Execution of a request is smartly.
思ってたより早く投稿出来ました(笑)
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街を出てから少しのとこに川がある。
其処にマドカがたどり着いたのは朝8時頃だった。
「よ。マドカのお嬢。遅かったじゃねぇか。」
「ほんとだぜぇ。てーかよぉ。この高速船どうよ!」
ジャックの挨拶と共にツヴァイによる高速船の自慢が始まる。
「まあ、マドカ、中入りな。航路と偽造パスポート、あと皇都の通行手形を渡してやる。」
「ええ。」
ジャックは渋い顔のマドカを高速船に入れる。
それに伴い渋々といった感じで、ツヴァイも乗り込む。
乗り込みマドカが椅子に座るとツヴァイが説明を開始した。
「よぅし。んじゃぁ、航路の説明だぁ。この川を3km先の分岐点迄で登り、本来は右が皇国側何だが今回は左、帝国側に行く。」
「何で帝国側に?」
マドカは疑問を投げかける。
「皇国本土。最近はイベントがあるせいで警備が硬い。其処でだ、帝国側で、皇国本土に一番近い、川の分岐点から更に20kmにある属国に行く。その後は車で皇都へ移動だぁ。」
「んじゃそうゆうこった。そしたらこれが偽造パスポート、あと宿泊先のホテルの地図だ。」
バサリと置かれた偽造パスポートと紙切れをマドカはマジマジと見つめる。
「よくできてるわね。これ。」
「そりゃ、そうだろうよぉ。何たってコピー屋の仕事だからなぁ。」
「ジャック船を出して。」
ツヴァイの事は無視である。
ジャックは操縦席座りエンジンをかける。
「んじゃ、でるぞ。」
船は始めこそゆっくり出会ったが徐々に高速船の名に恥じないスピードになり、乗り込み3時間目的地へと滞りなく到着した。
「さて、この先はお前一人だかんなぁ。皇都まで送りたいんだけどよ俺達の分まで偽造パスポートが用意出来なかったから仕事はここまでだぁ。後は、偽造パスポートありゃ、皇都に入れるぜぇ。車は、このバンを使え。改造済、防弾ガラスにボディーも防弾使用だ。依頼料、どうする?」
「しょうがないわね。じゃあ、3日後に皇都近くの川に14時に迎えに着たら300きっちり払ってやるわ。」
「うぬぬぅ......。わかった、引き受けるぜぇ。3日後の14時なぁ。」
そう言うとツヴァイはマドカにキーを投げ渡し、ジャックと共に船に帰って行った。
「さーてと。行きますか。」
バンにキーをさし発進する。
後には何も残らなかった。
___________
マドカが皇都に付いて18時間。
ようやく依頼遂行の時がきた。
マドカのバンの目の前を2台の護衛車と共にヘンゼル司教枢機卿の乗る車が通る。
マドカはそれの後をついて行き皇都を出てから森に入り10km程の所でヘンゼル司教枢機卿を追い抜き、邪魔をするようにバンを止める。
「おい!そこのバン!邪魔だぞ!」
護衛車の男が吠える。
マドカはゆっくりとした動作で拳銃を握り外に出る。
「どもども〜。ヘンゼル司教枢機卿さまー。......死者の街の三番街からあんたを引きずり込みに参りましたよぉ。」
マドカは、低く響く声で凄むと護衛車に銃を撃つ。
銃弾が当たった護衛車は途端に炎上し鉄屑となる。
「row row row your boat〜♪ru~ru~ru~♪」
「あいつ魔導銃持ってやがる!アンチマジック結界をはれ!」
「~♪......護衛の諸君其処に伏せな。」
マドカは歌うのを辞め、銃で地面をさす。
「バカを言うなよ小娘がっ!」
護衛は銃を抜きマドカを狙い撃つ。
しかし、それは当たらずに全て逸れてゆく。
「何故だっ!何故当たらない!」
「まあ、焦らないで頂戴。とにかく伏せ。」
マドカは腰の爆弾を護衛に投げつける。
護衛は肉片となり辺りに降り注ぐ。
「後は貴方だけよヘンゼル司教枢機卿。」
マドカの声と同時にスッと公用車のドアが開き、両手にナイフを持ったメイドが現れる。
「私、ヘンゼル様のメイド隊メイド長のグレーテルと申します。短い間ですがお見知り置きを。」
メイドは優雅に一礼する。