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第18話 南方冒険だと思ったら、また戦争だった

本日2回目の投稿です。お読みいただければ幸いです。

 結婚式も終わり、南方への冒険の旅で出る予定で、先遣隊を派遣しました。僕もしばらくしたら出発するつもりでいたら、いきなり前線の城砦から呼びだしがかかりました。

 なんと、アサシン国が攻めてきたとのことです。


 砦の警備兵から聞くと、敵兵力はおよそ一万、まず矢に宣戦布告の文書をつけて、砦に打ち込んできたそうです。

 敵は騎馬で矢を打ち込んできます。しかし、こちらの砦は石造り、何本撃っても特に被害はありません。


 とりあえず、警備兵と呼び出したゴーレム兵で矢を放ちました。その数、1万あまり、あっという間に敵はその兵力のほとんどを失いました。更にゴーレム兵を突入させました。敵兵たちは次々と殺されていきます。命乞いする者もいますが、ゴーレム兵にはそんなもの何の意味もありません。とりあえず、指揮官ぽい連中は何人か捕虜にすることに成功しました。


 指揮官らを捕虜にすることができたのですが、なぜか怒り狂っていました。


 なぜ我々が正式な攻撃を行ったのに降伏しない。お前たちの戦い方は卑怯極まる。反省して降伏しろ、と喚き散らしていました。


 とりあえず彼らの記憶をコピーします。だいたい様子はわかりました。我が国が豊かなのを知り、侵略するつもりだったようです。あと、アサシン国には、戦争が儀式化されており、将軍が矢を放ち、戦いの始まりを宣言したら敵である我々はその威に撃たれ、降伏しなければならないと思っているようです。


 記憶を写し取った捕虜たちはとりあえず監禁しておきました。敵に我々の情報を知られるの避けるためです。


 さて、どうしましょう。我々を侵略する意図は明白です。このまま放っておくと、また攻め込んでくるかもしれません。とはいえ、グランド公国としては初めての戦争になります。


 僕はキャサリン姉さんや、ブルテン殿、ロバート達も含めて会議をしました。「このままにしておくと、またちょっかいをかけてくるのは間違いないでしょう。二度と侵略させないために、情報を集めながら、敵の主力をせん滅し、あわよけば首都まで進撃しましょう」キャサリン姉さんは発言しました。


 「アサシンには同胞が差別と収奪に苦しんでいます。彼ら南の同胞を解放したい。南進を希望します」プルテン殿達グランド族の人たちは主張しました。


 「お前が安心して南に行くためには、アサシン問題を解決する必要があるぞ」ロバートも言いました。このままにしておいて冒険に行って、もし何かあったら取り返しがつきません。そう僕は思い、皆の賛成もあったので、南進が決定しました。


 ブルテン殿はグランド族から2万人の兵力をかき集めました。補給の担当はキャサリン姉さんの担当で、バックアップはロバートがしてくれます。


 僕は大将軍として南進の指揮を執ります。ブルテン殿が副将です。ミリアも行きたがっていましたが、何分情報の少ない戦場ですので、何があるかわかりません。留守番をしてもらうことにしました。


 軍は国境を越え、南へと進撃します。途中あるのは、駅と呼ばれる駐在所だけです。駅につけば、すぐに襲撃して、駐在している左真人を捕らえ、情報を得ます。

 南に向かえど、敵の姿はありません。住民の姿もありません。捕らえた左真人に聞くと、この辺りにいた南人たちはみな北に逃げてしまったとのことでした。すると、ブルテン殿が「我々はその逃亡した人たちの子孫だ」とのことです。

 南に向かうにつれ、徐々に南人の集落を見ることができました。皆飢えていて、我々は、彼らに食料や医薬品を分け与えようとしました。

 すると、我々が彼らに分け与えようとしている食料や医薬品をよこせという連中が出てきました。話を聞くとどうもこの辺りを収める代官に当たるものの部下のようです。

 早速捕らえ、情報を聞き出し、代官所を襲撃しました。

 包囲すると彼らはすぐに降伏したので、捕虜にした後、情報を集めました。

 彼らは帝都から派遣されてきた役人らしいのですが、不作で年貢がほとんど取れず、役人たちすら飢えている状態なのに、それでも年貢を上納しろと厳しく命じてきて、やむなく根こそぎ集めて帝都に送ったとのこと。それでも度々督促が来ており、どうしようか困ったところに、南人たちに食料が配られているのを見て、この食料を徴収しようとしたとのことでした。


 南に進むにつれ、代官所が散見されるようになったので、ひとつ残らず襲撃していき、降伏すれば捕虜に抵抗すれば死を与えました。


 南人には食料や医薬品を分け与えました。多くの南人たちが我々を歓迎し、中には軍に加わりたいという若者も出てくるようになりました。


 偵察隊を先行させながら、代官所やその他の敵施設を探しながら進みました。僕も土魔法を使って、地理を調べ、地図を作っていきました。


 そのうち、中央部に近い、明都というところのそばに来ました。

 地域の南人や偵察隊からの報告で、明都に敵の大軍が待ち構えていることが分かりました。南人たちに、戦場付近から北に逃げるよう指示しました。


 明都にこもった兵は約5万人で、みな左真人だそうです。さらに町には左真人だけでなく南人達が10万人近く住んでいるそうで、そのまま町に留め置かれているようです。

 どうも彼らは町に籠って戦うつもりの様子だったので、わが軍は町の真横を通りすぎました。


 しばらく来たところで反転して、土魔法で陣地を作り、さらに陣地の反対側、つまり明都側にゴーレム兵を忍ばせました。ゴーレム兵を作るには、直接その場にいなくてはなりませんが、一度作ってしまえば、あとは多少離れていても命令すれば動かすことができます。

 これで我々を追ってきた敵兵たちを挟み撃ちにする予定です。


 約5万の兵が我々に攻撃を仕掛けてきました。陣形も何もなく、ばらばらでやってきました。

 最初の一当てに捕虜たちを集めて作った左真人の部隊を攻撃に出しました。捕虜のうち、男は全員この部隊に所属させ、隊長は一番最初に捕虜にした指揮官クラスの男に任せています。


 捕虜部隊の隊長は、敵に矢を打ち込みました。前に我々に対して行ったのと同じやり方です。矢は敵軍の中の地面に刺さりました。

 今度は敵軍から身なりの立派な男が出てきて、矢を放ちました。その矢はこちらの捕虜部隊の中の地面に刺さりました。


 そうすると、捕虜部隊の隊長がとうとうと話し始めました。捕虜となり、敵に所属することとなったが、戦の作法にのっとり降伏を勧告するような話でした。

 すると、敵から、わが軍は大軍にて、一騎当千の兵どもだ、君たちこそ戦の作法にのっとり、降伏すべし、というような話をし始めました。

 お互いに朗々とゆっくり、手振り身振りを交えながら、話をしており、いつまでも終わりません。


 敵兵たちも地面に座り込み、武器を置いて話を聞いています。

 いい加減飽きてきたので、弓兵隊に矢を打ち込ませました。同時に後ろからゴーレム兵を突入させ、僕を含めた魔法兵は魔法を打ち込みました。


 一挙に敵兵たちは混乱の渦に巻き込まれました。

 座り込んで武器を手放していた兵たちは、いきなりの攻撃に武器をそのまま放置して逃げまどい、殺されていきました。


 捕虜部隊には、敵に突入し、敵の大将を捕らえるよう命じましたが、全く動こうとしません。逆に捕虜部隊の指揮官は怒り狂った様子で、部隊を使ってこちらに攻め込もうとしている様子だったので、弓兵に矢を射させました。


 捕虜部隊は敵兵と一緒に逃げまどいました。矢は敵兵たちに突き刺さり、ゴーレムたちは縦隊になって、敵を突き殺しました。魔法によって放たれた火は敵兵たちを次々焼いて行きました。


 1時間もしないうちに戦場は死体で埋まりました。ゴーレム兵を使い、死体の間に隠れている兵がいないかどうか探させます。見つかった者はすぐにゴーレムたちに殺されました。


 敵は全滅しました。ちなみに捕虜部隊も全員死亡しました。周りを警戒しながら、敵兵たちの死体を確認していきました。


 その中で、戦闘の一番最初にこちらの捕虜部隊と問答をしていた敵の指揮官らしきものの死体を見つけました。

 とても派手な鎧や武具を身に着け、その下には高級な服を着ていました。そして、冠を頭につけ、印鑑と所持していました。印鑑を見ると、天帝の文字が刻まれていました。


 もしかしたら、この男、アサシン帝国の皇帝かもしれないと思い、死体をそのまま保存しておくことにしました、

 後、他の死体も調べましたが、貨幣や小さな装身具ぐらいで、特に重要そうなものはなかったので、穴を土魔法で掘って、そこに放り込み、埋めてしまいました。


 明都に進撃すると、明都の縄文は開け放たれ、あちこちで煙が立っていました。我々が入場すると、城門にたくさんの人々が集まり、歓声を上げました。


 抑圧されてきた南人達が我々の勝利を知って、城門を開け、我々を向かい入れた様子でした。

我々は、治安維持のため、放火、略奪の禁止と家にいったん戻るよう命じ、町の内部を確認後、食料や医薬品を配給する旨、南人達に伝えました。


 南人達はなぜ、いったん家に戻る必要があるのか、と聞いてきたので、左真人達を捕らえる必要があるためだと答えたところ、南人達は「左真人達は皆殺しにしたので、この町に誰もおりません」と笑顔で答えました。


 びっくりして、とりあえず、町の状況を確認すると言い、南人達を解散させた後、町の様子を確認しました。火が放たれたところは、水魔法使いや土魔法使いを使い消化させました。

 街のあちこちには、左真人のものと思われる死体が転がっていました。年寄りから赤ん坊まで、男女問わず殺されていました。

 殺し方も撲殺やめった刺しなど、これまでの恨みが重なっていたのでしょうか、かなり残酷に殺されていました。

 びっくりしていた僕にブルテン殿は言いました。


 「南人達の何百年も積もった恨み大変重かったようだな。とりあえず、ある程度はやりたいようにやらせておく必要がある。下手に咎めると、我々に恨みが向かうことになりかねないからな」僕は黙ってしまいました。


 明都の統治に必要な処置が終わった後、我々は南進を再開しました。

 我々が明都を解放したことで、南人達はあちこちで反乱を起こし始めているようでした。

 我々が進む先には、南人から歓迎の声が聞こえ、代官所は襲われ皆殺しにされるか、逃げだしているかでした。


 敵の抵抗はありませんでした。そして無事首都天京にたどり着きました。

 天京では、多くの左真人の死体が転がっていました。我々が天京に入場すると、南人の集まり歓声を上げました。

 彼らに聞くと、帝都にいた左真人達のほとんどは殺されるか、南津に逃げたしているそうです。


 生きている左真人がいないかどうか聞くと、王宮の後宮部分に立てこもっている左真人達がいるとのこと。兵とともに王宮に行くと、後宮の門は閉まり、屋根には、弓や刀で武装した左真人達がいました。


 「私はグランド公国公王バード・グランドである。降伏せよ。降伏すれば命の保証はする。明日までに回答を求める。拒否若しくは無回答の場合、攻撃する」と僕は大声で言いました。


 すると、すぐに後宮の門が空き、そこに余余二姫がいました。

 余余二姫は僕の顔を見ると、抱きついて泣き出してしまいました。

 僕は泣き続ける余余二姫を保護すると、他の左真人達にも降伏するよう言いました。全員すぐに降伏しました。


 南人達が左真人を引き渡すよう言ってきましたが、情報を得るために必要なため、こちらで保護することを伝えました。


 南人達は言いました。「左真人を生かしておくわけにはまいりません。彼らのために、親兄弟を殺されたもの、妻や娘をおもちゃにされたもの、食べ物がなく、やむなく子供を殺して食った者もいます。この復讐は、果たさなくてはなりません」


 僕は左真人の引き渡しを断固拒否し、さらに、都市の治安維持のため放火略奪を停止すること、続けるものは処断することをいい、さらに部隊を町のあちこちに派遣しました。

 ブルテン殿は反対しましたが、このまま首都を無政府状態のまま置いておくわけにはいかないと説得し、最終的には納得してくれました。


 そのあと、余余二姫たちを町の外へ連れ出し、今までの状況を聞きました。

 余余二姫曰く、僕たちが渡したお土産に触発された聖帝は、アサシン帝国の正規軍をグランド王国征服のため派遣したこと、ところが、派遣軍からは連絡がなく、代官所が次々外国の軍隊に襲われていることを聞いて、聖帝は位を皇太子に譲り、南の南津に逃げたとのこと。


 皇太子は左真人の男性を集めて、5万人の軍を編成し、明都防衛のため出陣したこと、明都で戦死したらしいとのこと、南人達はあちこちで暴動を起こし、左真人達は殺されるか、南津に逃げてしまったこと、さらに余余二姫達は、逃げることができない老人や病人を抱えた家族、妊婦などのため、後宮を開放して、余余二姫を支持する者たちと立てこもっていたとのことでした。


 もともと、後宮は聖帝の妃や愛人のための場所で、他から隔離されており、守りも堅固だったことから、この場所に立てこもったそうです。

 「バードすまぬ。まさか、聖帝が北伐をお考えになるとは思わなかった。貴公からもらったお土産を聖帝に見せたところ、豊かな大地に引かれたのか自分のものにしようと考えられたのじゃ」と言って、余余二姫は頭を下げました。


 余余二姫と、志願して余余二姫に従う者以外の左真人は、護衛の兵を置いて、天京郊外に待機してもらいました。

左真人部隊を再び編制しました。10名程度の小さな部隊ですが、今度は余余二姫を隊長としました。

 前回編成した捕虜たちの部隊は我々に反旗を翻したので、敵と一緒に全滅させてしまいました。今度はこちらに友好的な余余二姫が指揮する左真人達の部隊なので、こちらの指揮に従うでしょう。

 首都での治安維持にめどをつけると、再び南進を開始しました。目指すは南津です。

 南津に向かう先々で、南人達が蜂起をしていました。左真人達が大勢殺されていました。

 ほとんどいませんでしたが、運よく生きて捕らえられていた左真人達はグランド軍に引き取りました。


 南津に向かう途中、キャサリン姉さんから連絡があり、フーシ王国から、左真人達を引き取る旨、連絡がありました。フーシとアサシンは交易で付き合いがあったらしく、前聖帝から救援依頼を受けているとのことです。


 グランド国と交戦する意思はないけれど、今までの関係から左真人達はフーシで引き取り、移住先を見つけたいというお願いでした。

 更に、現在左真人が集まっている南津の治安維持のため、フーシ軍を派遣したいという申し出も併せてありました。

 南人と左真人の関係は極度に悪化しており、このままでは虐殺等起きてしまう可能性が高く、取り扱いには正直困っていたので、その内容で了承する旨、キャサリン姉さんに連絡しました。


お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら星かブックマークをいただけると大変ありがたいです。第3章に続ける判断材料にしますので、ぜひとも評価お願いいたします。

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