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ティラノサウルスの咆哮

作者: 遥彼方

檸檬 絵郎さまの活動報告でのミニ企画から。


お題「『交差点』『ティラノサウルス』という二語を含んだ詩」

くたびれた背広

くたびれた鞄をひっさげ

交差点を歩く


鞄に入った書類と

ノートパソコンが重い


同じような格好

同じような表情の

人々の中の一人


目の前の看板には

大きく口を開けた

ティラノサウルス


爬虫類の目が

見下ろす


鋭い牙が

ガチガチと鳴る


かつて遊んだ

ティラノサウルスの人形


玩具箱に入れたままの

夢の残骸


交差点

見上げた先で

ティラノサウルスが吠える


お前の夢は後ろに捨てたのか

お前の夢はこの先にあるのか



交差点

見上げた先で


ティラノサウルスが、吠えている


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― 新着の感想 ―
[一言] ティラノサウルスが生きているの、見たことないんですよねー。なぜかみんな骨か玩具なんです。どうしてでしょう……と思っていた小学生のころの私。 (つまりはそう昔ではない話) テンポよく読めました…
2018/07/17 23:31 退会済み
管理
[良い点] これは良い詩だ。 孫がティラノサウルス好きなんですよ。 三十年後を見せて頂きました。(〃▽〃)
[良い点] サラリーマンの応援歌みたいでとっても素敵でした。 [一言] 日常が目に浮かびました。 素敵な「詩」でした。 勉強させていただきました。
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