表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

49/134

第36話 戦勝及び皇帝就任祝賀会と王女の来襲(ダブル)

本日2回目の投稿です。お読みいただければ幸いです。

ロマーン王宮で大々的な祝賀会が開かれました。西方統治機構の加盟国のほか、フーシ王国と北方にある国家のスカンナ王国、フィン王国が参加しました。


 僕とロバート、そしてその妻たちが参加しました。


 妻たちと一緒に御馳走や飲み物を堪能している(ミリアはつわりが軽く飲食に問題なかった)と、二人の王女が僕らのところにやってきました。一人はマリアンヌ王女でもう一人は妹のエリザベス王女のようですが直接会うのは初めてです。


 マリアンヌ王女はにこやかに言いました。「大勝利おめでとうございます。バース様の活躍は聞いております。我らの宿敵たるジャルマンを征服し、皇帝を復活させた立役者だと聞きました」そして微笑みながら続けました。「さて、戦争が終わったら、今度は冒険ですね。どこへ行かれるのですか?」


「お姉さま、私の紹介を忘れております」もう一人の王女が言いました。


「あっ、ごめんなさい、つい愛しい人との話に集中してしまいましたわ。この隣に居るのは、妹で、エリザベスと申します」


 「エリザベスです。よろしくお願いいたします」その王女は礼にのっとった挨拶をしてきました。


 「初めまして、私はロバート・スカイと申します。今後ともよろしくお願いします」


 「バース・アント又はバード・グランドと申します」


 「バース様は姉の思い人ですよね。婚姻の暁には、義理の兄になるわけですね」とニコニコしながら言った。


 「そういう予定はないのですが…」僕は妻たちからやれやれという目で見られながら答えた。


 しかし、エリザベス王女は全く話を聞く気はなく、「ロバート様、はじめてお目にかかります。ロバート様の名声は私のようなものにも聞こえております。下級官僚から身を起こし、ついにはここまでの大国を築き、その王となって治世に力をふるっているとは、尊敬します。ぜひお近づきになりたいです」そう言って、ロバートに迫ってきた。


 「エリザベス姫、王族で独身の女性は男性にそんなに近寄るものではありません」ジェーンさんがロバートの前に立ちました。「もうロバートの妻の枠はいっぱいです。離れてください」ミーアさんは言いました。


 「妻になりたいという女はたくさんいます。エリザベス様まで、順番は回ってきませんよ」 アーリヤさんも言いました。


 「そこをどいてくださいますか。私はロバート様とお話がしたいのです」王女は堂々と言い放ちました。


 「お話しすることはないと思われます。お戻り下さい」ジェーンさんは冷たく言った。


 「それを決めるのはあなたではありません。ロバート様です」


 「ロバート何か言ってあげなよ」ミーアさんは言いました。


 「僕の妻はこの三人で、十分なのです。これ以上増やすつもりはありません」ロバートもはっきり言った。


 「私はロマーン王女としてふさわしい男を夫に選びたいと考えております。やっと見つけたのが、ロバート殿ですわ。父の許しも得ております。何としてでもロバート様の妻の一人になりますわ」とはっきり宣戦布告した。


 4人はにらみ合いを続けた。


 すきをみて、ロバートは逃げてきて、「バード何とかできない?」と言ってきた。


「こっちもそれどころじゃないんだ」マリアンヌ王女が僕に迫ってきており、キャサリン姉さんが抑えている状況でした。妊娠しているミリアは僕の後ろに隠れているし、余余二姫は我関せずと料理に舌鼓を打っていました。

 

 フーシ王のイエローは彼らの様子を見ていた。


「彼らの家にロマーン王家の血を入れようと策をめぐらせてきたな」王は独り言を言った。


スカイ・グランド連合王国は、西方世界では一番の大国となっている。軍事力、経済力も侮りがたく、対応を誤れば、ロマーン自身が飲み込まれてしまう可能性がある。


 バードは母親が王家の出身で血の結びつきがあるが、ロバートにはそういうものがない。私だとしても血の結びつきを求めるだろう。


 できればわが家からも娘を嫁がせたいが、ロマーン王家が優先で、こちらまで順番が回ってくるのは難しいだろう。何といってもロマーンににらまれては敵わないからな。


 さて、騒ぎも落ち着いてきたし、声をかけてみるか。


 二人の王女が妻になるならないで騒いでいたが、妥協点が見つかったようです。


 ロバート側では友人枠でしばらく付き合ってみて、妻たち皆が納得したら妻の一人として認めてもよいこととなりました。


 僕の方では、友人枠として旅をするときには、必ず誘うことを約束し、その中で皆と打ち解けたら妻になってもよいというものでした。


 そんなこんなで、穏やかな雰囲気になったところで、フーシのイエロー王が挨拶に来ました。


 「西方統治機構設立おめでとうございます。ロマーン王は今後、ローマ皇帝と呼ばれることになるのだね」


 「ロマーン王とローマ皇帝は別の存在です。ローマ皇帝は西方統治機構の議長としての地位を指しますので、身分上の差異はありません」僕は答えました。


 「果たしてそうかな。最終的には、この西方社会全体の絶対的な王となるのが目的ではないのかね」イエロー王はニヤリとしながら言いました。


キャサリン姉さんはイエロー王に「考えていることはわかります。ただ、現状ではローマ皇帝が絶対的な権力を持つことは難しいでしょうね」


「それはどうしてかな」イエロー王は興味深げに言いました。


「ロマーン王国は、アント家とフライ家が両足となって支えることで成立している国です。王家は両足を調整して動かす頭です。足を片方、もしくは両方切り落としたり、弱めたりしたらロマーン王国は成り立たなくなります。潰せばロマーン自体がガタガタになりますし力を弱めれば外敵からの圧力から抗しきれなくなります」キャサリン姉さんは続けました。


「西方統治機構は三国同盟が基礎となる組織です。そして、スカイ・グランド連合王国とカリオス王国はアント侯爵家、フライ侯爵家の影響が強い国となっています。ロマーン王、そしてローマ皇帝は我々をどうにかすることは大変難しいでしょう。三国同盟が吹っ飛べば、西方統治機構は瓦解します」そして、微笑みながらイエロー王に言いました。


「イエロー王ならば、アント家、フライ家を家臣として持っていたら、どうお使いになりますか?アント家は軍事に秀でています。フライ家は統治や謀略に秀でています。そして、この二つの家はお互いがお互いにとって必要なことを知っています」


イエロー王は面白そうに話を聞いていました。そして、「もし、アント、フライがわが臣下であるなら、我は両者を調定するものとしてふるまおう。そして国の両輪として働いてもらおう。ああ、そういうことか」イエロー王は理解したようでした。


「アント家とフライ家は婚姻と友誼を通してお互いの欠けたる部分を補い続けるわけだ。そしてロマーン王家は調停者として存在することで、両家が並び立つようにし、二つの家に上に君臨する。この西方統治機構はその調停者としての地位を大きくしたものに過ぎないわけだ」イエロー王はさらに続けました。


「君たちは王家の存在を必要としている、それに代わるものが出ない限り。君たちは君たち同士で戦うことを最も恐れているのだろう。片方がつぶれれば、片方は力を発揮できなくなり、自滅する。比翼の鳥なんだ、君たちは」そして、ロバートの方を見て言いました。


「ロマーン王家の代わりとなる可能性のあるもの、そしてローマ皇帝となる可能性が高い者、それはロバートだ。ロバートはバードの盟友で、アント家に影響力を持つ。そしてフライ家とも関係を持ちつつある。それはロマーン王家に代わる存在となってしまう。王女を送って血縁関係に持ち込みたいわけだ」


「その通りです。そのうえでさらに大きな問題があります。スカイ・グランド連合王国は広大な領土を持ち、強大な軍事力を保持する、西方でも最有力な国家となりました。しかしその統治機構は二重王政という非常にもろい土台の上に成り立っています。更に言うと、西フーシを統治し、グランド族の血が濃く、バルバドス貴族の血を引くロバートはスカイ・グランド連合王国の統一王となるのにふさわしい血筋といえます。そして土魔法を使い、莫大な魔力と経験に裏打ちされた軍略をもつアントの血筋はミリアを通して、スカイ王家に取り込まれる可能性が高いでしょう」キャサリンは続けました。


「もし、ロバートがスカイ・グランド連合王国を支配し、ジャルマン兵の武力とアント家の軍略を手にして、さらにフライ家の謀略の力を得たとき、ロマーン王家からローマ皇帝の地位を奪うことも十分に考えられます。ロマーン王はそれを警戒しているのでしょう。イエロー王もそのことを理解されているのでしょう?」キャサリンは言った後、ニコッとして言葉をつづけました。


「まあ、そんなことは杞憂で終わりるでしょうね。ロバートに野心はありません。それにバースに大変感謝してます。バースも仲のいい友人として裏表のない付き合いをしています。私たちの次世代はきっと婚姻を通じて親戚のような関係を気づくでしょう。今のフライ家とアント家のように」そしてキャサリン姉さんは自分の考えを語り続けました。


「ロマーン王家が王女を送り込んでもスカイ・グランド連合王国内で力を持つことは難しいでしょう。下手を打てばグランド族に処理される可能性もあります。正直、グランド族の力はスカイ・グランド連合王国では、かなり大きなものがあります。彼らは虐げられた民で、やっと自分の国を手に入れました。そしてなんといっても、スカイ王家、グランド王家の両方にグランドの血が入り、その子供が世継ぎになることが決定しています。その点を、ミーアさんもアーリヤさんも分かっているみたいで、一歩ジェーンさんに譲っています。それを邪魔しようとすれば、彼らは王女たち一派を皆殺しをするのもいとわないでしょう」


「素晴らしい洞察力ですな」イエロー王は感心したようにキャサリン姉さんをほめたたえました。


「何を言っているのです。イエロー王もこのぐらいは気づいていらっしゃるのでしょ。それでなければ、ロバートの話を私たちに振らなかったでしょう」キャサリン姉さんはニコニコしながら、そして目は鋭くイエロー王に言いました。


イエロー王はニコニコしながら何も言いませんでした。


さてイエロー王はロバート達も呼んで、話を始めました。


「さて、話は変わりますが、政治の世界も落ち着いたところで、一つ提案があるのですが」

「さて、なんでしょう」僕は尋ねました。


「我が国の貿易相手で、ケメトという国があります。なかなか変わった文化の国で、大きな石で出来た建築物があちこちにある国です。どうです、ちょっとした観光に皆さんでおいでになりませんか?わがフーシが皆さんを招待させていただきますよ」イエロー王は言いました。


ケメト、僕個人はとても興味があります。大きな石で出来た神々の像や、巨大な神殿、イテル川という大河による豊かな大地、見てみたい土地です。ロバートもすっかり乗り気です。

イエロー王の熱心な勧めもあり、行ってみることにしました。


妊娠しているミリアと小さな子供がいるジェーンさんとミーアさんは不参加ですが、僕とロバート、アーリヤ、余余二姫は参加を希望しています。出産したばかりのキャサリン姉さんは不参加だと思ったのですが、「なんか裏がありそうだし、体調もいいから私も参加するわ」と言いました。子供は乳母に預けるそうです。


キャサリン姉さんはスカイ・グランド連合王国の宰相代理として活躍しており、外交の場になくてならない存在となっています。本当に助かっていて、感謝しています。


そこに話を聞きつけたロマーンの王女たちも同行すると言い出し、さらにフット兄さん、ブルネット姉さんも参加を希望してきました。


そして極めつけが、今回の祝賀会に参加していたベンジャミン・フライ様とジョージ・アントおじい様も参加したいと言ってきました。


「わしら隠居の身だし、少し位冒険に出てもいいじゃろう」「お前だけだと心配だから儂もついていくよ」ジョージおじい様とベンジャミン様はそう言って、イエロー王にお願いしていました。


さすがにイエロー王も目を白黒させて、「アッはい、大丈夫ですよ」とどもりながら答えていました。


そういうわけで、総勢9名がケメトの旅に参加することとなりました。


 お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら星かブックマークをいただければ大変ありがたいです。

 星一ついただければ大変感謝です。ブックマークをいただけたら大大感謝です。ぜひとも評価お願いいたします。

 本日はもう一回投稿します。


 第3章も半分まで来ました。皆様からの応援にすっかり調子に乗って書き進めといきましたが、第4章を書くかどうかで迷っています。正直、もう構想は固まってます。でも、もうこれってモラトリアムっていう主題に沿った話じゃないよなと、気づいて少しショックを受けています。自分の文才のなさ、経験の薄さにひどく反省しております。


 読んでいただいている皆様はどうお考えか直接聞ければよいのですが、それも難しいので、ブックマークと本の数、いいねの数で判断したいと思います。


 図々しいお願いですが、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ