないさ。ここはただの医療塔』


私は驚きのあまり目をぱちくりさせる


『違うのですか?……。』


『はは!あ、君のお友達も無事だよ』


アンジュ様がそう言った瞬間


扉がバンっと開かれた。


『アリアっ!』


そこにはカリンの姿があり目には涙が溢れている


『あらカリン。ご無事……きゃっ!』


『あぁ、アリア。アリアご無事で…ふっ、ふぇ』


うわーんと泣き出すカリン。


『そ、そんなに泣かなくても』


『…いいえ!っふぇ、わーん』


『落ち着きましょう』


泣き止むことのないカリンに慌てる


『警備員。この子を休ませてあげて』


『はっ!』


そうカリンは警備員達に気を遣われながらゆっく


りと部屋を出ていく


私とアンジュ様の間には気まずい空気が流れた


あぁ、ちっとも変わっていらっしゃらない


綺麗な蒼の瞳に、金髪の髪。


優しそうな容貌からは想像もつかない威厳も


感じられる。


そんなふうにぼーっとしているとアンジュ様は


口を開いた。


『…サラ!……結婚してくれないか。』


『え……?』


『君を今度こそは幸せにする。殺させたりなんて


しない。だから、また僕と恋してくれないか』


そう言われ、頭の中は嬉しさの気持ちで埋め尽く


されていた。


『っ!…………はい。喜んで』


そうしてどちらかともなくキスを交わした。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

『さぁ目を開けてアリア。とても似合ってるよ』


その声を合図にアリアはうっすらと目を開く


そこには純白のドレスを着ている私が映った


『素敵……ありがとう。カリン』


『ううん、今日はアリアの晴れ舞台だもの。


まぁ私が1番にあなたの花嫁姿を見ることになっち


ゃったけど』


カリンはそうウインクする


今日は私の結婚式なのだ。もちろんアンジュ様と


『さ、準備も出来たし。


王子様のところへ行っておいで』


カリンはふふっと笑う


『もう!……………今までありがとうね。』


『何言ってんの。これからも、でしょ?』


『……っ!うん』


コンコン…部屋にノック音が鳴り響く


『失礼します。そろそろご入場いただけますか』


『はい』


私は立ち上がる


『頑張ってね。ちゃんと幸せになって


私も追いかけるから』


カリンはそう照れたように笑った


『えぇ、望むところよ』


────新婦ご入場です


入場の音楽が教会いっぱいに鳴り響く


私は父にエスコートされ、アンジュ様の元へと


ゆっくり、ゆっくりと向かう


そしてあの言葉を思い出した


『結婚おめでとう』


いつも厳しい父が顔を真っ赤に染めて言ってくれ


た言葉。本番ではきっと言ってくれないだろうけ


どそれでもいいと思った。


言ってくれたのは事実なのだから。

その一言で十分だ。


私は少し俯きながら歩く。


次の瞬間思いがけない言葉が耳に届いた。


『君が生まれてくれてよかった』


『……っ!父さん』


『いつもありがとう。サラ……』


そう父が呟いた瞬間私は目を見開いた


あぁそうか。これは今世の父でもあり、前世での


父でもあったのか。


『えぇ、父様。私もあなたの元へ生まれてこれて


良かったです』


『……あぁ。』


父は照れたようでそれからは喋らなくなった


そしてもうアンジュ様の元へつく。


『アリア…おいで。』


『はい。アンジュ様』


《誓いの言葉。アリア貴女は…………》


『誓います。』


《ではアンジュ貴方は…………》


『あぁ、誓います』


《ではこれより誓のキスを》


『サ…いや、アリア』


『アンジュ様』


私達は今世で2度目のキスを交わす


皆に見守られながら……


END

読んでいただきありがとうございました!

ループや転生、悪役令嬢系が大好きな一般人素人が書いたものですが暇つぶしになれていたらと思います。

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