第12話 なぜBBは弱いハンドでも参加できるのか
「まずは誰か1人がレイズして、**BB**がコールする場合を考えよう」
「はい!」
アカツキは、新しい知識を吸収しようと真剣にメモを取る姿勢になった。
「BBが、他のポジションよりも圧倒的に広いレンジ(多くの手札)でコールできるのはなぜか?理由は主に3つある」
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➀ 既に1BBを支払っている (コールのお得さ)
「BBは、ゲームが始まる前から強制的に1BBを支払わされている」
「そのため、レイズに対してコールするために追加で支払うチップが、他のポジションよりも少ない。いわば、**『割引券』**を持っているようなものだ」
「本来なら参加しないようなハンドでも、割引されているなら参加した方がお得(期待値が高い)になるんだ」
⓶ BBでアクションが終わる (安全性の確保)
「誰かのレイズにBB以外の全員が降りた場合、BBの後ろにアクションするプレイヤーはもういない」
「コールすれば、100%フロップを見られることが確定している」
「例えばSBだと、自分がコールした後に、後ろにいるBBに**スリーベット(再レイズ)**されて降ろされるリスクがあるだろう?BBには、そういう危険がないことも大きなメリットになる」
③ トーナメントの特殊性(ポットの大きさ)
「最後はBBに限らないが、トーナメントでは、全員が**アンティ(強制参加料)**を支払っていることが多い」
「このアンティの存在が、ポットを太らせる」
「ポットが大きいほど、リターンが大きくなるため、コールするのに必要な勝率は低くて済む。だからBBはさらにコールしやすくなるんだ」
「また、キャッシュゲームのようにポットから引かれる**レーキ(手数料)**がないことも、積極的な参加を後押しする」
「……なるほど。そう言われてみると、トーナメントのBBはコールしたくなる理由だらけですね」
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「それから、ここが一番重要だが、BBのコールレンジは、レイズした人が『何BB』でレイズしたかによって劇的に変わる」
➀ 3BBレイズの場合 (守りを絞る)
「3BBのような大きなレイズの場合、BBがコールするのに必要なチップはあと2BBだ。そこまで安くはない」
「そのため、弱いハンドは降りなければいけない」
オフスート(絵柄が違う手札)は、レイズした人のオープンレンジ(最初にレイズする手札)と同程度に絞られる
スーテッド(絵柄が同じ手札)は、オープンレンジよりは少し広めにコールする
⓶ 2BBレイズの場合 (かなり広く守る)
「逆に2BBの場合、BBがコールするのに必要なチップはたったの1BBだ」
「この安さなら、BBは驚くほど広くコールすることができる」
スーテッドは、基本的に全てコールする。たとえ27スーテッドのような最弱の手でも降りることはない
オフスートはオープンレンジやスタックに寄るが、広くコールする
2.5BBレイズの場合はその間でOK
レイズにコールした人がいる場合(自分がコールすると3人以上になる場合)は、コールレンジが狭くなる(特にオフスートハンド)
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「例えば、HJ(後ろに4人いる不利なポジション)が3BBレイズをした場合、BBは K6オフスート を余裕でフォールドする」
「しかし、同じHJが2BBレイズをした場合は、その K6オフスート は余裕でコールするハンドになるんだ」
「え、そんなに変わるんですか!今まで感覚でやっていた所だから、結構間違えていた気がします」
「勘でやっていたなら間違えるのは仕方ない。ミスは修正すればするだけ勝ちやすくなるから、よく出る所から重点的に治していこう」
「はい!」
「じゃあ次は、ドンクベットについて解説しよう。これはリンプと並んで、初心者がよくやる悪手として有名だ」




