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遠死集  作者: 美凪ましろ
23/44

【#028 イーコール】

 

 等しく分かり合えるものなんか求めちゃないんだ。


 抱きしめて終わるだとか。だったら抱きまくらで事足りる。


 触れれば分かる? 超能力を自称したいのかいきみは。


 一を出せば一を。


 十出せば十を与えられることにきみは慣れ切ってる。


 足りない、と思うことのほうが多いだろきみは。よん足りない。


 愛とは、等価交換とほど遠い努力だ。


 幼子を見守る父母を見てごらんよ。あれが、五十年後に足腰立たなくなったときに私の面倒を見ておくれと訴える目付きにきみには見えるかい?


 見えるのかい。ううむ、きみとの対話は難しいな。


 物々交換をしていたらシャープペンの芯が最終的にマイホームへと変わった逸話を知っているかい? うん、そうだね、あげるほうがちょっとずつ上積みしていく。価値は高くなる。


 愛情もデフレ状態だけど。そのうち百均で売られるかもしれないね。寂しさ埋める音声×2、度数を強めるには個数を増やすとかで。オーバードーズが心配だな。


 要するにね。


 ぼくに五与えて、以外の人間に三だのゼロだの与える……そういう姿を見たくないんだよ。


 んん? ぼくにマイナスを与えれば済む話? つまり無視なり悪口言うと?


 それっていまの関係と何が変わんの。



 * * *

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