第35話 火山島へ
ーーー聖精教、教会ーーー
「セカイノさん!どこに行っていたんですか!」
顔を合わせるなりトトは大声を出した。
「お前が待ち合わせ場所を決めてなかったからだろうが!」
「そうでしたっけ?」
トトはとぼける。
「結構この街広かったんだぞ。アルムとリムルに会わなければどうなっていたことか・・・」
セカイノはため息をつく。
「まあいいです。そんなことよりもアルムさん達に会ったなら話しは少し聞きましたか?」
「ああ、火山島に行くんだろ?」
「ええ。そこで神殺しの武器を作ります」
セカイノはなのよを見やる。
「この会話も魔導具で知られてるとなると工作員の妨害も熾烈を極めるだろうな」
「たぶんそうなのよ」
セカイノは椅子に腰をかけてトトに聞く。
「で、いつ出発するんだ?」
「できれば今日にでも」
「急だな」
トトは真面目な顔をし、
「東の大国の動きが慌しいんです。先手を打たれる前に準備しないと」
「もう決戦も間近だな」
「ええ。こちらも可能な限り準備を整えないと」
セカイノは机の前で手を組み、
「決戦の地はどこになると思う?」
「おそらく真夏島でしょう。自称唯一神は自らの封印を解くことを最重要目標とするでしょうから」
「だろうな」
トトは本棚に指を這わせ、
「そういうわけで今夜船で出立します。セカイノさん達はそれまでに準備を済ませてください」
「わかった」
セカイノとなのよは教会を出る。
ーーー夜、港ーーー
暗い夜の静かな波の音に包まれ、中型の船の前にトトは立っていた。
「来ましたね」
「準備は出来たぞ。すぐ出発するのか?」
「ええ。向かうは火山島です」
セカイノ達は船に乗り込む。
暗い海を掻き分け、一日海を進んだ所に火山島はあった。
ーーー火山島ーーー
「すごい熱気だな」
セカイノは汗を拭う。
「まだ島に着いただけなのにこの熱さですからね。火口内はもっと熱いですよ」
「うんざりするな」
セカイノは山を見上げる。
「工作員達の姿も見えないのよ」
なのよは辺りをきょろきょろと見回す。
「まあ間違いなく火口付近にいるな」
「でしょうね」
トトも汗を拭う。
「しばらくここで待って工作員達を熱さ攻めにするか?」
「いいですねそれ」
セカイノとトトは笑う。
「冗談言ってる場合じゃないのよ。とっとと進むのよ」
「はいはい」
先頭を進むなのよに二人はついて行く。
ーーー火口ーーー
「尋常じゃない熱さだな」
セカイノが唸る。
「それにお出迎えも結構な数いるみたいだ」
辺りを見回すと百名近くの工作員がセカイノ達を取り囲んでいた。
「じゃ、軽く片付けますか」
セカイノ達三名が工作員に襲い掛かる。




