第19話 スリーベットの衝撃
アカツキは、ソウマの問いかけに対し、迷いなく答えた。
「もちろん、進みます!教えてください、ソウマさん。次に僕が乗り越えるべき壁は何ですか?」
ソウマは満足そうに笑った。
「よし。初心者を卒業した君にまず教えるのは、**『スリーベットポット』**の戦略だ。ポーカーの難易度が一段階上がるぞ」
「スリーベットポット……」
「スリーベット(3-Bet)とは、誰かのオープンレイズ(最初のレイズ)に対し、さらにレイズを返すアクションのことだ。このスリーベットにコールしたプレイヤーと戦うのが、スリーベットポットだね」
「プリフロップでレイズが2回発生しているから、ポットが大きくなる。つまり、小さなミスが大きな損失に繋がる、危険な戦場だ」
「はい。今までのように、単にオープンレイズとコールだけでフロップを見る状況とは大きく違うのですね」
ソウマは、まずプリフロップのアクションの基本から解説を始めた。
「オープンレイズ(最初のレイズ)に直面したとき、君が選択できるアクションは、スリーベット、コール、フォールドの3つだ」
「ポーカーの基本は、**『強いハンド』で大きくチップを稼ぐこと。そのために、この『バリュー3-Bet』**のレンジを理解する必要がある」
***
「バリュー3-Betとは、相手のオープンレンジよりも明確に強いハンドで、コールさせてチップを増やすためのアクションだ。ここでは、ポットを大きくしても後悔しないハンドを選ぶ」
ポケットペア: TT以上の強いペア
オフスート(絵柄違い): AKoと AQo
スーテッド(絵柄揃い): 両方の数字がT以上のハンド
「ス―テッドはかなり広いですね」
「そうだね。一応言っておくけど、これはGTOのレンジとは違う」
「GTOではAAやKKのような最強クラスのハンドは必ずスリーベットするけど、それ以外のフォールドしないハンドはBTN以前ならスリーベットとコールが混ざる。またBBはコールレンジが広いから、スリーベットレンジも特殊な形になる」
「今回紹介したスリーベットレンジは、SBのスリーベットレンジを参考にしている。あとは、誰かのレイズにコールが入った後の3人目のレンジもこれに近い」
「君がこのレンジに慣れてきたら、もう少し分岐を増やそう。その時はブラフ3-Betについても説明する」
「はい!スリーベットのサイズはどのくらいがいいんでしょうか?」
「オープンレイズは、BBのサイズを基準にして、その2.5倍(2.5BB)だっただろう。スリーベットは、オープンレイズのサイズを基準に考える」
「オープンした人と自分のポジションを見て、自分が先手(OOP)なら4倍、後手(IP)なら3倍だ。簡単に言えば、SBとBBは4倍で、他は3倍だね」
「なるほど。ポジションによって変わるんですね」
「そうだ。先手は不利だから、降りてほしいので少し高めにするんだ」
「次にコールレンジだが、これは3-Betはしないが、フォールドするには強すぎる、**『中程度の強さ』**のハンドで構成される」
「ざっくりと、6人制テーブルでのUTGのオープンレンジと同程度だと考えてくれ」
ポケットペア: 全てのペア
オフスート: 両方の数字がJ以上のハンド
スーテッド: 両方の数字が8以上のハンド
「わかりました」
「もちろん、レイズした人のオープンレンジが狭かったり、オープンレイズのサイズが高くなればコールレンジも狭くなる。それから、レイズにコールが入った後の3人目の場合も、基本的には狭くなる」
「基本的には、ですか?」
「全体的には狭くなるが、実はポケットペアは逆にコールのEV(期待値)が上がるんだ。スリーカードを狙えるからね」
「そして3-Betにもコールにも使えない、明らかに弱いハンドは、迷わずフォールドする。ポットが大きくなる状況では、弱いハンドで参加するのは自殺行為だ」
「まあ、スリーベットする側のレンジはこんなところかな。次は、自分がオープンレイズした後にスリーベットされた場合の話をしよう」
「そういえば、そっちもありましたね」
***
「スリーベットされた場合、君の最初のオープンハンドレンジのうち、下位4割程度をフォールドして守りを固める必要がある。だいたい、オープンレンジから2ランク狭くなると考えればいい」
「例えばHJ(オープンレンジはオフスートは両方T以上・ス―テッドは両方7以上)なら、オフスートは両方Q以上・ス―テッドは両方9以上ぐらい」
「BTN(オープンレンジはオフスートは両方8以上・ス―テッドは両方5以上)なら、オフスートは両方T以上・ス―テッドは両方7以上ぐらいだ」
「2ランク、ですね。わかりました」
「もちろん、相手のスリーベットレンジの広さや、スリーベットサイズによって、君が守るべきレンジも変化する。これらはあくまで目安だ」
「それから、4ベット(スリーベットに対しての再レイズ)はAA・KK・AK辺りを使う。もちろんGTOではブラフもあるけど、これは後回しでいい」
「了解です」
ポーカーの小説は需要が少ないと思いますが、どうしても書きたかったので書きました。
ここで一旦終わりです。
ここまでの話に出てきた戦略を使えば、実際のポーカーでもそこそこ勝てると思います。
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より詳しいポーカー戦略を知りたい人はこちら
https://ameblo.jp/shittoku-matome/entry-12948720915.html




