第12話 炎の神剣 前編
ーーー砂漠の町の宿『かげろう亭』ーーー
「まずは手がかりを探さねぇとな」
セカイノはトランクを置く。
「この街を覆ってる熱の流れを見れないの?」
「空から見た限りでは、この砂漠全体の熱の流れの中心地がこの街で間違いない」
セカイノは腕を組む。
「しかしそれ以上がどうもはっきりしねぇ」
なのよは窓から外を見ながら、
「精霊や土地神様の居場所は分からないの?」
「それだ!なのよ、冴えてるじゃねーか!」
なのよとセカイノは街へ繰り出す。
「それにしても暑っちーなぁ」
「フード付きマント買ったほうがいいかもなのよ」
「だな」
ーーー呉服屋ーーー
「このくそ暑い中マントとか思ったけど、結構涼しいもんだな」
「通気性がいいのよ」
二人はマントを羽織ると、
「じゃ、土地神のところに行ってくるか」
呉服屋を後にした。
「町の中心部に社・・・ここの土地神はけっこう優遇されてんな」
セカイノは社の入り口をくぐると、
「おい、土地神はいるか?」
セカイノが声を掛けると奥から、
炎をまとった虎が出てきた。
「ちょっと探し物をしてるんだ」
セカイノが声を掛けると、
「おぬし、わしが見えるのか?」
驚いたように言う。
「ちなみに声も聞こえる」
「!・・・人の子と話すのは二十何年ぶりか・・・」
「感慨にふけってるところ悪いが、答えてくれ。神々の武具ってのはどこにある?」
「神々の武具は神殺しの道具。我々を屠ることの出来る数少ない武器。そんなものになんの用だ?」
「自称唯一神が復活した」
「!」
「手の部分だけだがな。それを滅ぼさなきゃなんねぇ」
セカイノは帽子を整えると、
「教えてくれ。神々の武具はどこにある?」
土地神はしばらく考えていたが、
「よかろう。教えよう」
「ありがてぇ。で、どこにあるんだ?」
「神々の武具は生きている」
「は?」
セカイノは間抜けな声を出した。
「お前達が武具を探し続けるならすぐにでも見つかるだろう」
そう言うと炎の虎は奥に引っ込みながら、
「手に入れるのは神々の武具か人間か。よく考えるがいい」
言い残し、奥に消えた。




