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第50話 ロマーン滅亡

毎日18時に投稿します。お読みいただければ幸いです。

 父たちは軍と地方の行政組織を支配し、ギルフォードは首都の一部のみを支配しているにすぎませんでした。僕たちも軍を率いてロマーンに進攻します。途中で、父たちと合流し、ロマーンの首都を包囲しました。


 ロマーン反抗軍とスカイ・グランド連合王国軍は首都に一気になだれ込みました。町に防衛戦力はなく、あっという間に占領に成功しました。

 王宮にも突入しました。王宮には、ろくな防衛戦力もなく、あっという間に王宮は我々に占領されました。


 王と皇太子は死亡していました。皇太子は首を絞められ、王は毒のワインを飲んで死んでいました。ギルフォードは、王座で毒を飲んで自決していました。取り巻きの貴族たちは誰もいません。おそらく逃げたのでしょう。でも逃げ場などありません。


 エリザベス王女は生きていました。

 「私はギルフォード兄さまに騙されたの。命だけは助けて」泣きわめきながら僕にすがろうとしたので、兵士たちに連れて行かせて、牢に閉じ込めました。


 逃げた貴族たちも次々と捕らえられました。東と南はすべて我々の国と同盟国の領土です。よって海に逃げるしかありません。みなロマーンの港町に向かっているところを捕まえました。


 この反乱の首謀者だったサンド準伯爵は捕らえられる前に、家族全員とともに魔石を使って自爆しました。また、何人かの反乱の中心となった貴族たちも自殺しました。

 捕らえられた貴族たちは全員が死刑、家族は身分財産を没収の上、スカンナ王国のラップランドに追放となりました。


 エリザベス王女はスカイ・グランド連合王国内の山奥にある修道院に送られることとなりました。エリザベス王女はうなだれて、何もしゃべりませんでした。命は助かったものの世俗には一生戻れないことを知って、ほっとした気持ちと落ち込んだ気持ちが同時に巻き起こり、何の感情も表せない状態だったのでしょう。

 

 ロマーン王家は事実上滅びました。生きているのは、僕の妻になっているマリアンヌと、亡くなった王の妹だった母たちだけです。

 そこで、今後のロマーン王国の王位と西方統治機構のローマ皇帝の地位について、話し合う会議を持つこととなりました。


 会議は、ロマーン北部にあるキヨースの街で行われることになりました。ここはフライ家とアント家発祥の地に近く、宰相の反乱の時には、反抗軍の臨時首都にもなった町でした。

 町自体は特に特徴のない田舎町ですが、貴公も穏やかで、景色も美しい場所でした。

 この地には、西方統治機構の主要な人物であるアント侯爵、フライ侯爵、スカイ・グランド連合王国のロバート・スカイ王、同じく僕バース・アントことバード・グランド王、宰相格のブルテン、カリオス王国のソフィア・カリオス女王、宰相のフット・フライことウッド・カリオス、大将軍のブルネット・アントことブルー・シーなど西方統治機構の主要な面々が集まりました。

 また、王族として、マリアンヌ王女が参加しました。また、今回参加したものの配偶者も全員参加しました。


 一番最初の議題はロマーン王の地位をだれが継ぐかでした。


 ロバートが口火を切った。「バードが一番適任じゃないか。王族の母親を持ち、妻の一人も王族だ。それならば、バードが王の血筋では一番濃いから、王位を継ぐのが一番問題が少ないのではないか」

 「ロン、そう簡単な話ではないんだよ。アント家とフライ家はおじい様同士の約束で、どちらが上になることもなく、国を支える両足となることを約束している。ロンはわかるだろう?アント家の軍事能力、フライ家の統治能力、ともに使い方によっては大変危険なものだ。どちらかがどちらかより上の立場になると、そこに諍いが生ずる。もしアント家とフライ家が争った場合、考えられないほどの被害が出る可能性がある。なので、お爺様達はどちらが上かで争うことが無いよう、お互いが立場を平等とすることを絶対として、定めている。更に血を交えることで、お互いの反目をおさめようと考え、お互いの姉弟を交換して婚姻しているんだ。僕はアント家の嫡男だから、その約束の上ではロマーン王にはなれないし、当然ローマ皇帝にもなれない」僕はロバートに説明しました。


「すると、誰がロマーン王になるのかい。マリアンヌ王女がなるのかい?」

「う~ん、僕と離婚して、女王になるのが、まあ、一番すっきりするのだけど…」

「私は嫌よ。王家の一員としては無責任と言われるかもしれないけど、離婚して女王になるなんてお断り。外に選択肢がないならやむを得ないけど、取るべき手段があるならそちらの方でお願いしたいわ」


 「取るべき手段?」

 「ああ、一つだけある。まず、王となる条件として、アント家とフライ家の血を継がない者、直系の血を継ぐ者の配偶者ではないこと、社会的に見て納得できる力のあるものであることだ」

 「直系の血を継ぐ者の配偶者ではどうしても家の影響を受けることとなる。だからブルネット姉さんとフット兄さんの妻であるソフィア様は除くことになる」

 「うんうん」ロバートはうなずいた。

 「更にロマーン王とローマ皇帝にふさわしい者として、少なくとも王かそれに準ずる立場が必要だ」

 「うん、そうだな」

 「そういう人物がこの中に一人だけいるだろう」

 「それは誰だい」ロバートは不思議そうに尋ねた。

 「アント家とフライ家の血を継いでおらず、王やそれに準ずる地位を持つもの……」

 みんなの目が、ロバートに注がれました。


 「まさかと思うけど、俺?」ロバートは恐る恐る尋ねました。

 「アント家とフライ家の血を継いでいないし、西方統治機構最大の国家を率いる王だ。アント家とフライ家とも関係が良いし、これ以上の適任者はいないだろ?」

 「待て待て、俺は、フライ家のジェミニちゃんと結婚しているぞ」慌てたようにロバートは言いました。

 「ジェミニは傍系の出自だし、アポロ様がメイドに手を出して生ました子だから、地位も低い。さらに正妻ならともかく、妻の順位も4番目だ。ほとんど問題にならないよ」

 「俺は、バルバドス貴族の庶子の三男坊だぞ。ほぼ平民だった男だ。そんな奴が、歴史あるロマーン王なんてロマーン貴族が納得しないぞ」

 「お兄ちゃん、納得なんてさせる必要ないよ。この決定を受け入れるか、それとも一族まとめて死ぬかの選択があるだけだよ」ジェミニはニコニコとしながらロバートに話しかけました。

 「正室のジェーンさんはどう思われますか」僕は尋ねました。

 「ロバートちゃんが、ロマーン王になるのか。頑張ってね。私も頑張る」

 「正室格のジェーンさんはどう思いますか」

 「もう、全然頭が追い付かないわよ。まあ、すでにスカイ王とバルバドス王を兼ねているのだから、もう一つぐらい増えても問題ないんじゃない」

 「アーリヤさんは「当然です」だよね」

 「というわけで、新しいロマーン王はロンで決まりでいいですか」


 誰からも異議はありませんでした。

 「次はローマ皇帝だな。まあ、ロマーン王が決まったので、当然こちらもロバートが継ぐことになるな。誰か異議のある者はいるか」ルート宰相が訪ねました。

 誰からも意義はありませんでした。ロバートは口をパクパクさせていましたが、驚きのあまり声が出ないようでした。


 「一つ提案があるのですが」キャサリン姉さんが口を開きました。

 「ロンが皇帝になり、ロマーン王位も継承したことで、スカイ・グランド連合王国を母体としたローマ連邦を建国してはいかがでしょうか」

 「ローマ連邦?」父のビューン大将軍が訪ねました。

 「ロマーン王国、スカイ・グランド連合王国、カリオス王国の三国で連邦国家を建国します。ローマ連邦の中で、グランド王国とカリオス王国は独立を維持します。そして、ローマ連邦内で、スカイ家、アント家は国家を支える両輪となってはいかがでしょうか」

 「つまり我々は、ロマーンだけでなく、広大なローマ連邦を支える足となるのか」

 「はい、グランド王国はアント家が、カリオス王国はフライ家が独自の勢力範囲として抑え、その子供が王を名乗ります。そして、ローマ連邦を支える貴族として、公爵の地位を名乗り、国を支えて行ってはいかがかと」


 「ロバート皇帝、いかがでしょうか。ローマ連邦を建国すること、お許しいただけますでしょうか」父とルート宰相が膝まずき、ロバートに確認を求めました。

 ロバートはあきらめたように、それを了承しました。


 ロマーン王国、スカイ・グランド連合王国、カリオス王国は行政組織、軍事組織について、編成の調整を行いました。


 ローマ連邦の宰相、大将軍には父とルート宰相が就任し、大将軍格として、僕と姉が付きました。僕はグランド王国国王と兼務です。


 フット兄さんとキャサリン姉さんは副宰相として、治政を担うこととなりました。


 軍令と軍政はロマーン式に統一され、大臣クラスには、三国の者達から選ばれました。

 情報部長としてジェミニが就任し、アポロ様は家督をジェミニに譲って引退し、妻と一緒に田舎に引っ込むこととなりました。


ブルテン殿はグランド王国宰相とローマ連邦伯爵の地位が与えられました。


「スカイ・グランド連合王国の宰相と言っても、ほとんどキャサリン様が担っていたからな。グランドだけにかかわれれば満足だ」と言って、事実上の降格だったのですが、笑って許してくれました。

通貨も新しく発行され、アウレウス(金貨)、デナリウス(銀貨)、アス(銅貨)が単位として定められました。

度量衡も統一し、これがのちに商業の発展に役立ちました。


お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら星かブックマークをいただければ大変ありがたいです。

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