第39話 アレキサンドリア陥落
本日も9時と18時に投稿します。お読みいただければ幸いです。
僕たちは、ケメトと正式に戦争状態となりました。敵は正規軍を出してきて僕らを襲ったのです。僕らはゴーレム兵で戦うことはできますが、それだけでは都市を占領できません。どうしても追加の兵力が必要です。
僕たちはアレキサンドリアから東にある港、スエズポートをゴーレム兵で占領しました。ここはかなり小規模な港で人口も多くなく、僕らアント家の人間だけで制圧出来ました。
ここから船を出して、フーシ王国とスカイ・グランド連合王国に兵を出すよう使者を送りました。ロマーン王国とカリオス王国にも同様の使いを送りましたが、距離があり時間がかかりそうなので、あとから合流です。
フーシ軍とスカイ・グランド連合王国軍合計2万人が到着すると同時にアレキサンドリアに向かって進撃を開始しました。
味方が来るまでに敵がスエズポートに攻めてくることを警戒していましたが、その気配はありませんでした。
不思議に思い、アレキサンドリアに偵察に行ったのですが、敵はまったく警戒していませんでした。
ケメトの重臣たちも普通の生活をしており、主犯のヘルホトも全く逃げる気配がありませんでした。
そしてフーシの公使と副公使はケメトに殺されていました。公使館の生き残った者もとらわれていました。とりあえず、牢に閉じ込められた彼らを救助しました。
助けた彼らから話を聞くと、抗議に行った公使達は、直ぐに殺されてしまったそうです。
そして彼らは囚われて、牢に入れられたそうです。その扱いはかなりひどく、ろくに食事も水も与えられなかったそうです。
我々はアレキサンドリアに進軍しました。スエズポートからの補給路も確保しており、進軍の問題はありませんでした。
アレキサンドリアに着くと、直ちに王宮を占領しました。王と重臣を直ちに逮捕しました。
重臣たちはなぜ捕まるのか理解できないようで、口々に文句を言っていました。
我々を殺そうと砂漠の民に命じて我々を襲わしたこと、更に正規のケメト軍を使い、我々に攻撃を仕掛けたことを追求しましたが、自分たちの責任ではないと言い張りました。それではだれの責任かというと、すべて王の意向に基づくものであると主張しました。
我々は、当然王の責任は問うが、お前たち国のかじ取りをしているものも同罪であるというと、貴様ら蛮族が我々にたてつくのかと言い始めました。お前たちなど何の価値もない動物のような存在で、我々に逆らうことなど許されないと言い放ちました。
肝心のヘルホトは神殿に逃げ込んでいました。我々はヘルホトの引き渡しを神殿に要求しましたが、無視されたので、神殿に軍を送りました。
「ここは神聖な領域である。直ちに出て行け」派手な格好の神官を中心に偉そうな態度をした神官たちがそう我々に怒鳴りました。当然全員逮捕です。
神官どもを集め、ヘルホトの引き渡しと、もし逆らうのであれば逮捕することを伝えました。上級神官たちは口々に怒鳴り散らし始めたので、次々逮捕していきました。
下級神官たちは、従うことになれているのでしょうか、我々の指示に従い、ヘルホトの居場所を伝えてくれました。
捕まえた者達は激しく抵抗しましたが、ゴーレム兵を使い運び出しました。
教えてもらった神殿の場所を探索すると、ヘルホトが神に祈っていました。当然その場で逮捕しました。するとヘルホト曰く、神への祈りを邪魔するとはとんでもない、神の怒りがお前たちを襲うぞと言ってきました。
当然無視です。何せ信じる神が違うのですから。
探索している最中に、莫大な財宝や貴重な文化財が宝物庫や神殿幹部や上級神官の部屋から見つかりました。とりあえず没収しました。
ロマーン軍とカリオス軍も到着し、アレキサンドリアは4か国連合軍の占領下におかれました。
官吏たちのうち、上級官吏の半数が抵抗しましたが、残り半分と、下級官吏は我々に従いました。
逆らった重臣たちと官吏たちの財産は没収しました。その財産は神殿のものと合わせてフーシの国家予算20年分に当たりました。
莫大な財貨を蓄えていたことに我々はあきれました。おそらく賄賂や国庫からかすめ取ったものなのでしょう。フーシ王に聞くと、何かと賄賂を要求されたとのことで、断るといろいろ妨害されたり、いきなり理由もなく逮捕されることもあり、やむなく応じていたとか。
新しい政治体制を作る必要がありました。フライ家の面々は情報を収集し、検討を行いました。
とりあえず、この国では、王は神様なので、王はそのままにして、罪に問わないこととなりました。国民の反感を抑えるためです。
更に、王のもとに4か国から政治顧問団を派遣することとなりました。と言っても、メインはロマーンとフーシからです。
行政のトップは従った上級官吏から選びました。政治顧問は彼らに指導助言する立場としました。まあ、傀儡のようなものです。
軍は解散させ、新たにロマーンの顧問団による新軍の創設を行いました。
また、幹部学校を作り、出自にとらわれずに入学できるようにしました。教育はロマーンから教官が派遣されます。
文官の育成のため、大学をつくり、こちらも出自を問わず入学できるようにしました。もともとここには、世界有数の大図書館があり、基礎となる教育機関があったので、それを発展させました。
今回の戦闘行為に際して、ケメトと4か国の間で、講和条約を結びました。
賠償金の支払いと、通貨発行権のはく奪、領事裁判権の付与、すべての関税の免除と外国人の交易、旅行の自由、軍の駐留、政治顧問団を王直属としてすべての行政、軍に指導権を与えることを内容としました。
あと、ロマーンとスカイ・グランド連合王国、カリオス王国に対し、大図書館の蔵書を写させ、それを引き渡すことも条件に入れました。フーシはどうかと聞いたのですが、特にいらないと言われたので、そこから外しました。
代わりに賠償金の取り分をフーシに多めにしました。
国家主権のほとんどを奪ったような形になってしまいましたが、この国の今までの現実から考え、やむを得ないと判断しました。
賠償金は、没収した金品で支払われたので、国庫負担はありませんでした。というか、横領される分がなくなったので、これからは国庫が潤うことになるでしょう。
さて、逮捕した役人どもや神官たちの処分です。家族たちはすでに財産没収の上、南のヌビア王国に追放しました。また、彼らと関係のあった人物も公職に就くことを禁止しました。これで何かの政治的影響力を持つことは不可能でしょう。
「逮捕した役人どもや神官たちは生かしておくと、害悪しかない。速やかに処理することを提案する」ベンジャミン様は冷徹に言った。
「それがよいでしょう」「それがいいわね」フット兄さんとキャサリン姉さんは同意しました。
フライ家の皆さんは怖いです。
この国では、死体は魂が復活するときのよりどころになると考えており、ミイラにして保存にするのが基本だそうです。だから死体を棄損されたり、焼却されたりすることは一番恐ろしいことだそうです。
当然ミイラにしている時間も必要もないので、全員焼却することにしました。最初は重臣たちです。ゴーレム兵を使いまとめて穴に放り込み、我々アント家の火魔法で焼き尽くしました。骨一つ残しません。
次は、上級官吏たちです。みな喚き散らします。無視し、ゴーレム兵で穴に追い込みます。「助けてくれ」「せめて、焼くのは勘弁してくれ」「こんなことをして許されると思うのか」
再び火魔法で焼き尽くしました。
次は神官たちです。みな震えています。「どうか、死体だけは残してくれ」「神の怒りが怖くないのか」口々に何か言いますが、ゴーレム兵を使って穴に追いやります。
とうとう神官たちはわあわあ泣き出しました。かわいそうになったので、今まで以上の猛火で一瞬で焼き尽くしてあげました。僕は残虐なのが嫌いので、彼らを苦しまずに送ってあげました。
最後に穴を埋めて終了です。死体は何も残さず、完全に焼却して骨も残りませんでした。
「アント家の連中は恐ろしいな」ベンジャミン様は言いました。
どういう意味でしょうか?
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