閉話11 軍学校入学選抜会議にて
本日2回目の投稿です。お読みいただければ幸いです。
今回行われた入学選抜について、選考委員たちによって議論が行われていた。
「学科、実技、魔法この3つともトップクラスの成績を収めたバース・アント侯爵子息は、文句なく合格なんだが…」選考委員長である校長が言った。
「何か問題があるのでしょうか」別の選考委員が聞いた。
「記述試験の内容を見て見ろ。これはまるで見てきた、というか当事者じゃないと書けない内容だぞ。この戦いは、我が国にとって大変参考になる戦いだった。この作戦を指揮したバード・グラント殿はグランド王国の王だったと思うが、可能であれば是非とも我が国に来ていただき、本校で講演を行っていただきたいと考えている。もしかしたら、この受験生はバード殿のそばにいて戦いを見ていたのではないか」選考委員長は言った。
別の選考委員が言った。「確か、アント侯爵の息子は2年ほど外国で見分を積んできたといいます。もしかしたら、その時バード・グラント殿の知古を得て、一緒に行動していたのではないでしょうか」
「ということは、バード・グラント殿の弟子のようなものか。それならば生徒にしておくのはもったいない。講師になってもらいたいぐらいだな。アント侯爵に事実関係を確かめてみよう。もし、本当に弟子であるならば生徒ではなく、教師としてわが校に迎えたい」選考委員長は言った。
選考委員長にして、軍学校校長のハニービー伯爵はアント侯爵に面会を求めた。アント侯爵は大将軍として軍本部におり、すぐに面会することができた。
「というわけで、バース子息はもしかしたらバード・グラント殿の弟子ではないかと思い、その事実関係を確かめたく、侯爵様に確認に上がったわけです」
すると、アント侯爵は笑い出しました。「バースはバード・グラント殿の弟子ではないよ」と言った。
校長はがっかりしたように「そうですか…」と言って、とても残念そうだった。
そのとき、アント侯爵は「バースはバード・グランド本人だよ」と言った。
「本人?」
「息子は旅の間、偽名を使っていてね。それがバードと言い、ひょんなことからスカイ王国の王であるロバート・スカイと知り合い、二人で共同して国を興したそうだ。バースはグランド王国国王にして、スカイ・グランド連合王国軍の大将軍だそうだ。実際に父たちが行って確認しているよ」とアント侯爵はニコニコしながら言った。
「グランド王国の王で、数々の戦いを勝ち抜き、『常勝将軍』と呼ばれているバード殿ご本人とは。生徒なんてとんでもない。是非とも教官たちの指導役として、副校長格でお入りいただきたい」校長は興奮したように言った。
「すまないけど、ロマーン王国としては、息子にはもっと国の役に立ってもらわないといけないから、学校に就職させることはできなくてね。ただ、本人ロマーンの軍籍がないことを気にしているようだったから、卒業資格をもらえるとありがたいな」アント侯爵は言った。
「それでは、講演を一回行っていただいて、それをもって軍学校卒業の資格を与えるということでいかがでしょうか」校長はアント侯爵に提案した。
「軍学校を卒業すると1年間軍務につくと少尉に昇進するのだったな。すでに経験ありとして、少尉に任官しておくか」アント侯爵は言った。
「それがよろしいかと思います。もしよろしければ、同時に軍学校の教官になれる少佐にしておいていただけると嬉しいのですが」軍学校では、準教官となるには大尉、教官となるには少佐以上の階級が必要だった。
アント侯爵は笑って「分かった。ちょっと弟の軍務大臣と相談してみるよ」ていった。
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