第60話 三度ケメトへ
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ローマ連邦はすでに南大陸のあちこちに拠点を構え、その支配地域は拡大しつつありました。さらに、南大陸の東に大きな海を見つけており、その海はガンダーラとつながっていることが分かり、交易を直接行うようになりました。
ローマ連邦では、その南大陸の東の海をジェーン海と名付けていました。
ローマ連邦の探検隊は、あちこちに冒険し、次々と新しい土地を発見していきました。
そして、各地に植民地を建設していきました。
ある時、キャサリン姉さんが私とロンに相談しに来ました。
ジェーン海に進出し、多くの富をもたらしたのはいいのだが、ローマ連邦からガンダーラやさらにその東の土地に交易のため移動するのに時間がかかりすぎる。これをショートカットできないかというものでした。
探検隊が測量した地図をまとめたものが作られていたので、その地図を見ると、ケメトとカナンの間にあるスエズ地峡がジェーン海とローマ内海、これは西方世界と南大陸の間にある海をそう名付けました、をつなぐのに最も距離が近いため、運河を作るのに最も都合よい土地でした。
ここに運河ができれば、相当距離が稼げて、時間の節約になり、交易がさらに盛んになることが確実だと判断できました。
私とロンは、ケメトに行くことにしました。私の方では、キャサリン姉さんもミリアが付いて行くことになりました。ロンの方はアーリヤとジェミニが付いて行くことになりました。
他にも、学者や護衛のための軍隊、外交官僚はては学者など結構な数がこの旅についていくこととなりました。
ケメトに着くと、ケメトの王ら重臣たちとの会談です。そのなかで、スエズ地峡と、その周辺を割譲してくれるよう依頼しました。
ケメト自体、ほとんどローマとフーシの傀儡のようになっており、また、スエズ地峡の周辺は不毛な土地で、価値がないため、土地の割譲は問題なく、スエズ地峡及びその一帯のケメト領全てを割譲することの約束を取り付けました。
これで、現在領有しているエルサム地方と、スエズが繋がりました。
ただ一つだけ条件が付けられ、最近ヌビアからの軍事挑発が目立っており、これを何とかしてほしいという話でした。
私は、ケメトに駐屯していたローマ連邦軍を連れ、ヌビアに攻め込みました。ロンとキャサリン姉さんがいるので、ロジスティクスは完璧です。
国境にあるいくつかの砦をゴーレム兵で破壊した後、ローマ軍で掃討し、ヌビア北部国境からヌビアの勢力を一掃しました。
そのままヌビアに侵攻し、北部にあるいくつかの鉱山と海岸地帯を占領しました。さらにヌビアの王都ナパタへ侵攻しました。
ヌビア王も焦ったのでしょう。急ぎ兵を集め、ナパタ郊外の平原に陣を構えました。
我々は、ヌビア軍の前で、悠々と陣地の建設に取り組み始めました。
ヌビア王は油断する我々を見てチャンスだと思ったのでしょう。全軍で攻撃をかけてきました。
私と土魔法使いたちで、土魔法であっという間に防壁を築き、そこから魔石銃を撃ちこみました。
魔石銃は、改良が進み、実用化のめどがついたのでローマ連邦軍に配備を進めていました。敵の騎兵は、次々と打倒され、また、魔石銃の轟音に馬たちはひるんで、騎兵のいうことを聞かず、一目散に逃げ出しました。
敵陣は混乱状態になり、そこにゴーレム兵1万を突撃させます。ヌビア軍が完全に崩れ王都ナパタに戻ろうとしたところに、私とローマ軍は追撃を開始しました。
勢いに乗って、王都ナパタに侵入、王と王族を捕らえ、王宮を占領しました。
ヌビア王とその一族は、そのまま捕らえてケメトに送り、ケメトの支配下にはいってもらいます。ただ、海岸地帯の領土はローマに割譲し、北部の鉱山はローマが経営することとしました。そして、ヌビアでの権益を守るため、ローマ連邦軍の一個軍団を駐屯させることとしました。
残りのヌビアはケメトの領土となり、ケメト王からヌビア王を通して、支配する形をとりました。
ただ、ここで王族をある程度制限する必要がありました。なんと、ヌビア王、妻が100人以上おり、さらに王子王女の数は数百人もおり、数えきれません。
おぞましいことに、この国では実の姉妹や娘を妻にすることさえ、普通に行われていました。
そのため、系図はめちゃくちゃで、とても管理できません。
前王の子供たちも千人近くおり、遡ると国民のほとんどが王家の血を引いている状態でした。
とりあえず、王の娘たちや子のない妻、女の子しかいない妻、妻たちのうち序列の低いものは開放して実家に帰し、これ以上子供が増えたら大変なので、残りの妻は王や王子とは別の場所に軟禁しました。
王と王子はアレキサンドリアのはずれに、収容所を建設し、ケメト人に監視させることとしました。女人禁制とし、男ばかりとしました。
後で、収容所のケメト人から確認した話では、収容所はソドムの館と化しているとのことでした。
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