使い魔の条件(君こそスターだ!)
この世界にも地面に流れる気――竜脈という概念がある。その竜脈の力が集まるところを竜穴と言い、様々なモンスターが集まりやすい場所になっている。
迷宮外にいるモンスターは、そこまで強いものはいないが、種類は豊富である。
「なあ、こっちでいいのか?」
「スケルトンについて行けば、モンスターが集まる所に着くよ」
しかし、スケルトンがそんな場所をわかる能力持ってるとは知らなかったな。
よくみると、ダウンジングしている。本当に大丈夫か?
家から1日歩いた山の中、開けた場所に出てきた。小さいが池もある。
「ここに、召喚用の魔法陣を書いてくれ」
使い魔を望む本人が書かないといけないらしいからな。
「そんなの知らないぞ?」
「何言ってんの?メロス。ナグッキーもそうやったんだろ?」
「迷宮で戦ったやつの一匹が『仲間になりたそうな目』をしてたんで流れで……」
あったなゲームに。
書けないとなると、今から教えながら書くと時間がかかるし……。
スケルトンが俺の肩を叩いてきた。
『まかせろ!』
そう言ってるみたいだが、不安だ。
しばらくスケルトンがどこかへ出かけると、何か持ってきた。
《使い魔面接会場》
そう書かれた横断幕。………斬新だな~。これで来るのか?
ビラも配ってきたそうです。
ビラの内容はこちら。
《アナタこそ未来のスターだ!!
今の世の中に足りない物は、そこそこの芸能人ではなく、一流のスターだ!そのスターを目指す若者が、使い魔を求めています!彼より目立てば、セレブ入りも夢ではありません!
『俺はこんなもんじゃない』
『私はこんな場所で終わるモンスターじゃない』
そんな方は会場で自己アピールのチャンスです!そして、君こそ未来のスターだ!》
はっきり言って胡散臭い。メロス、お前どっち並んでんの?そっちは受ける側だろ!
「未来のスターになるのはオレだ!」
正気に戻すために四の字固めかけました。
◆◆◆◆◆
しばらくすると10匹ほど集まってきた。
いろいろいるな~。最後の奴なんて七色に輝くスケル―――。お前ちょっとこっちこい!その頭蓋骨にドリルで穴開けてやるから!
「メロス、第一印象ではどのモンスターがいい?」
「真ん中の水の妖精みたいなのが良さそうだけど」
周りのモンスターが動物系の中、人型は目立つ。
『それじゃ、このメロスくんに付いていっても良いと思う方は残って下さい』
………水の妖精みたいなのが真っ先に帰りました。
メロス、Orz
残ったのは猿型モンスターだけでした。猿に因縁があるんかね、メロス。
マントヒヒに似たアカザルとピグミーマモセットに似たミニマムサル。2匹が残った。
『後は若い人達に任せて……』
スケルトンよ~。俺らは見合いを紹介したおばちゃんか?
メロスと2匹だけにした方がいいか。
そうしてメロスを残し帰った。
――次の日。
2匹を連れたメロスが戻ってきた。
「ありがとう。これからトリオでがんばるよ」
ダチョウ倶楽部でも目指すのか?
荷馬車に揺られて目的の町に旅立ちました。
「彼氏が居なくなって寂しいんじゃないか?」
……親父をその辺に埋めるから手伝え!スケルトン。
作者は脳みそを糠味噌に変えて頑張りました。
m(_ _)mゴメンナサイ。