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プロローグ
この世界には全てが存在する。
亜人や妖精、怪物など様々。
こんな世界は壊れていますか?
いえ、大丈夫です。………たぶん。
ほら僕だってこの世界にいるのは産んだ母親のせいだし、そもそも父親と出会わなければここにはいなかった訳で、これは親のせいなのかな?
あ、僕は親の顔知らないんだった。
「ヴオオオオオオオオオ」
「うぁぁぁぁぁぁぁぁ」
いやいや、これは失敬。
走りすぎで頭回りませんでした。
親のせいじゃ無いですよね。
これは僕の運ですよ。
神様が「おまえはこちらの世界に来るんだ」的な事で来たんだろう。
うん、間違いない。
「はぁ…はぁ…」
ドコーーーーンッ
「ぐぁっ」
ん?
お前今何してるかって?
それはですねー…言えないですよ。
上位種族の龍の卵抱えて逃げてなんかないですよー。
はははー
は、はは
…
地面に出来た小さな窪みに足をとられ、転倒。
卵は辛うじて割れなかったが、遠くへ投げ出されてしまった。
逃げようと立ち上がる瞬間、すぐ後ろから荒い息が全身に覆い被さった。
あ、そうそう、僕が最初から何を言いたいのかというと…
「た、助けてぇぇぇぇぇぇぇ」