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プロローグ ジェミニの思惑

一部ですが投稿を再開いたしました。お読みいただければ幸いです。本日は12時と18時に投稿します。

ロマーン王国情報機関の次長として働いているジェミニは部下からの報告を聞いて、ため息をついていた。反主流派の貴族たちが何やら動きを見せているようだ。


 奴らは昔起こった宰相の反乱に参加して、王家に反乱を起こした貴族たちのうち、形勢が不利になるとわかるとすぐに王家に付いた蝙蝠たちの子孫だ。


 彼らは爵位を落とされ、政治や軍事の中枢から追いやられたことを恨んでおり、権力の座に帰り返り咲くためにいろいろ工作していた。


 そのたびに物理的排除を含む対応を情報機関は行ってきた。

「今回の中心的な人物はサンド準伯爵ね。王の次男であるギルフォード殿下を焚きつけてロマーン王位を乗っ取り、その取り巻きとして出世する計画をしているみたい」ジェミニは独り言をつぶやいた。


 彼女は考えをまとめる際、実際に言葉に出してみる癖があった。情報に携わるものとしてあまり良いことではなかったが、その方が考えがまとまるため、癖を治そうとしはしていなかった。


 「サンドを排除するか、いや待てよ」ジェミニは考えた。ギルフォードとその取り巻きとなっているサンド準伯爵を中心とする反主流派はロンディニウム進攻を強行して、失敗していた。


 その間にスカイ・グランド連合王国やカリオス王国では内乱が発生していた。すぐに鎮圧され、ジャルマン王家は滅亡した。今回の反乱を扇動したバルボア元伯爵の行方を追っているが、いまだ発見できていない。


 この反乱にロマーンは関わることができず、国際的な信用を落としていた。西方統治機構の盟主として本来反乱の鎮圧に協力して、その力を示す必要があったのが、自国の戦争にとらわれて何もできずに、更に侵略したロンディニウムで事実上の敗北を喫した。


 このロンディニウム進攻計画の主体となったギルフォードとその取り巻きたちはこの失敗でロマーン国内にて政治的地位を高めるチャンスを失っていた。


 さて、問題は今後の王家の立場だ。王から皇太子にロマーン王家が引き継がれるのは間違いない。ただ、王家はロマーン王国のアント、フライ家には影響力を持つが、スカイ・グランド連合王国のロバート・スカイ王、カリオス王国のソフィア・カリオス女王には影響力がない。


 両国がロマーンの皇帝位継承に非を唱えた場合、ローマ皇帝の地位はロマーン王家から離れ、別の者がなる可能がある。ロマーン王家は、なんとしてでもローマ皇帝の地位を世襲化し、最終的にローマ帝国の再建を狙っているだろう。

 ロバート・スカイつまり私の夫は、ロマーン王家のエリザベス王女から一時期言い寄られていたが、ケメトで何かあったらしく、ロバートを避けるようになり、結婚の話も流れてしまった。

 そのすきをついて、ベンジャミンお爺様が私との婚姻を進めた。ロバートをフライ家の影響下に置くことで、事実上、ロマーン、スカイ・グランド連合王国、フットが王配を務めているカリオス王国の三大王国がフライ家の影響下にあるわけだ。


 さらにアント家とは長きにわたる友諠と、血の交流によりフライ家の影響下にある。

 フライ家が事実上この西方社会を裏から握っているわけだ。


 我々にとって王家の存在意義は、フライ家とアント家の調停役としての役割だったが、すでにその役割は必要ないのではなかろうかと私は考えた。


 バース・アントはキャサリンを妻にして、ロバートの盟友だ。フットはブルネットを妻にしている。アントの血は我々フライのものになりつつあり、調停の必要はなくなったのではないか。

 フライ家がローマ皇帝の地位を直ちに得るのは、国内的にも国際的にも信義上問題がある。が、スカイ・グランド連合王国のロバートならどうだろうか。


 西方社会最大と言われる大国の国王であり、その統治も問題なく進んでいる。内乱もすぐに解決し、バース・アントの盟友で妻を通した義理の兄弟でもある。

 排他的ではあるが、忠誠心の高いグランド族の血と、旧バルバドス貴族の血を継ぎ、私を娶ることでロマーンの貴族の血を取り入れた、西方社会で最も力のある、また影響力を持つ王だ。


 ロマーン王家がもし亡んだ場合、新しいローマ皇帝はロバートが継ぐのが一番問題ない。そして、私の子供がその地位を継承する。

 なぜならロバートには私を含め4人の妻がいるが、一人はグランド人、一人はバルバドス人、一人は砂漠の民だ。皆、身分が低く、とてもロマーン貴族の私にはかなわない。


 彼女たちの子供はスカイ王国を継ぐか分家として王家を支えるかすることになるだろう。そしてロマーン貴族の私とロバートとの子がローマ皇帝になる、そして私の子供を通じてフライ家が西方社会を支配する。


 ならば私がまずやるべきことは何か。私は部下にギルフォードとその一派の動向を観察するとともに、取り巻きたちを意識誘導し、反乱を起こさせるようギルフォードを促すように仕向けるための工作を命じた。


 反主流派の連中には、いろいろな形で工作員が入り込んで、情報の収集を行っている。彼らに命じて、反乱を起こさせるように仕向けるなどたやすいことだ。

 そして、私は最も重要な作戦を実行することとした。それはお兄ちゃん…げふんげふんロバートと仲良くし、子供を作ることだ。

 「というわけで、お兄ちゃんのところへ行くのはフライ家のためなんだから仕事よね、仕事」私はウキウキしながら転移ゲートでお兄ちゃ…ロバートのもとに向かった。



お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら星かブックマークをいただければ大変ありがたいです。

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