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序章
あるところに、1人の魔女がいました。そこに、男がやってきてこう言った。
「私に、薬をつくってくれないか。」
魔女は男に一目惚れをする。
なんとか魔女はその男と繋がりをもち、次第に男は魔女に惚れていった。
・・・
そして、魔女と男は幸せに、幸せに、暮らしましたとさ。
子供たちが、町内会のおばさんからおとぎ話を聞いている。
それもこれも、5割は嘘。本当だけど、隠されていること、全然違うこと、
まぁ、しょうがないか、ママとパパはもう4年前に亡くなってるし、魔女のことも町のみんなはよく知らないし当然か、とママがパパとの出会い話を懐かしそうに話していたときの表情を思い出す。
『パパとの出会いは運命だった。』
(馬鹿らし)
童話の中に出てくる魔女と男の娘は、自分の家へと帰って行った。