缶コーヒー最終決戦 ~お汁粉なんかに絶対負けない! 熱膨張と粉塵爆発で俺は勝つ!~
「くくく……これでお前は終わりだ!」
俺はおもむろに缶コーヒーの口を開ける。
「くっ……!
それは噂に聞くブラック500ml缶!
きさま……正気なのか?!」
「大容量のブラックコーヒーが、貴様を苦しめるぜ。
カフェインの海に抱かれて溺れろ」
ぐびり。
まだ熱さの残るコーヒーを喉に流し込む。
「これで終わりだああああ!」
「と……っ思ったか⁉」
敵はおもむろに缶お汁粉を取り出す。
「なっ……お汁粉……だと⁉」
「ククク……これで状況はイーブン。
いや、九割五分二厘で俺の方が有利になった!」
「なっ……ばかなあああああ!」
まさか敵が缶お汁粉を出すとは思わなかった。
「まっ、負けない!
カフェインをさらに摂取して二段進化だ!」
「くくく……そのコーヒー全部飲めるのか?」
「ぐっ!」
500mlもがぶ飲みしたら胃がやられてしまう!
「うおおおおおおお! ごくごくごく!」
「こいつ! 正気か⁉」
俺は残りのコーヒーも全て飲み干す。
これで状況は逆転した!
「くたばれ! これがコーヒーパワーだ!」
「ぎゃっ! なにすんだ!」
俺は缶コーヒーの空き缶を敵にぶつける。
「くくく、熱膨張ってしってるか?
あたたか~い缶コーヒーはダメージ倍!」
「くそったれぇえええ! バカにしやがってぇ!」
敵は缶お汁粉を飲み干そうとしたが熱くて飲めないらしい。
猫舌なのが災いしたな。
俺はとどめを刺すべく、更にあるものを取り出した。
「とどめはこれだ!」
「なんだ……それは……」
「とっておきのブツだよぉ」
俺が取り出したのは白い粉が入ったパケ。
今朝取り寄せたばかりの上物(ちょっと高いホットケーキミックス)だ。
「粉塵爆発ってしってるか?
これをばらまいて火を付ければ、
貴様は一缶の終わりだぁ!(誤字」
「やめろー! どうなってもしらんぞー!」
「とどめだぁ死ねぇ!」
この馬鹿どもがっ!!!!
「店の前で遊ぶんじゃねぇよ! クソガキども!」
コンビニのテンチョーが出て来て俺たちを叱る。
「あっ、暴力は法律で禁じられています。
もし僕たちを殴ったら禁固××年以下、
もしくは○○万円の罰金ですよ?」
「そんなこと言ったらテメーらも迷惑防止条例違反だ。
警察に電話してやるからなー。もしもし警察ですかー?」
スマホを取り出すテンチョー。
冗談かと思ったら本当に通報しているらしい。
「「にげろおおおおおおおおお!」」
「あっ、待て!」
俺たちは必死に逃げ出したが、信号で捕まってしまった。
どんな時も赤信号は守らないとね!