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第16話 コールレンジの変化

「それから、君がバブルで敗退してしまった原因をもう一つ挙げよう。君はBBで 96s をコールして、フロップのベットにもコールし、ダブルバレルにフォールドしてスタックを減らした」


「はい……。BBで広く守るという原則は正しかったはずなのに、チップが減り続けました」


「それは、君が**『BBはプリフロップで広くコールすべき』**という原則を、ポストフロップにもそのまま適用してしまったからだ」


ソウマは、アカツキの思考の盲点を突いた。


「思い出してほしい。BBがプリフロップで広くコールできるのはなぜだったかな?」


「えーっと、BBはすでに1BB払っていて安くコールできることと、後ろに人がいないことです」


「その通り。……でも、ポストフロップでベットされた場合は、安くコールできるなんてことはない。相手のベット額をそのまま払わなきゃいけないからね」


「あ……!」アカツキはハッとした。「言われてみれば、割引なんてありませんね」


「そうだ。そのため、ポストフロップではBBでもコールレンジを大幅に絞らなければいけない」


「相手のベットに対してどのハンドまでコールするかは、主にベットサイズによって変わる。現在持っている自分のハンドレンジのうち、1/3ポットなら上位70%、1/2ポットなら上位60%、ポットなら上位45%ほどコールする」


「もちろん、ボードのテクスチャ(構成、高い数字が多いボード・全て同じマークのボードなど)や対戦相手のポジションなどによっても変わるが、ざっくりとした目安を教えておこう」


***


フロップのコールレンジ


「相手が1/3ポットという安いベットを打ってきたときは、BBはまだ広くコールできる」


「22のような弱いポケットペアや、バックドアフラッシュドロー(BDFD、ターン・リバーで欲しいマークが2回とも来ればフラッシュになる)付きのキッカーの弱いAハイ、BDFD付きの2枚ともT以上のハンドでコールするかどうかを悩むぐらいだ」


「例えば、君がBBで、BTNのレイズにコールしたとする。フロップがK♠ 8♣︎ 3♥︎で、相手が1/3ベットを打ってきた場合を考える」


2♠ 2♣︎(最弱のペア)


A♥︎ 6♥︎(BDFD付きエースハイ):エースハイとBDFD(ターンとリバーでどちらもハートが出ればフラッシュになる)がある


J♣︎ T♣︎(BDFD付きハイカード):2枚ともT以上で、ターンとリバーでどちらもクローバーが出ればフラッシュになる


「この辺りのハンドはコールになる。一方で、前回のトーナメントで君がコールしたA♥︎ T♦︎ 3♣︎のボードの9♠ 6♠のように、バックドアもハイカードもないただのノーペアは、この1/3ベットでも余裕でフォールドになる」


「そうだったんですか……」


「そして相手のベットサイズが 1/2ポット や ポットサイズ(100%) と大きくなるほど、君がコールすべきハンドは強いものに限定される」


1/2ポット: BDFD付きのミドルポケットペア、ただのサードペア、ガットショット(間の数字が来ればストレート)などでコールする


ポット(100%): トップペア、BDFDがあるセカンドペアやサードペア、フラッシュドロー、オープンエンドストレートドロー(OESD、両端のどちらかの数字が来ればストレート)などでコールする


「ドロー系は結構コールするんですね」


「そうだね。単純な勝率がそれほど高くないのにコールするのは、いくつかの理由がある。例えば、その後のストリートで判断が簡単だからとか」


「判断が簡単?」


「そうだ。セカンドペアでトリプルバレル(フロップ・ターン・リバーで3回連続ベット)されたら、最後までコールするかどうか悩むだろう? しかしこれがフラッシュドローなら、フラッシュが完成すれば自信を持ってコール(またはレイズ)できるし、完成しなければ簡単に降りることができる」


「なるほど!迷わなくて済むんですね」


ターン・リバーでのコールレンジ


「ストリートが進み、相手が連続でベット(バレル)してくるほど、相手のレンジは強くなる。だから、君のコールレンジもどんどん狭く、強くしなければならない」


「コールの下限はベットサイズによって変化するが、まずは1/2ポットを打たれた場合だけ覚えてくれ」


ダブルバレル(ターン): セカンドペア、ペア+ドロー(ペア+ガットなど)、強いドロー(コンボドロー(フラッシュドロー+ストレートドロー)やAハイフラッシュドローなど)でコールする


「ドロー系はフロップとターンで価値が大きく変わる。特に、相手のオールインにはコールできなくなるよ」


「ああ……」


アカツキは以前、ターンの大きなオールインに弱いフラッシュドローでコールしたことを思い出した。


トリプルバレル(リバー): トップペアは相手のブラフの頻度を考慮して大体はコールするが、それ未満のハンドはフォールドが基本となる


リバーでは1/3ベットなら必要勝率20%、1/2ベットなら必要勝率25%、ポットなら必要勝率33%なため、半分以上負けていてもコールできる


「また相手がどのくらいブラフベットをしてくるかは人によるため、明らかにブラフが少ない『堅い』相手にはもっと降りていい」


「わかりました。……ところで、『後ろに人がいないこと』はポストフロップでは関係ないのですか?」


「いや、もちろん大きく関係する。しかしそこまで勉強すると覚えることが膨大になってしまうから、今はマルチウェイ(ポストフロップで3人以上が参加している状況)では普段よりもフォールドに寄るとだけ覚えてくれ。ざっくりだが、3人なら普段のベットサイズの3倍のサイズでベットされたと想定して判断しよう」


「3倍、ですね。わかりました!」


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