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おなかすいた

集合場所の廃屋の前に着く。私はもう一度後ろを見た。誰もいない、さっきの女性もついてくる気配が無かった。

ガチャリと、私は廃屋の中に入る。

中は暗く、以外に小奇麗だったが、人がいないように思えた。だけど、そんなはずはないはず、東が先に来ているから。

電気のスイッチをカチッと入れてみる、が電気はつかない。

電気は無くても見えるので、とりあえず、

「東ぁ?」

と、声をかけてみる。だが、反応が無い。もしかしたら、寝ているのかもしれない。

とりあえず、私は廃屋の中を探してみる。入口近くの部屋に入った。

その部屋も暗く、探しにくかったが、何も無い。

その隣の部屋を見る。掛け布団の捲れ上がった、ベッドだけだった。

私の心臓がバクバクと音が大きく鳴りだす。だんだんと焦り始めていた。東、何処なの!?

次の部屋を見たが、何もない。

次も……。

そして、私は、一番奥の部屋の前に来る。もしかしてという言葉が私の中を駆け巡る。

ドアノブに手をかける。中から、嗅ぎ慣れた鉄の臭いが漂ってきた。

一気に開く。

「ぁっ……!?」

言葉を失った。目の前に何があるのか、理解するまで数秒掛かる。

「な、んで!?」

その部屋はリビングだったのか、一番広く、その部屋の中心で。

桜が腹部から引き裂かれて死んでいた。

上半身と下半身が別の所にあり、見る限り、死んでいるというのがわかる。

その『物体』の周りに広がるように、赤い液体、血が広がっている。

壁には、争って、飛び散ったように、血がこびり付いていた。

部屋の中も凄く荒れて、炭になっている部分もある。

正しく、戦いがここで起きたようだった。……一体誰と?

ふと私は我に返る。そうだ、東は!?

その部屋の中心でぐるっと一周する。見つからない。死体すら。

「もしかしてっ!?」

私はだっとその部屋を出て、廃屋のドアを蹴り破った。外に転がり出る。

丁度、兵士の車が廃屋のすぐ近くから発進した。十分、東が連れ去られた可能性がある。

私はその車に走る。間に合って!

だが、そんな私も一人の人間。機械には勝てず、どんどんと離されていく。

「あぁずぅまぁぁぁ!!」

そんな情けない叫び声を私は上げながら、私は走る。

見失いそうになる。だけど、距離は離される一方。

息がだんだんと荒くなっていく。待って!

足がきしむ。だけど、追いかけないといけない。私はぐっと歯を噛み、走る。

しかし、その車は角を曲がった。

私も慌てて角を曲がる。が、その車はもう無かった。

私はその場にへたり込む。あずまぁ……

十分な証拠はなかったが、ただ、それに東が乗っていると思った。だから追いかけた。

けど、その車を見失った。私は、何に生きればいいのだろう。……もう、疲れたよ。東は、一体どこにいるのぉ……

私はごろんと寝転ぶ。目から涙があふれてきた。

もう、昔のように、寝てしまおう。明日になったら、何かあるだろう。

私は、黄昏の日が差す近くの陰で静かに目を瞑った。

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