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しにがみのエレジー ――Ghost and Death and Love to Death――  作者: 常闇末
しにがみのエレジー――幽霊と死神と死神の恋――
1/18

人生の終章――エピローグ――

突然だが、人は死後にどこへ行くとお思いだろうか。


順当に言えば天国地獄極楽浄土。輪廻転生に幽霊。そして無。そんなとこだろうか。 まあ、それらに突っ込むと実に宗教的な話になってしまうので割愛する。


だが、皆々様も一度は考えたことがあるだろう。死後について。 俺について言わせてもらえば老後よりも真剣に考えたことがあると言ったって過言ではない。 なんたって老後よりもどうしようもないからな。


その死後だが、考えた末に出る結論は誰だってそう変わるものじゃないと思うね、俺は。無宗教ならな おさらだ。


例に違わず俺がその人生最大のテーマについて考えた時も決まって結論はこうだった。


死ななきゃ分からない。


やっぱりどうしようもない。当たり前だ。誰かが死んだ後に真偽を教えてくれない限り俺はこの結論を 生涯曲げないだろうな。 かといって、今俺がここで死んだ人いませんかー、と聞いてはぁい、とかえってきたら我が耳の調子を 疑うのだが。


そう考えると死に関するテーマには壮大な機密保持システムが仕組まれていると言えるだろう。古来 の言葉に例えれば文字通り死人に口無し、てことだ。


いや、待てよ。


すると死人なのに口のある幽霊は除外していいんじゃないのか? 俺が幽霊になったら何においても死後のことを伝えるだろうし、それは俺だけの突飛な思想というわけ ではないだろう。


ああ、そうだな。幽霊は除外しよう。あれだけは絶対にない。 存在通り、地に足がついていない存在だ。


まあ、それは置いといて今、俺は死後の世界の有無について無性に知りたくなったのだ。なぜか、なん て自分でも、君たちでさえ俺の今の状況を見れば決まって首を縦に振って、同調するだろう。


いや、宗教を作りたくなったとかじゃなくてな。


てことで、誰か答えを持っているなら早急に教えてほしい。 なぜなら俺に残された時間はかなり少ないからだ。 まあ、じきに知ることができるんだがな。


後少しで、俺が死んでしまう。

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