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幕間 ――境界
会は、続いている。
形式も、時間も、言葉も、
何一つ変わっていない。
それなのに、
「続いている」という事実だけが、
少しだけ性質を変えた。
守っているものが、
分からなくなったわけじゃない。
むしろ、
守る必要がなくなったものが、
静かに増えただけだ。
言わないことは、
もう選択ではない。
選択でないものは、
責任を持たない。
責任を持たないまま、
続けることが出来る状態が、
ここにある。
会は、まだ安全だ。
少なくとも、壊れてはいない。
ただ、
戻る理由が消えた。
始めた理由ではなく、
戻る理由が。
境界は、
音もなく越えられる。
気づいたときには、
もう立ち止まれない。
次に起きるのは、
変化ではない。
確認でもない。
ただ、
「続けてしまった結果」が、
置かれる。
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