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第47話 僕とロバートと政変

今日は12時と18時の2回階投稿します。お読みいただければ幸いです。

 僕とロバートはいつものように政務をしていた。「なあ、ロン」僕がロバートに尋ねた。

 「なんだ、バード」


 「ロンって、ケメトとの戦いで、死体見ても動じなかったな」

 「お前と付き合ってから、戦争ばかりだろ。いくら後方担当だからと言って、負傷した兵士や死体を腐るほど見てきたら、いくら俺でもなれるよ。戦後の後始末も俺にやらせているくせにいまさら何を言っているんだ」ロバートは何をいまさらとばかりに言いました。


 「あはは、俺、戦うことしか能がないから、後始末は全部お前に任せきりだしな」

 「まあ、お前も勉強していろいろ学んでいるし、俺もキャサリンさんに鍛えられて、少しはレベルが上がったと思うしな」ロバートは苦笑しながら言った。


 「しかし、事務仕事ばかりで嫌になるな。これいつになったら終わるんだ」僕はため息をつきながら言いました。

 「仕方ないよ、まあ、平和なのは良いことだ。さあ、頑張ろう」


 「ところでさ」僕は尋ねました。

 「ジェミニ姉様、さっきから何をしているのですか」僕は尋ねました。


 ジェミニはロバートの膝の上に座って、ポリポリとクッキーを食べていました。

 僕の問いかけを無視して、ジェミニはクッキーをロバートに差し出して「旦那様、あーん」

 「あーん。うん、おいしいよジェミニ」ロバートは嬉しそうに言いました。

 「次は私の番よ」そう言って口を開けました。

 ロバートはニコニコしながら「はい、あーん」とクッキーをジェミニに差し出しました。

 ジェミニは「あーん、パクパク」とクッキーを食べました。


 「お兄ちゃん、もっと甘いもの欲しくない?」上目遣いで聞かれたロバートは「うん、欲しい」と言いました。

 するといきなり、ジェミニはロバートにキスをしました。

 ロバートもジェミニにキスを仕返しました。

 ジェミニはうるんだ目で、「お兄ちゃん、ジェミニ切なくなっちゃった。寝室に行こう」とロバートにささやきました。

 「うん」と言って、ジェミニを抱きかかえて立ち上がろうとしたところで僕は言いました。


 「ちょっと待て、ロン。仕事をどうするんだよ」思わず僕はロバートに声を掛けました。

 「あ~ちょっとだけ仕事を抜けちゃダメかな?ほんの一時間ほどでいいんだけど」ロバートは照れながら言いました。


 「そんなことを言って、もう何回か仕事から抜けているじゃないか。いい加減にしないと仕事が終わらないぞ」僕はロバートに文句を言いました。


 すると、ジェミニがニコニコしながら「お兄ちゃん、ちょっと待っててね」と言って、ロバートの腕から降りると、僕の方につかつかと近寄ってきて、耳元で「おい、バース、てめえ俺の楽しみの邪魔をするとはどういう了見だ。殺すぞ」と瞳孔の開いた眼で言ってきました。


 「ジェミニ姉様、申し訳ありませんが、この業務を終わらせないと、キャサリン姉さんから僕とロンの二人がどやされるのです」内心ビビりながら言いました。

 「あ~そんならてめえがやれ。というかキャサリン、俺のロンをこき使うとはいい度胸だ。一度じっくりオハナシする必要があるな。とにかく、邪魔するな、いいな」とジェミニは僕にものすごい殺意を向けながら言いました。

 おもわず首を縦に振りました。キャサリン姉さんにはこのことを話して、許しを得ようと思いました。

 その時、キャサリン姉さんが飛び込んできて、言いました。

 「大変よ、私の父とアント侯爵が宰相と大将軍を解任され、爵位はく奪の上、逮捕命令が出たそうよ」


 ロマーン王国大将軍の私と宰相兼内務大臣のフライ侯爵は会議室に向かっていた。


 会議の内容はロンディニウム進攻の総括についてだ。今回の作戦は王の次男であるギルフォード様が強く推進した作戦だった。ロンディニウム進攻はロマーン王国にとって大昔からの課題であった。


 しかし、ジャルマンという敵対国家がすぐそばにある状態で、ロンディニウムに軍を送ることは、本国の守りを弱くし、敵の攻撃を招く恐れがあり、とてもできる状態ではなかった。


 ところが今回、ジャルマンがスカイ・グランド連合王国に併合され、更にジャルマン兵を傭兵として手に入れたこの機会は、ロンディニウム進攻に絶好の機会ではあった。

 

 しかし、スカイ・グランド連合王国もカリオス王国もまだ建国したばかり、特にジャルマンはまだ十分に同化が進んでおらず、王家も生き残っているため、反乱が起きる可能性もありロンディニウム侵攻はまだ時期尚早だと私は反対した。


 しかし、ギルフォード様は強く進攻を主張し、王や皇太子もやむなく認めた。私も大将軍として、戦場に出向くことになったが、どうも進攻軍の様子が変だった。私の直属の部下はほとんど参加を許されず、参加貴族は反主流派の連中ばかり。

 私は進攻軍司令官代理を拝命したものの、作戦会議にも呼ばれず、内容すら知らされない状態だった。


 ギルフォード様に抗議したが、「我々で今回の進攻を進めていくので、お前は後方でゆっくりしていろ」と言われ、取り合ってもらえなかった。


 「わかりました。ただ、さぼっていると思われると困りますので、後方待機の命令書をいただきたい」といったら、「私の命令が聞けないのか」と怒り出したので「殿下、軍は緊急時ならいざ知らず、すべての指示に命令書を出して指示を行います。ご存じありませんでしたか」というと、ウっと詰まって、「ほら、これでいいか」と言って、急いで書記官に命じて命令書を用意し、私に投げ渡してきた。


 そこには、「アント侯爵とその軍には後方待機を命ずる」としっかり描かれていた。

 進攻の中心は反主流派が担うことになった。

 彼ら反主流派の中心はサンド準伯爵と言って、前の宰相反乱の時に宰相側で参加して、途中で寝返ったため、降爵で済んだが、軍の主流から外された家だった。


 とりあえず、私は自分の配下をまとめて、何かあった時の対応ができるよう、準備をした。

 進攻軍はしょっぱなから躓いた。連れてきた兵の統率も取れず、勝手に進攻したうえ、略奪を働き、現地にいたケルト部族を敵に回した。


 敵のゲリラ戦術のため、各地で補給路は遮断され、進攻軍はばらばらに包囲、攻撃された。ギルフォード様も敵地の真ん中で取り残されて包囲されてしまった。


 止むをえず、独断で私の率いる軍を動かして敵と戦い、ギルフォード様を救出した。

 フライ内務大臣に経過を報告し、指示を仰いだ。その指示通り、略奪を受けた部族には賠償金を支払い、犯罪を犯した兵士は各部族の前で処刑することでなんとか和解に持ち込んだ。お互い友好関係を結び、かろうじて他の貴族たちも救出することができた。

 その結果、ロンディニウム南部の諸部族は我が国に友好的な状態となり、ロンディニウム南部を影響下に置くことに成功したと言えるようにした。

 反主流派の貴族は兵のかなりを失い、中には貴族自身が殺されたものもいた。それでも犯罪を犯した兵士を処刑する際、「蛮族に屈するとは何事か」と文句を言っていた。


 今回の会議はこの進攻作戦の総括会議だ。まあ、今回のロンディニウム進攻は外交的には成功だったと言って、ロマーンの面目を保つことができる形で終わらしたが、事実上は失敗だとしか言いようがない。

 さらに進攻中にジャルマン、カリオスで反乱がおき、バルバドスでも騒動が起きた。ロマーンは西方統治機構の盟主として、彼らに助力できず国際的な地位を低下させた。

 この結果として反主流派の連中は復活の機会を当分の間失うことになるだろう。そして、ギルフォード様は臣下に降りて公爵になられるか、最悪もっと下の爵位が与えられ、王族の地位を失うことになるだろうと、私たちは考えていた。


お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら星かブックマークをいただければ大変ありがたいです。

星一ついただければ大変感謝です。ブックマークをいただけたら大大感謝です。ぜひとも評価お願いいたします。


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