人生ハードモード
二章、始まります。
う~ん......おはようございます!
うん?ああ、記憶を取り戻したのか。
あー今までより視点が低くてなんか変な気分......
今は5歳ぐらいか、なんとなく記憶が残ってる。この世界での名前はシユネ・ファントという。転生前よりいい名前かもしれない。こっちでは私は『落ちこぼれ』、『悪魔族の恥』、『白い奴』等々どうすればこんなの思い付くんだというのもあった。
だが私の親はかなりいい人で、種族のゴミと言われているのに私を捨てずに育ててくれた。
というかまた私は白いのか......あっ近くに池があった、ちょうどいい私の姿を見るか。
......マジか......ほとんど転生前の5歳の時と変わらない......あっでも母さんと父さんの遺伝子が入ってるっぽい?
後は、角と尻尾がある位か。
あ、角が1本しかない?ん?なんで?なんで1本しかないの?1本しかないと確か物凄くゴミみたいに扱われるんじゃ......ああなんとなくわかった。
私は角が1本しかない上にアルビノ?のせいで完全に落ちこぼれになってるらしい。
また、人生ハードモードだよ......
「おい、そんなところで何してるのかなぁ?落ちこぼれちゃん?」
ハァ......ウッザ......
はい、なんか私をいじめるクソガキ、レグ君です。
「ハァ...なんか用?」
「はあ?なんだその態度?お前はいつもみたいに泣いて謝り続ければいいんだよ!」
古典的なこと言いながら殴りかかってきた。
まあ予想してたより圧倒的に遅かったので、余裕を持って避けた。
「ちょっと、危ないんだけど。」
「なんで避けるんだよ!俺に殴られろよ!お前ら手伝え!」
アホなこと言いながら後ろでニヤニヤしながら見ていたレグの取り巻きが私を取り囲んできた。
「知ってる?そういうのをいじめっていうんだよ。」
「うるせぇ!お前は俺に殴られて泣いてればいいんだよ!お前ら!取り押さえろ!」
レグが取り巻きに命令したら隣にいためっちゃ太ったデブがノシノシ近づいてきた。
「フゥゥゥゥ!」
言葉を話せ!
意味わからない言葉を叫びながら近づいてきたので、後ろに跳んで軽く助走をつけておもいっきり殴った。
「ブヒィィィ!?」
デブは豚みたいな鳴き声を叫んで後ろに転んだ。デブの顔からは涙と鼻血ですごいことになった。
...うん、人を本気で殴っても拳が痛いなとしか思わなかった。普通は罪悪感とか湧くのだろうけど、本当に何とも思わなかった。
これが悪魔族は残酷と言われる由縁か。多分、怪盗をしていると絶対に必要だろうから、これはなかなかいいな。
「や、ヤベェ逃げ、逃げろォ!」
「ブピィィィ!だじゅけでぇ!」
そういえば、私は攻撃力がそこそこ高かったな、と思い出しているうちにレグ達は逃げて行った。