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第52話 ミリアと大学へ

第4章後半の始まりです。お読みいただければ幸いです。

僕が帰国して、しばらくが経ちました。ミリアの出産後の経過もよく、すっかり元気になりました。


 今日はミリアとお出かけです。元スカイ王国の首都で、現在、ローマ連邦の副都となっているコロンにあるスカイ・グランド連合王国大学へ行きます。

 スカイ・グランド連合王国大学は図書館、博物館を併設している総合大学で、僕とロバートで作りました。


 ローマ連邦大学じゃないのかって?


 ローマ連邦大学は旧ロマーンの首都で、ローマと改名したローマ連邦の首都に作成する予定で、現在準備が行われています。


 コロンにある大学は、創立時の名前をそのまま使っていく予定となっています。


 今回の訪問の目的は、前にケメトからもらった写本の閲覧です。

 ミリアは妊娠中であったため、ケメトに行っておらず、とても悔しがっていました。今回、戦争で手に入れた写本の整理が終わったので、ミリアのたっての希望で、閲覧に行くことになりました。


 大学に行くと、大学の幹部が全員で迎えてくれました。


 「バード王とミリア王妃様、今回はわが大学においでいただきありがとうございます。わたくしはこの大学の学長を務めておりますフォード・オックスと申します」オックス学長が緊張したように我々に向かって挨拶してきました。


 「この度は無理なお願いを聞いていただきありがとうございました。心から感謝いたします」ミリアが微笑みながら言いました。

 「写本の整理が済んだばかりだというのに、邪魔して済まない。ミリアのたっての希望にこたえてくれて感謝する」僕は鷹揚に感謝を伝えました。


 「とんでもございません。グランド王国の王兼ローマ連邦の大将軍格であるグランド様とその寵妃であり、グランド王国の国母であるミリア様のたっての願いとあれば、我々としても答えないわけにはまいりません」とオックス学長はにこやかに答えました。


 「さあ、早速ですが、書庫に案内いたしますぞ」

 僕らは書庫に案内された。書庫には所狭しと文書が並べられていた。

 ミリアは嬉しそうに小走りで本棚に行き、本を手に取って読み始めた。


 ミリアは本当に本が好きだなあ、とその姿を見ていると、ひとりの女性が僕に近づいてきました。

 「私、このケメトの写本の管理を任されております司書のローザと申します。何か目的の本がありましたら、遠慮なく声をおかけください」

 「ありがとう、何かあったら声をかけさせていただく」僕は答えました。


 ローザはミリアの姿を見ながら言った。「王妃様、本がお好きなんですね」

 「そうなんだよ、僕と会った時も本を読んでいたんだ」

 「王妃様とのなれそめですか。ぜひお聞かせいただけたらうれしいです」


 「僕がロン、ああ、今のローマ皇帝ロバート・スカイとその正妃ジェーンさんのうちに泊まっていた時なんだけど」僕は何気なく話し始めました。

 話は出会いから結婚に至る経緯を聞いて、ローザは目を開いて、びっくりしたように聞いていました。

 そして、「今のお話は他に誰が知っていますか?」と聞いてきました。


 「ロンやジェーンさん、ブルテン殿は知っていると思うよ。あっ、ブルテン殿はロンや僕の義理の父で、ジェーンさんとミリアの実父なんだけどね」

 「大変貴重なお話ありがとうございました。このことは他には秘密にしておいた方がいいでしょうか」

 「別に秘密というほどのものではないよ。他人に話しても構わないよ」

 「すごいお話をお聞かせいただきありがとうございます。ぜひともこの話はみなに知らしめたいと思います」

 「大した話じゃないし、他の人は関心ないと思うよ。まあ、好きにしていいよ」


 司書のローザさんと雑談しているうちに、夕方になり帰る時間がやってきた。ミリアはまだ読み足りないようで、とても後ろ髪をひかれているようでした。

 ローザさんから「お好きな本がありましたら、王妃様に特別にお貸出しいたしますよ」と言ってくれたので、ミリアは嬉しそうに何冊も借り出していきました。


 あまりに申し訳ないので、「ローザさん申し訳ない。学長には私から言っておくよ」と言ったところ、「ありがとうございます。でも大丈夫だと思います」とにこやかに言いました。


 後日、ローザさんから僕とミリアのなれそめを書いた本が献上されました。

 僕とミリアは、本を読みながらこんなことがあったねと話をしました。


 余余二姫も興味深そうに本を読んで、「ミリアと王の出会いはこのようなものであったのか。まるで演劇のようじゃの」と言って感心していました。


 マリアンヌ王女は「何かの物語りのようですね。ある田舎に男が姉の婚約者に連れられてやってくる。妹はその男に惚れて、身をささげた。男もそれにこたえ、女を妻にした。そして男は出世して大国の王となり、田舎の村娘が大国の王妃として立身出世を果たす。これは民衆にとって、夢のような話に移るでしょうね」


 ミリアはぼくに顔を向けて、「そうですね。私自身信じられません。人生には、思いがけないことがあるものだと、つくづく感じました」と言って微笑みました。


 ローザの書いた本は、大変よく売れて、ベストセラーになったそうです。特に若い女の子に読まれたそうで、ミリアの名前は、憧れの対象になったそうです。

 平民の娘が大出世を遂げるお話をミリア・ストーリーと呼ぶようになったそうです。



お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら星かブックマークをいただければ大変ありがたいです。

星一ついただければ大変感謝です。ブックマークをいただけたら大大感謝です。ぜひとも評価お願いいたします。


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