第34話 港町
ーーー南の港町ーーー
セカイノとなのよは港町に着いた。
その時点で、あることに気が付いた。
「どこで落ち合うか決めてねぇ・・・」
なのよはきょろきょろと見回し、
「結構大きな港町なのよ」
セカイノは帽子に手をやり、
「仕方ねぇ・・・とりあえず聖精教の教会でも探すか」
歩き始める。
セカイノは町の入り口から海岸沿いに進む。
港には大小たくさんの船が停留している。
「船か・・・俺も持とうかな・・・」
「海の男になるのよ」
「悪くねぇな」
セカイノは笑う。
すると正面から見知った二人の女の子が近づいてくる。
「セカイノさん」
セカイノは帽子をくい、と上げ、
「アルムにリムルじゃねぇか。良かった。トトと落ち合う約束をしてるんだが場所がわからねぇ。教えてくれないか?」
二人はくすくすと笑って、
「ええ、いいですよ。でもその前に少し歩きませんか?」
催促される。
「おう、いいぜ。行くぞ、なのよ」
なのよは三人の後をててて、とついて行く。
四人は海岸沿いを歩きながら世間話をする。
セカイノは二人に、
「お前さんたち外を出歩いていいのか?」
二人は頷いて、
「ええ、この街に聖精教の治安部隊の増員が到着したみたいで、おかげ様で安心して出歩けます」
「そうか、よかった」
セカイノは笑う。
「私達もセカイノさんに聞きたいことがあるんです」
「何だ?」
セカイノは尋ねる。
「出会った時からそうでしたけど、セカイノさんって、ちゃんと目の前の人見てます?」
「おう、ちゃんと見てるぜぇ。二人とも、なかなかのスタイルだ」
すかさずなのよが背後から足払いをかける。
セカイノは尻もちをつく。
「痛てぇ!なにすんだ!」
「自業自得なのよ」
なのよはぷい、と顔を背ける。
アルムとリムルはくすくすと笑う。
「でもセカイノさん、いつも遠くを見てる目をするのは何でなんですか?」
「サングラスをかけてるのにわかるのか?」
「わかります」
セカイノはくい、と帽子のつばを下げ、
「なに、ちょっと探し物をしてるのさ」
「家族ですか?」
セカイノは息を呑む。
「何でそう思うんだ?」
「私達、占いをするんです」
セカイノはへえ、と答え、
「悪いな、占いはあまり信じない性質なんだ」
「構いません。これは私達が勝手にしてることですから」
二人は笑う。
「ほんのちょっとしたお礼みたいなものです」
二人は少し間を置き、
「貴方はこれから火山島に向かうでしょう。そしてそこで貴方に転機が訪れます。貴方は取引を持ちかけられます」
二人はそこで一息ついて、
「取引では貴方は必ず『いいえ』を選んでください。それが貴方と家族を繋ぐ道になるでしょう」
二人は笑顔を見せ、
「こんな感じです」
セカイノは笑い、
「わかったわかった、覚えておくよ」
「頑張ってくださいね。私達はいつでも貴方を応援しています」
二人はセカイノの前を歩き、
「ではトト様の場所ですね。ご案内いたします」
セカイノ達を案内する。




