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おひさまのばんそうこ  作者: あらうさ(´Å`)
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第28話 至精霊の間

ーーーアラート山、麓の街ーーー


 その街の中の登山具店。


 セカイノ達は登山に必要な用品を調達していた。


「そういえば、なのよ、お前またサンタ服を着ていくのか?」


「ああいうのは、たまにするから意味があるのよ」


「そうなのか・・・?」


 とりあえず無理やり納得することにして、

お店の一角に目を向けた。


本のコーナーである。


 セカイノは棚にさっと目を通し、本を一冊引き抜いて、手に取る。


「セカイノさん?何の本読んでるんですか?」


 トトが表題を覗き見る。


「誰でも出来るメンタルトレーニング?・・・意外ですね、セカイノさんもこんな本読むんですか?」


「この前の戦闘でちょっとあってな。お前も精神修行くらい、した事あるんじゃないのか?」


 トトは頷き、


「ええ、司祭修行の一環として学びました」


 セカイノはぱらぱらと本をめくる。


「やっぱり心を鋼鉄にする方法は書いてねぇな」


「この手の本は心を折れない鋼鉄にするよりも、むしろ折れても再生する雑草のような精神を培う事を目的としてますからね」


「詳しいな」


 セカイノは笑う。


「ええ。一応司祭ですから」


 トトも笑う。


「とりあえず買っとくか」


 セカイノは窓の外を見やり、


「雑草のような精神か・・・」


 呟いた。


ーーーアラート山、中腹ーーー


「それにしても・・・」


 セカイノは喚く。

 

「何だこの人の多さは!」


 人の行列が山の上の方まで続いている。


「仕方ありませんよ。ここは聖地で巡礼地で観光地なんですから」


 トトが諭す。


「その観光地ってのは何なんだ。俺は険しい登山を期待してたんだぞ」


「ロッククライミングでもするつもりだったんですか?僕は嫌ですよ」


 トトは嫌そうな顔をする。


 セカイノは俯き、


「真夏島に帰りてえ」


 トトは両こぶしを握り、


「真夏島ですか?僕も行ってみたいです」


「歓迎するのよ」


 なのよは笑う。


セカイノはそれを横目で見やり、


「で、至精霊ってのはどこにいるんだ?まさか人ごみの中に突然割って現れたりするのか?」


「さすがにそれは」


 トトは苦笑する。


「『崩落の可能性あり、危険』って、立ち入り禁止地区の奥にあるんです」


「なるほど」


「こっちです」


 トトの案内に沿って進む。


しばらく進むと、行き止まりに突き当たる。


「何も無いのよ」


 なのよは辺りを見回す。


 トトは斜面の大岩に手を当てる。


すると大岩がごごご、と二つに割れ、穴が出来る。


「おお」


 セカイノの感心をよそに、トトは穴の中に入っていく。


 穴の中は大人の人が立って入れるくらいの大きさだった。


穴の中を進んでいくと、少し先に光が見えた。


 もっと進み、穴を抜けると広大な空間が広がっていた。


「ここが至精霊の間です」


 トトが奥を指す。

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