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~スライム育てて強くなる~


プヨが生まれて3日経った。安物だが草を編み込んだカゴにクッションを敷いて寝床を作ってやるとプヨは自分のベットと理解したのか、そこで生活するようになった。


もしかしたら、プヨは結構頭がいいのかもしれない。

スヤスヤと寝てるっぽいプヨを観察したりプヨにいろんなご飯を与えてみたり、この3日間プヨに掛かりきりだった。


学校の方は、どうせFクラスは期待されてないので数日休んだ所でゴドン教官は気にもしないだろう。


今の俺には学校で習う冒険者ギルドで使う書類を覚える事なんかより、プヨの事を少しでも理解する方が先決だ。


Fクラスの授業なんてのはもう完全にギルド職員になる為の裏方向けのものばかりで俺は到底やる気になれない。

目の前で可愛らしくプルプルふるえるプヨにどんどん食べ物を与えるとすくすくと大きくなっていった。


今では手のひらになんとか収まるくらいのサイズだ。

しかし、そこからはいくら食べ物を与えても体が大きくはならなかった。プヨを優しくつんつんと指先で触りながら答えるわけないと思いながらも尋ねた。


「プヨはこのサイズが最大なのか?」


「ぷよ?」



まぁ……やっぱり聞いても答えられないよな。

このサイズじゃ他のモンスターと戦うなんてムリなんじゃないか?いや、決めつけはよくない。


仮に他のモンスターより弱かったとしても、俺にとって大切な初めてのパートナーだ。強くなればいいんだ、このやわらかチビスライムが俺にとっての希望の光だ!



「よし、プヨ!今日からは特訓だ!一緒に強くなるぞ!」


「ぷよ!!」


なんかいつもより気合いの入ってるっぽい声を上げてプヨもやる気十分だ。

やっぱ、こいつ俺の言葉を理解してるよな?意外とすごいモンスターなのかもしれない!俺は期待しつつ服のポケットにプヨを入れてクエスト案内所へと向かった。




「アレクシアさん!薬草採集のクエストある?」


「あ~ら、ジェイクちゃん。ここ数日こないから何してんのかと思ったわよ。今ならエグザ草の採集依頼が来てるわよん。」



冒険者学校に併設されたクエスト案内窓口を取り仕切ってるのは元冒険者の筋肉系オネエ、アレクシアさんだ。

ほんとはアレクサンダーって名前らしいけどその名前で呼ぶと怒るから気を付けないといけない。


「ってあら、今は授業の時間でしょ?クエストなんか受けちゃっていいのかしらん?」


「いいんだよ、Fクラスはギルド職員向けの授業ばっかりで俺には合わないんだ。俺は冒険者を諦めない、絶対に強くなる。」


「ふふ、諦めない男の子ってアタシ応援したくなっちゃうの。たしかにジェイクちゃんはFクラスで一番頑張ってるわね。もしも学校側から聞かれたら適当に誤魔化しておくから、頑張りなさい。どんな冒険者だって下積み時代はあるのだから、ジェイクちゃんも気張って頑張るのよん!」


「ありがとう!アレクシアさん!」



ムキッとマッスルポーズで応援してくれるアレクシアさんに手を振りつつ、俺は風邪薬の元となるエグザ草の群生地、街の外れの林へと向かった。

アレクシアさん、見た目はごついけど優しい人なんだよな




「いいか、プヨ。ここは街に近いけどたまにモンスターが出るから立ち入りに制限があるんだ。俺らみたいな冒険者ならともかく、子供とか一般人には危ないモンスターもいるからな。」


「ぷよ~?」



どうもプヨは俺の言葉をある程度理解してるらしいので、俺はプヨに出来る限りの話をする事にした。

プヨは分かっているのかいないのか、ポケットから半分体を出して辺りを見回している。



「おっと……早速きたらしいぞ、プヨ」


前方の繁みがかすかに揺れる。次の瞬間、弾けるように黒い影が俺を目掛けて飛び出してきた。



「うおっ!ワイルドウルフか!」


黒い影の正体は、この林に生息するワイルドウルフだ。

するどいキバとツメは油断すると大ケガする事になるが、体格は子犬程度だし手足は短くその力は弱い、一見すると可愛らしくも見えるがその表情は敵意むき出しなので気を引き締めて対峙する。



「いいかプヨ!戦いは相手の弱点や隙を見極めるんだ!」


改めてワイルドウルフは飛び掛かって来たが、その動きは直線的で咄嗟に右に体を交わしてすり抜けた。

すかさず、着地したワイルドウルフが体勢を整える前に蹴り飛ばしキャインと鳴き声を上げてるうちに近寄り剣で止めを刺す。


断末魔の雄叫びをあげる隙もなくワイルドウルフの肉体は煙のように霧散し、後には魔石とキバだけが残った。モンスターは倒されると体が消滅しモンスターの元となる魔石とドロップアイテムのみを残す。



「と、いうわけだ。分かったか?」


「ぷよ!」



プヨはそれまで入っていたポケットから飛び出すと、器用に跳ねながらワイルドウルフの魔石とキバに近寄りそれらを体内に取り込んだ


「おい、プヨ!?」



慌ててプヨに近寄るが、魔石とワイルドウルフのキバがプヨの体内で消化されていく。

唖然とする俺を無視してプヨはプルプル震えつつも完全に消化を終えたようだった。


「お前……魔石とドロップアイテムまで食べられるのか?」


「ぷよ!ぷよ!」



ん?プヨが何かを必死にアピールしてる……ステータスを見ろ?モンスターテイマーだからなのか、理由は分からないがプヨがなんとなくそう言ってる気がして俺はプヨのステータスコマンドを見た。


プヨ:レベル1

獲得経験値:4

体力 18

力 3

魔力 2


習得技

・ぷよぷよふぁんぐ




あれっ?獲得経験値が入ってる!それに……ぷよぷよふぁんぐ?

あ、ワイルドウルフのキバを取り込んだからか?つまり、プヨはモンスターの魔石やドロップアイテムでどんどん強くなると!すげぇ!しかし、ぷよぷよふぁんぐってなんだ……?


首を傾げる俺の疑問を察したように、プヨは習得したぷよぷよふぁんぐを見せてくれた



「ぷよー!」


プヨの体が上下2つに割れて口のように大きく開いた、中にはキバのようなものまである!けっこうグロい!でも、スライムのキバって……攻撃力あるのか?



パフっと音がして、プヨはその口を閉じた。なんか、すごいでしょーとでも言いたそうにプヨがこちらを伺ってる気がする。まぁはっきり言ってこれが攻撃手段になるのかは分からないけど、うん……ここは素直にプヨが新技を覚えた事をほめてやろう。


「す、すごいぞプヨ!この調子でいろんな技を覚えて強くなろうな!」


「ぷよ!」



まぁやる気は十分に感じられるしまだ始まったばかりだ。

エグザ草の採集をしつつモンスターが出たら倒して魔石やドロップアイテムは積極的にプヨに与えよう。本当は魔石はクエスト案内所で買い取って貰えるんだけど、今はプヨの強化が先決だ!


とはいっても、この林はそんなにモンスターがいるわけではないので採取してる最中にもう1匹ワイルドウルフが現れただけでエグザ草は必要な数が集まってしまった。

今日はいつものように野生のモンスターを手懐ようとして時間を使ってないのでいつもより早く薬草採集が終わった。


「うーん、もうちょいプヨの経験値を上げてやりたいんだがなぁ」



2匹目のワイルドウルフの牙と魔石を取り込んだらプヨの経験値は8となり、魔石から経験値を得てるのは間違いないと確信出来た。

多分10になったらレベルが上がるはずだし、モンスターを倒した経験値+魔石の経験値で物凄いスピードでプヨは成長するに違いない。

それがとても嬉しくて、俺はもう少しモンスターが出ないかと林の奥へと向かうことにした。



普段の薬草採集では来ないような奥の方へ足を進めると予想通りにモンスターが現れた。


おっ、ストーンスネークだ!これはちょうどいい、ストーンスネークは名前通り石のように固いが動きが鈍く、スライムやワイルドウルフと並んで最弱の魔物だ。


こいつにもありがたくプヨのレベルあげの糧になってもらおう。


「プヨ、こいつは弱いからお前がやってみるか?」


「ぷよ!?……ぷよ!」


俺の言葉を理解したらしいプヨはポケットから飛び出した。

向かい合うプヨとストーンスネークはお互いにジリジリと距離を詰め合う。本来ならストーンスネークなんて大したことない敵なんだが、なんだか俺まで緊張してしまう。プヨはこいつに勝てるだろうか。


「プヨ!まずは体当たりで様子を見るんだ!」


プヨは俺の指示に的確に反応しググッと力を溜めて、素早くストーンスネークに向かって体当たりを行った。プヨはとにかく小さいし柔らかいスライムの体なのでダメージが与えられるか心配したが、ストーンスネークは予想外に1mほど撥ね飛ばされつつ、慌てて体勢を整えて俺たちに向かって威嚇の声を上げた。

思った以上にプヨの体当たりは効果があるらしい。嬉しい誤算だ。


「来るぞプヨ!反撃に気を付けろ!」


ストーンスネークはお返しとばかりににじり寄りプヨに飛び掛かって来たがプヨは華麗にそれを避ける。そしてタイミングを見計らって体当たり、それを何度か事を繰り返して、結局ストーンスネークの攻撃はプヨに一撃も当たることなくやがてストーンスネークはパタリと倒れ込んで消滅した。


「やったな、プヨ!初勝利だ」


本来ならストーンスネークなんて子供でも気を付ければ勝てる相手だが初勝利に思わず俺は歓声を上げた。


プヨも嬉しそうに跳ねて、初戦果の小さな魔石とストーンスネークの鱗を取り込んだ。さて、プヨのレベルは上がったかな?



「プヨ、今のでレベル上がったんじゃないか?ステータス見せてくれ」


「ぷよ!」



プヨ:レベル6

獲得経験値:68

体力 33

力 23

魔力 17


習得技

・スライムファング

・ストライクショット(石)




んん?レベル……6?なんでこんなに上がってるんだ!?

自力で倒したからか?でも、ストーンスネーク1匹でこんなにレベルが上がるもんなのか?

あっ、そう言えばモンスターテイマーに使役される魔物はレベルが上がりやすいってグレゴリオ・ザッパーの本に書いてあったな。にしてもこんなに上がるもんなのか。一気に俺と同程度になったぞ。ぷよぷよふぁんぐも、スライムファングってのに変わってる!やっぱモンスターテイマーはモンスターを戦わせてこそ真価を発揮するんだなぁ。ほんの数日前までの閉塞感が嘘のように、明るい兆しが見えた気がした。



よし!もっとプヨを戦わせて強くしよう!モンスターどもかかってこーい!


そんな調子に乗った事を考えたらのが不味かったのかもしれない。


ストーンスネークを倒した後、つい林の奥へと行き過ぎてしまった。鬱蒼と生い茂った大木の葉により薄暗い雰囲気を醸し出すこの林の最深部へとたどり着いてしまったようだ。

ハッと気づいた時には明らかにそれまでとは違う、どこか不穏な空気を感じた。


「やばいな……プヨ、最深部にはワイルドウルフやストーンスネークなんか目じゃない強いモンスターも出るらしい。さすがに今の俺たちじゃ危険過ぎる。戻ろう」


「ぷよ!」


プヨは分かったーと言わんばかりにモゾモゾと俺のポケットに戻ってきた。変なのに見つかる前に帰ろうとした時にはもう遅く、最悪の敵に見つかってしまった。



「ゴ、ゴールデンゴーレム……!」


ほんの数メートル離れた木の影に俺の身長をはるかに上回る黄金の巨体がいた、その巨体は間違いなく俺の方を見ていた。まさか浮かれてこの巨体に気づきもせずに近寄ってしまうなんて痛恨のミスだ。俺はゴールデンゴーレムを刺激しないようジリジリと距離を取る。幸い、奴はまだ俺に襲い掛かる気がないのかジッとこちらを見つめるだけだ。

ゴールデンゴーレムは名前の通り、全身が金で出来た魔物で滅多に現れないレアなモンスターだがその分、非常に強力で冒険者が戦う時は最低でもBランクの冒険者が2体1で数の有利を確保した上で戦闘するのが推奨されている


つまり、俺のようなFクラスでは一人じゃ絶対に歯が立たない。

くそっ……レアなモンスターだけど命には代えられない。ここは大人しく逃げに徹する!そう考えをまとめて、駆け出そうと体勢をひねった瞬間、物凄い衝撃に俺はぶっ飛ばされた。


「がっ……!ゲホッ、な……なんだ……?!」



そこには更なる絶望、2体目のゴールデンゴーレムがいた。俺は背後に近付いていた2体目のゴールデンゴーレムに殴り飛ばされたらしい。


今の攻撃で半分以上体力を削られた。やばい、うまく立てない。


「ぷよー!」


俺の危険を察したのか、プヨは威嚇するような声を上げてゴールデンゴーレム達の前に立ちはだかる。

向かい合うプヨとゴールデンゴーレム、しかし悲しいくらいに両者には差がある。それでもプヨは一歩も引かずに俺とゴールデンゴーレムの間に立ちはだかる。


「や、やめろプヨ!お前じゃムリだ!逃げろ!」


まるで俺の言葉を合図にするかのように両者は動き出した。黄金の巨腕がブンと空気を切り裂く音を放ちプヨのいた地面を抉る。

しかしプヨは巨腕が降り下ろされる前に素早いフットワークで飛び退き、ピョンピョンとゴールデンゴーレムに近付いた。


ゴールデンゴーレムは標的を俺からプヨに切り替えたらしい、女性の腰より太い厳つい巨腕を振り上げてプヨを叩き潰そうと襲い掛かる。

しかも、先に発見した方のゴールデンゴーレムまでプヨを標的に定めたらしく2体がかりでプヨを仕留めようと戦いに参加し始めた。


未だにダメージが抜けない俺は、近くの木を支えにヨロヨロと立ち上がる。プヨは体が小さいことを活かして絶えずゴールデンゴーレムの攻撃を交わしているが、一撃でも喰らったら即死だぞ!



「ぷよー!!」


それまで防戦一方だったプヨの雄叫びを上げると共に、その体が突如石で覆われる。

そしてすかさずストーンスネークに喰らわせた時のようにググっと力を溜めると弾丸のように弾き飛んだ。

避ける間も与えずにゴールデンゴーレムの頭を弾き飛ばし、砕け散るように頭部を失ったゴールデンゴーレムはズシンと音を立てて地面に倒れ込んでピクリともしなかった。



「これは……さっき覚えたストライクショットか!?」



なんて攻撃力だ!ゴーレムの弱点である頭部を正確に射抜いたプヨのストライクショットを喰らったゴールデンゴーレムは徐々に消滅していく。


「やった!」


「ぷよー!」



だが、1体倒して気を抜いたのが不味かった。プヨが喜びの声を上げてる隙にもう1体のゴールデンゴーレムが、その恐るべき巨腕をプヨへと降り下ろした。


「プヨ!!!」


まるで風船が割れた時のように、パァンと音を立てながらプヨは地面に飛び散った……俺のプヨが……


ゴールデンゴーレムは敵を仕留めた事を喜ぶ事もなく、無感情に次の標的である俺に止めを差すためドスンドスンと近寄ってくる。



「てめぇ…………俺の、俺のプヨに何すんだー!!!」


「ぷよーーーー!!!」


俺の絶叫に被せるように、地面に飛び散ってしまったはずのプヨが大声を上げて凄まじい早さで俺の手元に戻ってくる。


いや、違う……これは黄金の大剣!?プヨじゃない!なにこれ!?


意味が分からない、この黄金の大剣はプヨなのか?しかし戸惑う暇もなくゴールデンゴーレムはプヨにやったように、巨腕を俺目掛けて降り下ろそうとしてる



迷ってる暇はない


俺は咄嗟に黄金の大剣でゴールデンゴーレムを薙ぎ払った。


まるで雲か霞を切るかのように、なんの抵抗もなくゴールデンゴーレムの体は真っ二つに両断された。思わずホッとしそうになったが未だに手足をバタバタと動かしてるゴールデンゴーレムを見て気を引き締めた。そうだ、ゴーレム系は頭部が破壊されるまで決して死なないんだった。


俺は黄金の大剣を構え直し、頭部目掛けて降り下ろした。


「でりゃあぁぁあーー!」



ゴールデンゴーレムは今度こそ、握り拳サイズの大きな魔石と黄金のカケラを残し消滅した。そこでようやく俺はいつのまにか溜め込んでいた肺の中の空気を大きく吐き出し、改めて周囲を見回す。

さすがにもう他のゴールデンゴーレムはいないようだ。


「や、やった……でもこの剣なんなんだよ?プヨは……って、うわ!?」


戦闘が終わった途端、黄金の大剣はグニョグニョとその形を変え始め驚いた俺は大剣を手放してしまった。


「ぷよー!ぷよー!」


黄金の大剣は、地面に落ちる頃にはいつものプヨに変化していた。


「プヨ!やっぱお前プヨだったんだな!」


「ぷよ!」



俺は感極まってゴールデンゴーレムの魔石と黄金のカケラを吸収してるプヨを抱き締める。プヨがゴールデンゴーレムに叩き潰された瞬間、もうダメかと思ったが大丈夫だった事に心底安堵する。


「大剣になったのはお前の新しい能力か?」


「ぷよ!」


そういえば潰される前にゴールデンゴーレムを1体倒したからレベルが上がったのかもしれない、そしてレベルアップによってあの黄金の大剣になる技を覚えたのかな。だとしたら凄まじく運が良かったというか、九死に一生を得たというか。



「プヨ、ステータスみせて」


「ぷよ!」



プヨ:レベル28

獲得経験値:46048

体力 221

力 96

魔力 88

習得技

・スライムファング

・ストライクショット(石・金)

・れんごくけん

・れんごくけん




んんん???レベル……28?えっ、今のゴールデンゴーレム2体で上がったの?いくらなんでも早すぎじゃね?レアモンスターって経験値がすごいんだな。

習得技を見ればそこには『れんごくけん』が2つ……さっきの黄金の大剣が『れんごくけん』って奴か?いや、でも、そもそもモンスターが武器に変身するとか聞いたことねぇぞ……なんで同じ技が2つもあるんだ?分からないけど、とにかくプヨがパートナーで本当によかった。


きっと別のモンスターだったら今ごろゴールデンゴーレムに殺されてたに違いない。



「はは、一気に俺よりプヨの方が強くなっちまったな……。でも助かったよ、ありがとなプヨ」


「ぷよー!ぷよー!」



え?違う違うーって言ってる気がする。違うって、何が?まさかと思って俺は自分のステータスコマンドを開いてみる



ジェイク:レベル28

獲得経験値:46122

体力 229

力 69

魔力55

習得技

・まものたらし



えぇ、なにこれ?俺のレベルも果てしなく上がってる……まさかプヨの経験値が俺にも反映されてる?


「すっ、すごいぞ!このステータスならBクラスレベルは十分にある!お前のおかげでFクラスから卒業だぜ!」


「ぷよー!」



俺の喜びようが伝わったのか、プヨも嬉しそうに俺の腕の中でプルプルと震えている。

やったー!万年最下位のFクラスは卒業だ!俺はプヨを抱えて小躍りしながらいそいそと寮へと帰った。

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