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第59話 ロンと私の現状と身内内の騒動

連載再開し飲ました。お読みいただければ幸いです。毎日18時に掲載します。

 僕、いや私は20歳になりました。あいかわらずロンとともに、仕事に追われる毎日です。

私もロンも家族が増えました。

 ロンの家族はジェーンさんが、3人子供を産みました。男、女、男の3人です。

 ミーアさんは女子ばかり3人、アーリヤは男の子1人、ジェミニにも女の子が生まれました。


 私の方は、キャサリン姉さんが男、男、女の3人、ミリアが男、女の2人、マリアンヌが男の子を1人、後余余二姫が男の子を1人生みました。


 ロンの家では、ジェーンさんの子供がスカイ王国とローマ皇帝の地位を継ぐことでまとまっていますが、問題は我が家の方です。

 ローマ連邦のアント家はキャサリン姉さんの長男が継ぐ予定で、グランド王国はミリアの子が継ぐ予定となっていました。


 ところがそれに私とキャサリン姉さんの母たちが文句をつけてきました。

 マリアンヌの子供が、アント家とグランド王国の両方を継ぐべきだというのです。それだけではありません。ローマ連邦皇帝の地位も継承すべきだと言い出して、フライ家、アント家、スカイ家の面々は困惑しています。

 マリアンヌの子は旧ロマーン王家の血を継ぐ正当な継承者で、全てを引き継ぐべきだというのです。


 このままでは、現在まとまっている政治秩序を乱して、最悪内乱の可能性も否定できません。

 父親たちと相談として、やむなく母たちを部屋に監禁しました。もし、これ以上何かするのであれば処分するよと、父たちと子供たちで二人に伝えたら、泣き崩れて、「裏切り者、親不孝者」と言って、ののしってきました。

 両名に反省の色がないうえ、旧ロマーン王家を支持する者たちがこの期に何かしでかしそうなので、山の奥に監禁施設を作り、厳重な監視下で暮らしてもらうことにしました。

 もう、二度と会うことはないでしょう。やむを得ないとはいえ、親を処断しなければならないのは、ものすごく気分が悪いです。


 マリアンヌ自身は、自分の子供を使ってローマ連邦を乗っ取る気は全くなく、普通に生活できればよい、叔母様たちからそのようなことは言われていたが、本気だとは思わなかったと言って、泣いて許しを請うてきました。

 まあ、私自身マリアンヌが嫌いではありませんし、せっかく生まれた子を処断するのは、正直嫌です。

 父もそう思っているようで、マリアンヌ自身は不問とし、子供も普通に育てることとしました。


 アント家の気風で、本人の実力でのし上がるのであればそれを阻害する気はありません。やりたいことをやってもらい、その結果、どこかの王様になっても、将軍として活躍してもいいと思いますが、血統だけで優遇する気はありません。


 同様なことが左真人達の中でも起こりました。余余二姫に男の子が誕生したことで、左真人達のローマ連邦内での地位の向上を要求してきました。具体的には、現在の自治領の領域の大幅拡大、その場所の独立承認と、ローマ連邦からの援助を増額すること、更にローマ連邦内での上級爵位の授与や政治的経済的に南人(グランド人)より優遇することなどです。

 余余二姫は、黙殺していたようですが、たまたま私が余余二姫と左真人の里を訪ねているとき、5人ほどの左真人の男女が面会を断ったにもかかわらず無理やり押し入ってきて、要求書を突き付けてきました。


 彼らはどうなったかって?

 全員逮捕し、連行しました。罪状は王に対する不敬罪、ローマ連邦の法律では、許可なしで無理やり王に接触した場合、それが不正の告発や、やむを得ぬ理由で訴え出る場合を除き、犯罪として裁かれることになる行為です。


 余余二姫は、私に謝罪し、「あの者たちがいろいろ言ってきてはいたが、現状我々がどれだけ恩恵を被っているのか、教え諭して理解したと思っていたのだが、このような暴挙に出るとは。本当に済まぬ」と土下座してきました。

 私と余余二姫の間に子供ができて、彼らに欲が出てきたのでしょう。

 以前は馬鹿にして下に見ていたグランド人が、ローマ連邦政府の中枢にいるうえ、多くの地に移民として移住してその地で支配的地位を得ていることに不満があったのでしょう。


 私は左真人達を広場に集めて、起こったことを話したうえで問いました。この地にて自治領として今までどおり暮らすか、それとも、新大陸の南に土地を用意するので、そちらに移住し、開拓が成功の暁には独立を保障することのどちらかを選ばせることとしました。なお、開拓の際、作業ゴーレムを何体か贈与することも伝えました。


 左真人達は皆困惑していました。余余二姫に子供が生まれたので、いろいろ優遇してもらえるようになると思っていたようです。それが、現状を受け入れるか、それとも遠いところへ行って、自活するか強いられることになるなんて、思いもしなかったようです。


 結果として、左真人達は、この地で暮らすことを選びました。左真人達のほとんどは女性と子供で、見ず知らずの土地に行くことに恐怖心がありました。特にシルクに送られたときの記憶が色濃く残っているようで、この地でやっと人並みの暮らしができているのに、またひどい目に合うのではないかと、かなり警戒していました。

 左真人達の野望はあっけなく潰えました。ただ、人口も増えてきたので、いずれはどこかに移住させる必要がありそうです。場所の選定をしておく必要がありそうだと考えました。


 なお、逮捕した5人とその家族は、新大陸の南にある島に強制移住させました。

 比較的大きな島なのですが、土地はあまり豊かでなく、移民希望者がいない土地でした。

 ある程度の物資と開拓用ゴーレムを数体与え、後は年に一回、船をよこすことを約束しました。5人とその家族は泣いて暴れて抵抗していましたが、縛られて船に乗せられ、旅立っていきました。まあ、頑張って開拓できたら独立を認めてあげるので、自分たちの国を得たいという目的の一つが達成できることとなり、とてもうれしいことでしょう。


 あと、ブレイド王国の王が亡くなりました。新しい王に皇太子が就こうとしましたが、それを止めさせました。何といっても、無茶な要求を繰り返し、こちらの言い分も聞くことなく、ひたすら通そうとした男に王位を継がせることはできません。


 私とロン、キャサリン姉さん、フット兄さんと相談し、ブレイド王が亡くなると同時に3方から侵攻、王都を占領しました。

 事前にブレイド王国の貴族たちに接触、懐柔してあり、我々を敵視する貴族たちの中心人物は、ジェミニに組織を使って処理しておきました。

 その貴族たちに王の資格に問題ありとして、ローマ連邦に介入を求めるよう請願を出させる形で、大義名分を整えました。

 その甲斐もあり、侵攻は速やかに、かつ抵抗なく行われ、ブレイド王国側もすぐに降伏したため、被害はほとんど出すことがありませんでした。


 そして、ブレイド王国は3つに分割しました。一つは王都とその周辺部分で、皇太子に王としての地位を認めました。それ以外の王家直営地の半分を皇太子の弟に与え、こちらになびいた領地貴族たちはまとめて連邦制の国家を築き、貴族たちは議員とし、王の叔父の子にあたる公爵に代表として議長を務めさせました。


 王弟と貴族連邦の領土は飛び地だらけで、まとまっていませんが、平和な時代ですので、それでも問題ないでしょう。

 貴族連邦を形成した貴族たちには我々に従った褒美として、反対派の貴族たちの領土を没収して、彼らに与えました。


 皇太子は、ブレイド王国の名を継ぐことはできましたが、支配地域は王都とその周辺のみで、事実上1都市を支配する実質伯爵か子爵まで落とされました。


 皇太子の弟には、ヴィシーの町に王都を構えさせ、ヴィシー王国を名乗らせました。

 旧ブレイド王国の8分の一を支配していますが、国土はいくつにも離れて分割されているため、まとまった統治がしにくくなっており、さらに、国境地帯や所有者のいない不毛な土地が大部分を占めるため、財政的にも軍事的にも大変難しい状態です。


 貴族連邦は議会が置かれている場所の名前を取って、リオン貴族連邦と名乗りました。リオンにはローマ連邦調整府が置かれ、事実上のローマ連邦の支配下に置かれました。


 反対派の貴族たちは、身分、領地、財産をすべて奪われました。みな、ブレイド王国に救いを求めて、殺到しました。

 ブレイド王国の宮廷貴族たちや軍人たちは、統治に必要な最低必要限の人数以外は弟のヴィシー王国に移籍しましたが、大量の貴族がやってきたことで住むべき屋敷もポストも、彼らに支払う給与も足りません。


 ヴィシー王国も、ばらばらに存在する領土を統治するのに、苦労していました。

 統治効率は悪くなり、費用対効果は悪化して、ただでさえ少ない財源が圧迫され、財政も悪化していきました。

 人員を減らそうにも、ばらばらの国土の統治のための手間と、国境地帯など政治的に難しい土地があるため、それなりの規模の統治機構と軍を置かざるを得ず、支出を減らすことができない状態でした。


 これでローマ連邦に対する脅威はなくなったと言えます。


お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら星かブックマークをいただければ大変ありがたいです。

星一ついただければ大変感謝です。ブックマークをいただけたら大大感謝です。ぜひとも評価お願いいたします。


現在、「討死したサムライが異世界に転生し、領地を手に入れ腹いっぱい飯を食べるため、いろいろ働いていたら、いつの間にか有力領主となり、天下を狙うことになる話」と「名門出身の武闘士が、魔法使いにあこがれて魔法使いになろうとする話」を連載しています。

もし、ご興味を持たれましたら覗いていただけるとありがたいです。

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