第56話 海賊退治とフーシの謝罪とパラスとの戦争
本日も2回、12時と18時に投稿します。お読みいただければ幸いです。
僕とロバートは海賊の件で、パラスに抗議しました。我々ローマはフーシとの戦争に不干渉であること、そのため我が国の商船が襲わせることはやめていただきたいと使者を送った。
しかし、かえって来た返書には「預言者を名乗る異教徒め。預言者と名乗ったことを反省し、全国民がイム教に改宗し、我が国のカリフを支配者として受け入れれば神の許しがあるかもしれん。すぐに取り掛かれ。これは神の意思だ」と書かれていた。
もうこれは宣戦布告だなと思いました。このことをフーシに知らせる使者を送るとともに、フーシの侵略行為のせいであることを糾弾し、さらにパラスと戦うことを通知しました。
フーシからの使者はすぐに来ました。ローマを巻き込んでしまったことの謝罪と、パラスと本格的に戦い、これを打ち滅ぼすと言ってきました。さらに、ローマ連邦においては、参戦されるのであればもうしばらくお待ちいただければありがたいと言ってきました。
ローマ連邦の仇は必ず、フーシの名において取ると、どうか我々に最後のチャンスをと言ってきました。
さらに使者は謝罪の品として、いろいろな美術品をもってきました。
とりあえず、使者には謝罪を受けることと、海賊退治はさせてもらうが、陸には手を出さないことを伝えました。
使者はほっとしたように帰っていきました。
彼らとしては、海賊退治は、ローマが直接被害を被っているし、フーシではそれらの討伐に力が足りない状態だったので、ローマの参戦を認める妥協点として譲ってもいい部分だったらしいです。
さて、それでは海賊退治です。
ロバートや父たちと話をして、とりあえず海賊退治のため、ローマ連邦と所属国の海軍を集め、連合艦隊を作りました。そこには、多くの魔法使いを乗船させました。
海に出ると索敵です。まず水魔法使いを使い、周りの水の流れを確認します。鳥使いにその場所を索敵させます。海賊がいたら、風魔法使いに霧を起こさせ、こっそり近寄り、あとは火魔法で徹底攻撃、爆発の魔石を使った大砲を打ち込みます。
ローマ連邦では、新しい武器の研究を行っており、小さい鉄の球を打ち込む「鉄砲」や爆発魔石を組み込んだ爆弾を打ち込む「大砲」を研究、製造していました。
今回はその実験も兼ねて、実戦使用です。
海賊たちはふいうちを食らい、次々と沈められて行きました。捕虜もかなり出ていました。
捕虜のうち、パラスに雇われていたものは、殺さずに残しておきました。フーシがもしパラスに敗れた時、利用するためです。
フーシはパラスを滅ぼせるでしょうか、僕はキャサリン姉さんに相談しました。
「まあ、無理ね」姉さんはこともなげに言い放ちました。
「パラスの都ダマスカスは鉄壁の要塞よ。海には、たくさんのパラスが開発した大砲が並んでいるし、周辺の衛星都市を要塞化して、更にダマスカス市は海側と海側の左右の街道には3重の防壁がある。下手に攻め込めば、ダマスカスの防壁に阻まれ、要塞化している周辺の衛星都市から攻撃を食らい、全滅するのが関の山だわ。普通に攻めたら無理ね」
「何か、攻める手はないかな」
「後方の砂漠地帯には防壁がないわ。どうも作ろうとしたのだけど砂で埋まってしまい、うまく作れないので放棄したらしいわ。でも、その砂漠地帯、下手に踏み込めば地獄生きよ。砂は、一歩歩くごとに足をめり見込ませ、数歩歩くのも一苦労、水や食料はなく、そのうえあまりの暑さに水なしではあっという間に干からびてしまう。方向を示すものはなく、地図も役に立たないため、足を編み入れれば命がないそうよ。砂漠に慣れたものでなくてはあっという間に死んでしまうわ」
僕はニヤッと笑いながら言った。
「砂漠の民なら何とかなるかな」
「ええ、彼らは私達にはわからない道や目印を見つけ、砂漠の中を移動すると聞いたことがあるわ。もしかして、アーリヤたちの部族を使うわけ?」
「とりあえず、ロンを通して、アーリヤにお願いしてみるよ。部族で兵を集められないかどうか。とりあえず、ケメトに集結させておけば、何かの時に役に立つでしょう」
「あんたって、戦争の悪魔ね。パラスを征服してどうするの?」
「パラスは特に欲しくないな。とりあえずダマスカスと聖地と言われるエルサムのあたりをもらえればあとはフーシに任せていいかなと思っている」
「ガンダーラとの直接取引は良いの?もし、それができれば、莫大な富を生むわよ」
「調べてみたら、あの地域には、イム教の大国が3つあり、パラス、ルミラ、バクダッドと言って、それぞれにカリフがいて、イム教主の正統を競っているそうじゃないか。バラスを滅ぼしたら、今度は他の2国と争いが始まるよ。正直、西方大陸や南方大陸の開発に忙しくて、戦争なんてしてられないし、それに南方大陸の探検隊の話では、南方大陸の東側には、大きな海があり、そちらがもしかしたらガンダーラやさらに東の国につながっているかもしれないという報告があったんだよ。もし、それが真実なら一々攻め取らずに、莫大な交易の富を得られるしね。だいたい、これまでの西方諸国と違って価値観の違う異民族統治は大変だからね。できれば避けたいな」
「いやなところはフーシに任せて、おいしいところだけ欲しいというわけね。でも、ダマスカスはわかるけど、エルサムはどうして?」
「当然観光に行きたいからさ。あそこには、いろいろな遺跡や遺物が存在するって話だよ。そんなところ行ってみたいに決まっているじゃないか。それに、聞いたところによると、いろいろ名物料理があるって聞いたよ。東方の香辛料を使ったケンタキイという鶏肉の料理や、シャウベットという甘い食べ物は体に良い薬にもなる食べ物と聞くよ。ぜひとも食してみたいじゃないか」
キャサリン姉さんはあきれて言いました。「あんたは食うことか観光することが人生の目的なのね。まあいいわ」といって、僕を寝室に連れて行きました。
「ええっと、キャサリン姉さん、妊娠中は控えた方がいいと思うよ」僕は震える声で、言いました。
「もう、安定期に入ったから問題ないってお医者様が言っていたわ。もう二人目だし、問題ないって。それにミリアや余余二、マリアンヌばかりかわいがって、しばらくご無沙汰じゃない。少し位私が独占してもいいわよね」といって、僕をベッドに押し倒しました。
ロバートがジェミニにおぼれる理由が分かった気になります。どうして、僕らの妻は肉食系ばかりなのだろう。
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